手術それから…

2018-11-29 13:50:23 | 
翌朝一番に手術は始まった…
7年前に手術経験があるが…それとはかなり違った

手術室が沢山有るのか⁈…他の患者家族なのかざわついていた…

あっという間に麻酔が効き…あっという間に目醒めた…

以前は一晩ICUだったが…いきなり4人部屋の私のスペースに戻された…

以前の病院は個室を取っていたのでICUの後自室に戻ったが…4人部屋の方でも体調が安定する2〜3日は個室に入ると聞いていた…が…

がんセンター…先に言ってよ〜…

周りが騒つく中でひとり苦しむ辛さ…

隣のベッドの方が午前中に退院された
掃除の方がガタガタと…気になる…うるさい…

手術したばかりでやめてください…注意をした…
それでもご自分のお仕事を全うしたかったのだろう…もう少しで終わりますからとガタガタと続けた…

それなら静かにやってよー!…言葉にする元気は無かった…

お見舞い…患者のご家族…とにかく雑音が辛かった…

そこへ…「今日手術した方がいらっしゃるのだから静かにしてッ!喋るんなら外で喋ってッ!」

向かいのベッドの方…彼女は数ヶ月前この病院に入院してたみたいだ…再発か?転移か?…経験からか周りをたしなめて下さった…

有り難かった…

看護士が何度も様子を見に来る…
酸素を測ったり…血圧を測ったり…体温を測ったり…
気分が悪かったのかなどは覚えていない
動けない辛さと胸を凄く強力なマジックテープのついたサポーター⁈コルセット⁈のようなものできつく締め付けられてて…それがとても苦しかった
手術着も無く持参のパジャマ…
サポーターの下に巻くタオルも持参…

これが〇〇県立がんセンターなのか???

なんだかなぁ〜…

見はしないけれど、気を紛らわす為と雑音防止にTVをつけてもらった

いらない思考が止まって…又うつらうつら出来た

はじめに来た医師は…又々名も知らぬ毛深い…そうそうTVコマーシャルで「マーロ!」ってシャンプーのCMの俳優に似た…

名も名のらず、いきなり「術後の状態診ます」と手を出して来た…
私は痛いところを触られる恐怖で身をかわした…

そんなことされた事無かったのか…マーロM医師はびっくりしたように手を止めた

誰ッ!あいつは誰ッ!…
向かいのカーテンの向こうに朝入って行くのを診たけれど…

ベッドに有るネームプレートにはサブに女性の名前は有ったけれど…

何なのこの病院ッ!

夕方、H主治医がやっと来た
「キレイに手術したからね」

締め付けられる痛苦しさで眠れぬまま朝を迎えた

又マーロMがやって来た
乱暴な手つきでマジックテープを引き剥がして帰って行った

余りの顔面から来る恐怖とサポーターを外してもらって楽になりたい気持ちと…傷を診ていたかどうかも覚えていない…

息苦しさから解放されて楽になった…
体が少し動かせるようになった…

私は月曜日に入院、火曜日に手術、水曜日がこの日、木曜日にリハビリの療法士が来て金、土、日と連休で月曜日の朝やっとH主治医が来て手術跡も診ず、いきなり「退院する?」と聞かれてムカついて「ハイッ!」と言ってしまって翌火曜日朝退院した

そして退院から2日後外来に来るように言われた

それならその日まで入院でいいじゃんッ!と又ムカついた

リハビリの療法士は連休明けで今日から本番と思っていたらしく私より驚いていた

時間を倍以上とってくれてこれから自宅ですることを丁寧に指導して下さった
ちゃんと腕があげられないと放射線も受けられなくなれこともあるらしい

ガンの術後間も無くからのこの扱い…
前にも増して私はこの病院に来たことを悔やんだ

抜糸をする日は決まっているがそれはその日の当番医…やっとサブの女医が来た…これもはじめての顔…

主治医が一度しか来ていないこと…名も名乗らない医師に乱暴に扱われたこと
それを含めて説明が無かったこと
看護士は看護士で痛み止めを頼んでもわかりましたと言うだけでシフトが代わっても引き継ぎされてなく3度目でやっと持って来てもらえたこと

