防人の歌 (万葉集より)
万葉集/巻20-4409 作者/大伴家持(おおとものやかもち)
家人(いえびと)の 斎(いわ)へにかあらむ 平(たいら)けく
船出(ふなで)はしぬと 親に申さね
【意味】家のみんなが身を慎んで 祈ってくれたからなのか
無事難波津を船出できたと 親に申し上げてくれ
※「斎へにか」〈斎へばにか〉の意。
〈斎へ〉は〈斎ふ〉の已然形。
禁忌を守って吉事を祈る。
〈に〉断定・連用形。〈か〉疑問。
※「ね」願望。
「万葉の歌」に触れて、万葉時代にタイムスリップしてみませんか。
防人・・・➡「 崎 さき 守 もり 」の意味
古代、筑紫(つくし)・壱岐・ 対馬 など北部九州の防備に当たった兵士。 663年の 白村江 はくそんこう の戦い以後制度化され、初め諸国の兵士の中から3年交代で選ばれ、のちには東国出身者に限られるようになった。
防人歌(さきもりのうた)とは、九州沿岸の守りについた防人の詠んだ歌。 また、その家族などが哀別の情を詠んだものをもいう。 万葉集の巻14・巻20にあります。
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