ニャガラ
去年の暮れの状況からすると年越せないのでは危惧された。
その状況から無事年を越し桜の時期を迎えた。現在オムツは
使ってないが最近はヨダレが床にあちこち垂れている。歯の
具合が悪いらしく時々口を拭くと血がつく。食事はドライは
たまに口をつけるぐらい。猫缶は一日半分から1缶。チュール
数本。お刺身を少々。刺身もマグロより真鯛の刺身が好き。
うまく口に入れてやらないと口の脇からこぼす。便は大も小も
量が減った。それでも夕食時になると2階まで上がってきて
私の足元でお相伴を待っている。煮魚だと食べられるので
少しお裾分け。食べ終わると猫部屋へ降りて行く。切ないけど
頑張れ。
一昨日帰宅する途中で近所の小学校を通った時桜がかなり咲いていた。
昨日の昼休みに妻を誘って小学校の玄関まで桜見に言った。写真のように
三分から四分咲き。今年は開花が確かに早い。この調子だと来週後半は
満開かな。でも風は冷たく、思わずブルっと身震いした。
「今晩は鍋ね」
妻が笑いながら言った。
今日は午後3時からインプラント手術。少し早く歯科クリニックに到着。
診察券を出して少し休むかと思ったら、すぐ「どうぞ」
いつものクリーニングの処置室に招き入れられる。不審に思っている私に
「ここで先に局所麻酔して、クリーニング、それから部屋を変わって頂き手術です」
粘膜麻酔して、局所麻酔、クリーニング。唇の辺りが麻痺してくる。
「部屋を変わります。トイレ大丈夫ですか?」「大丈夫です」とは言ったものの気になり
「やっぱり行ってきます」
手術室に入って、局所麻酔追加。「痛かったら言って下さい」
手術開始。顔を覆うガウン越しにズズ、ガガ、と言う音とゴリゴリと言う感触。
あれ、痛くない、家に帰ったら楽だったと話せるかなと思っていたら、音が止んで
「申し訳ないけど、手術中止します。骨の発育が悪いようです。傷口縫合します」
「???」
被せてあったガウンが取られて説明を受ける。抜歯後4ヶ月たてばインプラント可能なのだが
骨の発育が悪いようでこのままインプラントの土台を埋め込んでもトラブルが起きる可能性が
大とのこと。消毒と抜糸の日程を予約して肩を落として帰宅。でも帰宅途中で考えた。
手術中止決断した先生は偉い、登頂間際で悪天候のため撤退を決めた登山家のようなものだ。
手術の後からトラブルが起きるのは敵わない。
帰宅後、妻に話すと
「開け閉じね。じゃあ今晩はイタリアンにする?あ、そんな雰囲気ではないわね。
うちで食べましょ」
妻はいつも明るく前向きだ。
そして私と同じように先生の判断は立派だったとの意見だった。
SNSでしきりと佐伯祐三展のCMをやっているのを見てどうしようかなと
思っていた。兄貴からのラインで東京にいて見に行かないのは勿体無いと
発破をかけられた。来週はインプラントの手術、今日しかないかなと
思っていた。昼食後「佐伯祐三展見に行く?」と妻に聞くと、「行く」
との返事。道に迷わないで行けると一安心。しかし「あ、ごめん、夕方
荷物が届く。行けないわ。あなた、タクシーで行きなさい」東京駅まで
タクシー。東京ステーションギャラリーは結構混んでいて、切符買うのに
行列。会場はそれほどの混雑ではなくしっかり作品を鑑賞できた。しかし
昔、佐伯祐三展を見た時のような感動がない。歳のせいか、白内障のせいか
初めて見た時のような感動がなかった。作品集も購入せず帰宅。「無事到着。
今、仕事場」「良かった、初めてのお使いみたいでドキドキしたわ」と妻。
で、ブログ作成。