はじめての入浴は看護士のフォローがつく筈だったが…時間が来ても看護士は来なかった

まぁ〜、私にとっては一大事の乳ガン手術でも癌専門病院では日常…ましてや同室の他のベッドには再発や転移をした重篤な患者さんばかり…

私のような患者は後回しや端折られたりするようだ

でも…余りの扱いの悪さに又々私はキレたッ!
自分の不運に泣けて来てハンガーストライキまですることになった

涙が止まらず持って来てくれた夕食も食べれなかった

翌朝看護婦長が話しを聞きに来た
そして詫びたが…誠意は感じられなかった…

この扱い…やはりS女医を拒否したことに関係はしていないだろうか?

後にもしかしたら…いや絶対にと思う痕跡に気づくのであった…

医者と…病院と…もめてはダメです
悪いことは有っても良いことは何も有りませんから…

患者は命がけなのに…

まだまだ続くH医師との戦い…と言っても全て私が負けていますけれど…(笑)


入院まで…

2018-11-28 11:04:41 | 
入院まで1週間のこの日…リンハ節転移を告げられた…
ここでステージはⅡaに上がる

「リンパにはいくつ転移してるのですか」…私

「今はひとつだけど、それは開けてみないとわからない。
ひとつでも転移してたら全部取るよ。
それが標準だから…」

「標準って…今はなるべく残すのが普通で…
ネットで調べても私の友人も4個とか6個とか…」…私

「いや、標準だから…後で転移しても知らないよ」

「私はひとりで暮らしているので何でも自分でやらなければならないのです。リンパ浮腫とか、大丈夫なんですか」…私

「大丈夫!大丈夫‼︎…
それから乳房部分切除なら放射線がセットだから…標準ね!
放射線が嫌なら全摘出ね」

「全摘なんて…傷が大きくなると後から大変なんじゃないですか?
私、前の手術で30センチくらい開腹しましたけれど…実際には完治まで半年くらいかかりましたよ」…私

「乳がん手術は表側だけの手術だから…痛みも大したことないの!部分切除も全摘も大差ない!」

ハッキリ主張しているように感じられますが…
H医師に畳み掛けられて…思考が追いつけない状態での会話…
この段階でH医師の主張を全部受け入れた状態で病院を後にしました

どうしよう…どうしよう…どうしよう…

部分切除+放射線治療…これは受け入れたんだけど…
問題はリンパ節全摘出…腋窩郭清…

リンパ浮腫は私が思った以上に大変そうで…

友人はリンパ節をセンチネルで4個取って…それでも毎夜旦那さんにマッサージしてもらったくらいだるくなったそうで…

全摘出したら…いや、だいたい全部取る必要が有るのか…

脇のリンパには胸に近いところから①②③…と転移するであろう順番が医学的には分かっているという⁈…
だからセンチネルで少し先まで取っていくつ取るかを決めるらしい…あくまでも私調べ

でも…もし全摘出を拒否して先々転移したら…
もっと怖いことになるかもしれない

リンパに乗って他臓器に転移したら…

どうしよう…どうしよう…どうしよう…

主治医ともっと話し合いたかったが…
話し合える相手では無かった…

私が一番引っかかったのは…標準という言葉

私のガンだッ!
私のガンにふさわしい、私に対する治療は…

知人に聞いてもらっても、友人に相談しても…
やはり結論は出なかった
当たり前のことだ…

それに何を聞いても自分で決める…
いつもそうして来た…
失敗しても誰も責めずに済むから…
自分だけ後悔することが、なんだかんだ言っても一番心が楽だから…
その方がいつか時間が解決して、又いつか前を向ける…

