朝

朝である。目覚ましが鳴っている。起きようかなあ。
身体が鉛の様に重い。年だなと感じる。
50で老いを予感し70になると老いが日常になるという。
じゃあ今、私の場合、実感の年代。

kiki

「kiki、一緒に遊びたいんでしょ。ダッコして欲しいんでしょ。
　niniはダッコ好きなんだって。気持ちいいんだって。」
「・・・」
「出てらっしゃい。隠れてないで。ほら、kiki、いらっしゃい」
「はーーっ」

また今日もだめでした。
「ねえ、ねえ、どうしてこうなの？」
「俺に聞いたって」

毛だらけ

「まいっちゃうよ。下で寝てたら猫達に身体擦り付けられちゃって、
　見て、毛だらけ」
「...」
「ほら」
「うるさいわね、もてて良かったわね」

妻にあまり猫、特にkikiと仲良しの話は禁句です。

山藤章二似顔絵塾塾生展

昔の週刊朝日を引っぱり出して「山藤章二似顔絵塾塾生展」に
出品する作品を選ぶ。結構、昔は掲載されてた。「え？この絵も
掲載されてたっけ」等と懐かしく見直す。モデルが亡くなってたり
病気だったりしていたのは外して4人選ぶ。昔の方が上手かったかも
知れない。

どうして？

「この部屋には猫は入れないのに何故あなたの椅子の
　背もたれは猫の毛だらけなのかしら？」
　コロコロで猫毛を取りながら妻が言った。
「あ、分かった。あなたの服にくっ付いて来るのね。
　鳥インフルエンザを運んで来る渡り鳥みたいなものね。
　あなたって」

忘れ物

妻が美容院に行った。夕方電話が掛かって「外で食べない？」
外食好きの私としては別に嫌だと言う事もない。出かけた。
携帯で約束した場所で会って夕御飯食べてタクシーに乗った。

「あ、マフラー忘れた」
「先程、そちらで食事した者ですが...、あ、ありましたか」

また数日中に食べに行かなければならない。

似顔絵

それは数カ月前の電話から始まった。
「週刊朝日のNさんって方からお電話。何か似顔絵のことだって」
聞いてみると週刊朝日と池袋西武百貨店の共催で似顔絵展をやるのだが
特待生の方達に何点かずつ出品して頂きたい、今まで投稿したものから
出品して頂くので新たに描くことはない、とのこと、「結構ですよ」と
了解の返事をした。しばらくして西武百貨店の担当の方からも「よろしく」
との電話があり同じ返事をした。
その後、またしばらく経った頃、今度はその場でお客さんの似顔絵を描いて
頂けないだろうかとの手紙を頂いた。私と、特待生のHさん、Sさんに交渉中
と書いてあった。「え、そんなのやった事ないよ、どうしよう」と
返事しないまま時間が経って行った。しばらくして「お忙しいと思いますが、
如何でしょう、お願い出来ませんか」との電話。「Hさんは？Sさんは？」と
聞くと「お二人ともやって頂けるそうです。外堀は埋められましたね」
電話の向こうで笑いを抑えてる雰囲気。アルコールも入ってて、勢いで
「分かりました。滅多にない体験だからやってみます」と答えてしまった。

　さあ...どうしよう。

喧嘩

デッサン教室で描いてきた絵を「あーでもない、こーでもない」と
いろいろ考えながら眺めてたら足下でじゃれあってたniniとkikiが
何時の間にか喧嘩へとエスカレート。藤田の猫に（争闘）って大作
があって、私もあんな絵を描いてみたいと思っていたのでデジカメ
と思ったが傍にない。スケッチブックは2匹の向こう側。指を銜えて
見てるだけ。kikiが上から威嚇、nini猫パンチで応酬。でも見てると
本気ではなくちゃんと加減してる。噛み付いても本当に噛み付いてる
わけではなく格好だけ。その点、ニ階の雀達の喧嘩は真剣勝負、一瞬
の接触で羽が飛び散る。オジサンの喧嘩も真剣勝負。