新顔

日曜の朝、妻が不審そうな声で電話の応対をしている。電話しながら、メモで私に
（相模原、Aさん、雀保護）と書いて見せた。（Bさん？）と私が書いたら
すぐ妻は分かったみたいで「ご免なさい、Bさん、分からなかった」
ネットでお知り合いになり、個展にもよく来て頂いて旧知のBさんだった。
「主人が散歩中に雀の子が道に落ちていているのを見つけ、しばらく見守ってたけど
飛べないし、車は走ってるし、このままでは轢かれてしまうと保護して連れて帰ってきた、
どうしましょう」とのことであった。餌とか保温とか電話でやり取りしていたが、結局
連れて来て頂くことになり、妻が練り餌を渋谷まで買いに行くことになった。その間私は電話番。
妻が餌を調達し帰宅してしばらくしてBさんがご主人の運転で到着。自宅に上がって頂く。
「あ、これがオジサンの入ってた猫ハウス？」我が家に初めていらしたのだが絵日記でよくご存知。
子雀に御対面。黄色い嘴は何度見ても可愛い。練り餌を与えたらちょっと突っついたがあまり食べない。
何時ものように妻と強制給餌。一段落してお茶にする。「あ、これがカラちゃん、こっちがQちゃん？」
しばらく、生き物談義になって楽しい一時。最後に愛想のないkikiとniniを見て頂く。
「kikiちゃん、固まってる。でも折角の日曜日、たいへんなものを押し付けちゃってご免なさい」
「いえいえ、ご心配なく。ただ必ず無事に育つって保証は出来ないわ。ここの所失敗しちゃって
　自信なくしてるの」昨年、７月に2日で亡くしたのを思い出した。
ご夫妻が帰られた後何回か強制給餌したが、夕方からは自分から口を開けるようになった。
名前は千葉から来たからchichiだったように、相模原から来たからサッちゃん、あ、ちょっと差し障りが
ある、サーちゃんにしようということになった。

些細な事

インプラントした歯が欠けて今日最終治療日。
妻に「終わった後、お前が出て来てどっかで外食しようか」と
声をかけた。
「面倒臭いわ、今日はハンバーグ作る予定」
「え～ハンバーグ？」
ちょっとあっさり系の食べ物を期待してた私がちょっと言ったら
強い反応を示した妻、
「じゃあ、◯◯◯で食べてくればいいじゃない」
と時々食べに行く和食のお店の名前を出した。
売り言葉に買い言葉、帰途そこに行って飲んで食べて来た。
酒を飲んだ後というのは覚めかかった頃、又お腹が空いて来る。
従ってこの絵日記を書いてる頃は空腹になって来た。
どうする、頭下げて食べ物貰うか、男の意地で黙って寝るか、
それが問題だ.....。

不審物

廊下の真ん中に不審物が一個、コロン。
「あなたの連れ子のでしょ。あなたが始末しなさいよ。
　niniちゃんはあんなことしないわよ、ねええ」

場所取り

私の頭の上は雀達にとって居心地がいいらしい。特に洗髪したあとは
特にいいらしい。折角綺麗になった髪の上で砂浴び代わりにばたばた
やる。Qとmemeが又争っている。Qが追い出された。じゅくじゅくと
鳴きながら飛んで行ったあとには糞が残されていることが多い。
［今、洗った所なのに～」

下着

妻が洗濯した下着を仕舞っているのを見てふと気になった。
妻は毎朝洗濯して夕方下着入れに片付ける。たたんで上に入れている。
私はお風呂から出たあと、上の方から下着を取り出して穿いている。
「ということは、パンツ2枚だけを交互に穿いてるってこと？
　下の方のパンツは使ってないってこと？」
「あり得るかも」
今日からは下から引っ張り出して穿くようにしよう。

なんて思うと、妻の方が気を遣って洗濯したのを下の方に入れたり。
結果、いつも同じパンツを穿くことになったり。

隅田川散策

去年か一昨年のゴールデンウィークに隅田川の近辺をちょこっと散策した時の
気持ち良さが忘れられずまた歩いてみようと言う事になった。ところがこの
絵日記を見たら一昨年どころか2006年のゴールデンウィークであった。私の
記憶なんていい加減なものである。
地下鉄新富町で降りて佃島大橋を渡り反対側の川縁を歩いて勝鬨橋を渡って
帰ってくるコースである。新富町駅を降りたあたりでは記憶が戻らなかったが
佃島大橋を渡るとき川風の気持ち良さで4年前を思い出した。この絵は佃島大橋で
聖路加タワーを見た時の絵。川縁を歩いている間、雀の姿が結構見られた。勝鬨橋を
渡って聖路加タワーに向かう。
妻が「ずーっとコンビニ探してあまり景色見ていない」
「どうして？」
「雀の餌、持って来ていないのでコンビニあったら何か買おうと思って」
聖路加タワーのコンビニでコーヒーと餌用のクッキー買って又来た道を戻る。
雀に餌をやっていると当然鳩も寄って来る。
「東京都では鳩に餌をやってはいけないのよね」
といいながらぽろぽろこぼす。確信犯なのか右手の不全麻痺なのかわからない。
妻も歳だから麻痺が出ても不思議ではない。
「あー楽しかった」
リハビリにはいい運動であった。
銀座に出て地下鉄に乗り帰宅。

合同慰霊

昨年暮れに義母が亡くなったあと、妻が少しずつ実家の整理をしていた。
「納戸の奥を掃除していたら、何か大切そうに仕舞ってある袋があったわ。
　何か高価なものかと開けてみて吃驚。何だったと思う？」
「・・・・・」
「ミーちゃんの遺骨よ」
仕事場によく遊びに来る野良猫を妻の実家に押し付けていたがその3代目の子であった。
初代の子は建て替えて今は無くなった妻の実家の庭に私が埋めた。2代目は亡くなった義父が
庭に埋めたのは聞いていたが、3代目のミーはどうなったか知らなかった。
義母の納骨も終わったし、まだ我が家のピアノの上にあるオジサンの遺骨と一緒に埋葬
してやろうということになった。仕事場の庭に骨壺にいれたまま埋葬したtoraの遺骨も
掘り出し皆土に帰してやろうということになり今日３匹の合同慰霊。オジサンの骨壺だけ
大きかったのでオジサンって骨格大きかったんだと思っていたが開けてみると3匹とも
同じ大きさの骨格であった。皆一緒に埋葬し「天国では仲良く遊べ」

家庭内別居

ゴールデンウィークが始まったが何となくごろごろ。
夕飯終えて下でテレビを見ていたら息子が顏を出した。
「お、親父は下で囲碁で、上はお袋が「嵐」のDVD
大丈夫？こんな家庭内別居で」
と毒づいて行った。