でもそこにそれでもグタグタ悩んでる私の背中を押してくれる存在が現れた

その人は両方の胸も脇のリンパも全て無かった…
まだお若い時にまず片方…そして転移してもう片方…今現在30代後半から40代はじめ…

今介護のお仕事をしていて両腕で10キロなんて遥かに越える高齢者の方々のお世話をしている

制服のポロシャツの胸は貧乳では有ったが全くそれを疑わせないほど元気な人だった

彼女は「触ってみて!」と私の腕を引っ張った
「浮腫はもしかしたら明日始まるかもしれないけれど…私は今のところ大丈夫だから!
大丈夫!取っちゃえ‼︎」…彼女の笑顔は清々しかった…

勿論…今だに何が正解かはわからないし…今も悩んでいる⁈…もう全摘して一年にもなるのに…
それが紛れも無い現実である

又その現実は後日…

私は入院の日を迎えた…
この日までH医師に会うことは無かった…
夕刻、診察と称して呼び出された

確認である

「では…ステージⅡa、右乳房部分切除、腋窩郭清+放射線治療…それでいい?」

「ハイ」…

「良かった〜…センチネルやると時間もかかるし…乳輪から開いて傷はわからないようにするから…」

「……」…

結局…私が異常を感じてから3ヶ月半…この間に10ミリだ12ミリだ…などなど…検査するたびに大きさを変えていたがん細胞は最終16ミリで切除されたらしい…

脇リンパ節への転移…1個…それもがん細胞と同じ位の大きさらしい?…???

私が画像で見たのは小さい数ミリ単位のモノを2個…?

私の見解はこうだッ‼︎
S女医の下手な生検で何度も針を刺し、そのせいで癌が広がったのでは無いかと…

16ミリもあるガン細胞が…エコーにもPETにも映らないわけがないッ‼︎

この見解ははじめて口にした?いや公にしたことで…それしか考えられない…

S女医…いやS…あなたは絶対医者になってはいけないッ‼︎
医者の技術不足や無知で再発、転移しても医者は単にガンのせいにする

ミクロの肉眼でも検査でも見えないガンが現れただけと哀しいかないくらでも医者は逃げられる…

いや医者本人も周りも不運だとそう信じる…

それは患者本人さえも…

又私のように疑問を感じても、結局悩んだ挙句、泣いた挙句、悪態をついた挙句、泣き寝入りするしか無い…

虚しさだけがのしかかるだけ…

大事なのは何が有ってもこの人ならばと信じられる医師に出会えるかどうか…

癌難民…いろいろな意味で使われるらしいが…
はじめに良い医師と出会わなければなかなか転移するのも難しい現実がある

ましてや手術も終わった患者をどこが受け入れてくれるか?

転居して嘘をついて紹介状を持って行けば別だが…

私も悩んだ時同病の友人が自分が行っている乳腺外科を紹介してくれると言ってくれたが…悩んだ挙句断った…

そこでもし何か有ったら…
自分で選んで自分で後悔するしか無いと決めた










おじさんH

2018-11-27 17:29:51 | 
いろいろな意味で重い気持ちを抱いて訪れた次の診察日

S女医交代問題と何よりリンパ節転移の有無…

中待合で待っていると…いつもならS女医が自ら扉を開けて招き入れる…

それが…男性の声で「〇〇さん、8番の診察室へどうぞ」…ムムッ…

扉を開けて中に入るとやはりあのおじさんが…

医師席に座ると…うんうん…医者に見える(笑)

にこやかに「Hです…いろいろごめんなさいね。
僕がやろうかと思ってたところだったんだけど…」…

一つは片付いた!
おそらく受付票に有ったH医師だろうと思っていたので先にネットで調べておいた

このがんセンターの乳腺科ではナンバー2…
と言っとも腕は定かではない

この乳腺科で2番目に古いということ

態度が横柄、説明が悪い…をクリアしたらもう進むしか無いと思っていたから…

後から後悔することになるが…

にこやかなのにはもうひとつ理由が有った

「悪いね〜…細胞診、取れてなかったのよ
悪いけど今日もう一度やらせて…
アッ、この前痛かった?…麻酔も出来るから…
いや、麻酔しよう…」

「アッ、入院日ね…言うように10月にしたから」

先日言われた入院日…9月の末から10月にかけての1〜2週間ということになった
高額医療費制度が有るにしろ1〜2日の違いで2ヶ月分支払うのはなんだかな〜と思っていた

