万葉集には、自然、草花、四季、生き物などがたくさん登場します。
今日、紹介するは、生き物を詠んだ 猿(さる) の歌です。
猿(さる)は昔から日本に住んでいたようで、その骨は縄文時代の遺跡からも発見されています。また、猿をかたどった埴輪もあるとのことです。
万葉集/巻3-0344 作者/大伴旅人(おおとものたびと)
あな醜(みにく) 賢(さか)しらをすと 酒飲まぬ
人をよく見ば 猿にかも似る
【意味】ああ見苦しい 自分を賢く 見せようとして酒飲まぬ
人をよくよく眺めたならば 猿に似ているかも知れぬ
※「賢しら」賢そうにすること。
※「よく見ば」もしよく見たとしたら。〈ば〉仮定。
※「かも」疑問。
万葉人が豊かな自然の中に暮らした時代を歌で楽しみましょう。
※写真は、無料(フリー)写真素材を使用。
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