みなさん、こんにちは
先日、学校検診ということで某高等学校に伺いました。目的は感染性の結膜炎や治療は必要な疾患がないかを確認することです。およそ1000人ぐらいの生徒さんを診させてもらいました。
カラコンについては先日ブログで「信頼性で選ぶ」「使うのであればチバビジョン社のフレッシュルックデーイーズ、イルミネート ジョンソンエンドジョンソン社のディファインシリーズですよ。その理由などを書きましたが
現実はすごいことになってました
http://blog.goo.ne.jp/shirakawa_iwasaki/e/5412112d3dd3bd23fa878b17700a2a7b
私を含めて眼科医は来院する患者さんを見ているだけですよね。
実際はこんなに多くのカラコンユーザーがいるのか?と度肝を抜かれました
しかも、使っているカラコンの種類はコンベンショナルタイプと言われる長い期間使うもしくは1~3ヶ月定期交換型ばかりやはりgroupIと呼ばれる素材のものばかりでした。しかも眼科検診は全く受けておらず友達どうしで貸し借りもあるとのことです
ほんと、びっくり
毎年その高等学校には伺うのですが1年前よりもカラコンユーザーが倍増していました。
この現状を私なりに考えてみました。
度入りカラコンが販売されるようになりより幅広いユーザーに使われるようになった。
高度医療管理機器というしばりを作ったとしても当初のもくろみどおりにはできていない。
やっぱり、信頼性よりも値段で決めてしまっている。
何人かの生徒さんにお話を聞いてみました。なぜこのレンズ使ってるの?
「だって安いし、かわいいんんだもん」「使い捨ては高くなるからね」
ネット通販のカラコンのレビューを読んでみました。
「ちょっと異物感あるけど目薬させば大丈夫」「長く使えるからお得ですよね」「発送が迅速でよかった」などとやはり眼障害の心配はこれっぽっちもしていないようですね
どうすればカラコンを安全に使えるようになるのか?難しい問題ですね。
メーカーさんへお願い
ニーズがあるから(売れるから売る)というだけではなく、より安全性の高い商品を安定供給できるようにして頂きたい。
多くのカラコンの酸素透過率について記載はありませんがぜひとも公開して頂きたい。BC,直径、レンズ厚などの記載はありますが酸素透過率(Dk/t)についてもお願いしたいです。
もちろん超酸素透過性シリコーンハイドロゲル素材のレンズでも眼障害がないわけではありませんが、カラコンのよるトラブルは低酸素透過率が原因になっているケースが圧倒的に多いです。
最後はユーザー自身が自分の眼の健康のことを考えて商品を選択する必要があります。
前回と今回のブログを通じてほんの少しでも自分の眼のことを考えてくれたらと思います。
補足)groupIのコンタクトレンズも悪いことばかりではありません。一般的に乾燥しにくく、汚れが付着しにくいとはされています。しかしカラコンの場合は透明なレンズに比べて酸素透過率が劣ることも考慮するとオススメできませんね。超酸素透過性のシリコーンハイドロゲル素材もGroupIに属しますが全然違うレンズになります。
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