でも転移してない初期のガンというので有れば
それでも1日でも早くして安心したかった…

でも…もう既にリンパ転移しているので有れば2日くらい先でも大差ない
それならこれからかかる医療費、生活費…先の為に無駄遣いはしたくない

S女医にその話もしておいた…

S女医…いや、学生からもう一度やり直せッ‼︎

いや…医者辞めろッ‼︎

結局、時間と痛みと寒気と…私はこの先の不運を考えなうわけにはいかなかった…

そんなこんなで今日はいたれりつくせり…

でもそれは入院まで…

H医師は一年経った今もなお、イヤな医者で有る

この一年、何度転院を考えたことか…

今はこの医師の診察日だけ、患者の不安や不満を聞く専門ナースが私にはついてくれてる

勿論Hへの不満はオフレコにして少しでも改善出来るよう考えてくれている

だから…今も主治医Hで我慢している

名もない医師…S…part2

2018-11-26 11:23:40 | 
本当の医師⁈になるには検査数や手術数などこなしていかなければならない数⁈が決まっているらしい…確か〜検査は70〜80、手術は30〜40くらいじゃなかったかな〜⁈

だから…私の細胞診も「せんせ〜い」って甘えて指導医が最終的にやっても…きっと…加点1になるんじゃないかと推測される…あくまでも私の推測ですけど…

S女医は私の前に静かに座った
ある程度の話しは看護士から聞いているからマスクから覗く目は厳しかった

看護士に話したことを又繰り返す私に…S女医は…
「でも私にも担当した患者さんはいます」と強い口調で訴えて来た…
反省や詫びる言葉もなく…

私もこんなことははじめてだから…気を使い話したつもりだったが…私はキレたッ?

「少しは我が身を知ったらどうですかッ!細胞診も出来ない人をどう信じろと言うのですかッ?
医師と患者の信頼関係はそこで築かれていくんじゃないんですかッ?

S先生と私の間にこの先生にお任せしようと思える、信頼関係を築ける何かが有りましたかッ?

私はこれから勉強されていく研修医へのボランティアのつもりで我慢もして来ましたけれど…

先生にガンを宣告された患者の気持ち分かりますかッ?
ガンですよッ!ガンッ!
細胞診も出来ないのにちゃんとガンを取りきれるんですか ッ?

もう少し謙虚になられるべきじゃないですかッ?

先生‼︎あなたが患者なら細胞診も出来ないようなあなたに手術が任されますかッ!

私には無理ですッ!

でももうすでにこちらに来て2ヶ月になります
乳がんは進行が遅いから大丈夫って言ったくせにリンパ転移だなんてッ…

S女医「転移が疑われるということで、転移したかどうかまだ決まっていません」ですって…

私は又キレました
私が見ても転移はわかりました

これ以上話をしても無駄だと感じたので…

「ここで一番優秀な医師と交代するか検査はがんセンターの資料を見て直ぐに手術をしてくれる病院を紹介して下さいッ!」

S女医「私では絶対に手術しないと言うことですね。他の先生なら手術はしますか」

「優秀な医師でこれから信頼関係を築いてくださるので有れば…医師を信頼するのに時間は短くても可能なんですよ。
疑問や不安を医師としてちゃんと説明してくれて
安心して手術に向かえたら…」

最後まで一度も詫びることは無かった
頼りなげな可愛い人…私は見る目がないようだ…

S女医と別れて…看護士が最後まで寄り添ってくれた

話したからと言っても何も解決した訳ではない

リンパ節転移という最悪な状況に変わりはない

S女医の言ったことを信じたくなった
転移したと決まった訳ではない

仮にも6年間も医学部で学んだんだから…
私の見間違いで有りますように…


そして数日後…S女医のミスと無知に又悩まされた私でした


名もない医師…S

2018-11-22 22:32:35 | 
怯える心の私の前に現れたのは…若く可愛い女医だった

エッ…この子が主治医⁈…まさか…

その女医?は自信なさげなか細い声でSですと名のった…

紹介医からの検査結果を見て「ガンですね。でも初期です」

これからの諸検査のスケジュールの話しが有って…

患部の細胞診が始まった…

なんだかモゾモゾやってる…

でもその時の私の頭の中は…又ガンになってしまった…

この7年間の生活が走馬灯の様に頭の中を駆け巡り…

一生懸命生きてきたのに…なんで…なんで…

なんて…今にも泣き出しそうな思いを抑えて目をつむり横たわっていた

痛いッ!…?…さっきから何回も針さして…痛いんですけど…?

そこにS女医のか細い甘えた声で「せんせ〜い」…⁇
目を閉じていてもわかる男性の手…⁇?

そういえば…後ろに中年のおじさんがいた…

「ハイ、終わりましたよ」…おじさんは言った

「では、来週PET検査の後で又ここに来てください」…女医…

この日は正直、頭の中はそれどころでは無くて…
後日少し冷静になって来て…

うん?…あの女医はなに?あのおじさんはだれ?

そして次の診察日までに私の出した結論は…

「そうか!研修医ね!外来から研修を重ねていくんだね…おじさんは指導医ね、きっと…
大きな病院だから手術は別の医師がして…グループで治療が行われているのね!
仕方ないな…女医さんとはボランティアの気持ちで接しましょう…
本当の主治医とはいつ会えるのかな?」

なんて…勝手解釈してしまったことが…悲劇の始まりとなった

その後…二人体制によるエコー検査…見落としを防ぐ為らしいが…若い男性技師二人…何故か途中で吹き出しそうになり笑いを抑えるのに苦労した

次にマンモ…痛いッ!痛いッ!と叫ばないと耐えられない痛さ!勿論外に聞こえない程度に叫びましたが…1週間前の痛みがまだ残っていたカンジ

そしてPET検査…半日仕事的な…痛みは無いけれど…
待ち時間を含めて時間がかかる…

X線も取ったかなぁ〜⁈…

この段階での診断は…12ミリの乳がんⅠa 他臓器、リンパ節転移無し

その時の私の気持ちは…起こってしまったことはもう考えても仕方ない
乳がんの初期…転移が無いことが不幸中の幸い!
傷跡も小さく痛みも軽いらしい…前を向いて頑張ろう…だった

MRI検査で造影剤のアレルギーで小さな湿疹が腕に出た
看護士に呼ばれて女医が来た
アレルギーを抑える薬を処方

外来の化学療法室に移動してそこで注射を受けた

その部屋は明るく広く…市民病院のそれとは比では無い…ガン専門病院のそれだった

抗がん剤だけはもう二度としたく無いという気持ちを抱えて見渡していた

異変が起きたのはその直後だった…
異常な寒気に襲われて…体をさすりながら耐えたが普通じゃ無い…

真夏8月…私は病院の外に出て熱気の中15分くらい体をさすりながら寒気に耐えた
少しましになった…

飲み薬も1週間分出てたので…不安は大きくなりもう一度化学療法室に戻って事情を説明した

女医が来た…

その頃には寒気もかなり薄らいで来ていた

結論…何故こうなったのかは未だにわからない
処方された薬が注射と同じ成分だとかで…「クスリはのまないでください」…それだけが女医の結論だった

本来なら…私の性格なら…次の診察日、MRI検査の結果を聞く日…どうして異常な寒気に襲われたか聞くんですけど…
それどころではなかった!

女医の都合で診察日が2週間後になりもう9月も半ば…痛みを感じてから町医者、紹介医、検査の数々…3ヶ月を過ぎようとしていた

その間何度もその不安は口にしたが…
「乳がんは進行が遅いので大丈夫です」と女医

私もPET検査で異常無し…PET検査はガン発見検査の最高峰と思い込んでいたので…
この女医が言っているのでは無い!本当の主治医も診ての結論だ!

そう信じ込んでいた…

2週間空いて最後の外来になると思った日…
言いにくそうに女医
「脇に転移が疑われて生検します」…エエーッ…

そして又何度も針を刺して…また甘い声で「せんせ〜い」…女医が刺した針をそのままググッと押し込むおじさんの手…もう涙が止まらなくて…

痛かった記憶は無い…とにかく最悪の結果に溢れた涙

おじさんが「痛かった?」と聞くが、首を横に振るだけで何も言えなかった…

生検の結果が出るまで又数日…

診察室の外に出て中待合でうなだれていると…看護士が「大丈夫ですか?少し話しましょう」と別室へ招き入れてくれた

この病院のモットーは患者の立場にたって患者に寄り添う…外来の看護士はそれを徹底していて…今も救われている

私は胸につかえてる不安や不満や疑問や…全部を吐き出した…

一番知りたかったのは…受付票に記されてる主治医にはいつ会えるのかだった…

そこで看護士に言われたことは…あのおじさんが記載されていた主治医
でも私の本当の主治医は学校を卒業して2年目のS女医。
細胞診も出来ないS女医が手術もするという………

分かります…その時の私の驚き‼️

私の本性が目を覚ましました
理不尽なこの現実…

看護士にそれは絶対拒否する…
「細胞診も出来ない技術しかない人に…ガンですよ!ガン‼︎…まともに手術なんか出来るはずないじゃないですか!ましてリンパ節転移ですよ!…転移なんかしてない!乳がんは進行が遅いから大丈夫ですって言ったじゃないですか!MRI検査の後だって、あのまま家に帰ってクスリ飲んでたらどうなっていたか?…原因すら分かって無いんですよ!絶対無理ですから…どうしたらいいですか?」…一気に吐き出したら負けてられないと闘志の様なものが湧いて来て…少し興奮していました。
哀しいと言うよりムカつく!…どうしたらいいのか?急がないと…焦ってもいました

でも…転院を考えても既に3ヶ月が経過
リンパに転移しているということはそこからは早い⁈…転院してもそこから又検査漬けになって………ダメだ‼︎間に合わない‼︎転院などしている暇はない‼︎

看護士が「S先生とお話ししたらいかがでしょう。はっきり言われた方がいいです。」…

結局、自分でやるしかないらしい…
そのことにもムカつきながらも…この病院を選んだのも私!
勝手解釈して今日まで黙ってSのボランティアをしていたのも私!

でもこのまま主治医を続けさせる訳にもいかない!

看護士に1時間くらい泣いたり叫んだりしたものだから若干疲れて…S女医との話し合いを2時間くらい先にしてもらって一旦病院を出た

丁度お昼時になっていた…
少し人を避けたかった…
少し病院を離れて遠くへ行きたかった…
9月の半ば…まだ暑い中を歩いた…
入りたいお店が見つからなかった…

結局1時間近く歩いて…病院に戻った…

その間…なんで…なんで…の繰り返しで…

ガンになっただけでも大変なのに…前向きに乗り越えようと決めたのに…

不運過ぎる!…私はそんなに今まで悪いことをして来たのか!
一生懸命生きて来たじゃないか…などなど…

今はそんなこと考えませんが…病気あるあるですよね…
思っても、考えても、悔やんでも仕方ないことで頭の中がいっぱいになる…

その後1時間はS女医にどう話すか。
これからどうするか。
それを考えていると少し冷静になって来ました…

お昼ご飯を食べたかどうかは…今も思い出せませんし…S女医と話して病院を出た後のことは今も思い出せません

後から気付いたのですが…受け付けのフロアの壁一面に各科の医師の名前が古い順に記されているのですが…S女医の名前は今だに記されていません

この続きは又明日