本を一冊読んだのは久しぶりだ。
何かに没頭できたのも久しぶりだ。
(多分)フィリピンと台湾の間くらいの、無人島に流れ着いた人々の話。
最初に中年の夫婦。
それから、集団で沖縄の派遣労働を脱走した男達。
仲間割れで遺棄された中国人の男達。
次第に人が増え、力関係がはっきりしてくる。
30人以上の島民の中で、たった一人の女である46才の清子。
清子の夫をくじ引きで決める儀式から、物語は始まる。
赤ん坊が双子とは想像しなかった。
私は絶対女の子だと思った。
双子それぞれの視点での、最後の独白には、
東京と無人島を海が隔てていても、
双方の怨念と空気が同時に感じられた。
宮部みゆきも高村薫も、全然きらいじゃないけど、
桐野夏生を読むと、
「ああ、私の言いたかったことが書かれている」と感じる。
一体感がある。
秋葉原の無差別殺人事件を聞いたとき、恐ろしかった。
犯人のことが明らかにって
まっさきに頭に浮かんだのは
桐野夏生の『メタボラ』だった。
明日の見えない、虐げられた若者たち。
行き場のない、必要とされない中高年たち。
それでも愛を求めて、でも得られない。
今の日本の悲しみが凝集されている。
いつ、何が起こってもおかしくないような、
異様な国になっている。
私は、『メタボラ』を読んでいて涙が止まらなかった。
何かに没頭できたのも久しぶりだ。
(多分)フィリピンと台湾の間くらいの、無人島に流れ着いた人々の話。
最初に中年の夫婦。
それから、集団で沖縄の派遣労働を脱走した男達。
仲間割れで遺棄された中国人の男達。
次第に人が増え、力関係がはっきりしてくる。
30人以上の島民の中で、たった一人の女である46才の清子。
清子の夫をくじ引きで決める儀式から、物語は始まる。
赤ん坊が双子とは想像しなかった。
私は絶対女の子だと思った。
双子それぞれの視点での、最後の独白には、
東京と無人島を海が隔てていても、
双方の怨念と空気が同時に感じられた。
宮部みゆきも高村薫も、全然きらいじゃないけど、
桐野夏生を読むと、
「ああ、私の言いたかったことが書かれている」と感じる。
一体感がある。
秋葉原の無差別殺人事件を聞いたとき、恐ろしかった。
犯人のことが明らかにって
まっさきに頭に浮かんだのは
桐野夏生の『メタボラ』だった。
明日の見えない、虐げられた若者たち。
行き場のない、必要とされない中高年たち。
それでも愛を求めて、でも得られない。
今の日本の悲しみが凝集されている。
いつ、何が起こってもおかしくないような、
異様な国になっている。
私は、『メタボラ』を読んでいて涙が止まらなかった。
他人に何か聞かれる事が多い。
特に道を。
初めての所に行ったときでさえ、何故か私に聞く人がいる。
地元の人のような顔なのかな。
周囲を掻き分けるようにして、
まっしぐらに私の所にやってきてくれたりする。
道ではなくても、電車で隣に座った人から
中つりの広告を指差しながら
「あれは何県の話なんでしょうかね」と聞かれたこともある。
不思議…。
バッグや財布から出すものを間違える。
自動改札の前で、家の鍵を出しちゃったり
家のドアの前で、定期を出しちゃったり。
コクミンドラッグでマツキヨのカードを出しちゃったりは、よくある。
図書館でツタヤのカードを出したりもよくある。
三菱東京UFJ銀行のATMにみずほ銀行のカードを突っ込んで
エラーになって、係員さんを呼んだら、
「みずほさんは、ここを出て、左にまっすぐ行って…」と
大声で説明されてしまった。
場所は知っているんですけどね。
もう、ほんと、カードは捨てたい。
(5分後には拾いに戻りそうだけど)
特に道を。
初めての所に行ったときでさえ、何故か私に聞く人がいる。
地元の人のような顔なのかな。
周囲を掻き分けるようにして、
まっしぐらに私の所にやってきてくれたりする。
道ではなくても、電車で隣に座った人から
中つりの広告を指差しながら
「あれは何県の話なんでしょうかね」と聞かれたこともある。
不思議…。
バッグや財布から出すものを間違える。
自動改札の前で、家の鍵を出しちゃったり
家のドアの前で、定期を出しちゃったり。
コクミンドラッグでマツキヨのカードを出しちゃったりは、よくある。
図書館でツタヤのカードを出したりもよくある。
三菱東京UFJ銀行のATMにみずほ銀行のカードを突っ込んで
エラーになって、係員さんを呼んだら、
「みずほさんは、ここを出て、左にまっすぐ行って…」と
大声で説明されてしまった。
場所は知っているんですけどね。
もう、ほんと、カードは捨てたい。
(5分後には拾いに戻りそうだけど)
先日外出先で、一箇所ピアスを着けていないことに気がついた。
ピアスの無い、穴だけの耳は、裸のような気がする。
いえ、私にとってはこっちの方が恥ずかしい。
穴が無ければ、一向に気にならないのに不思議。
で、バーゲン品を急遽買った。
急ごしらえの割には、気に入ったのが見つかって、
たまには衝動買いしてもいいかな、と自分を甘やかす。
しかし、1000円以上の買い物なんて、普段はほとんどしないのに!
人間とは…その後に色々と付けるのは、よくあること。
例えば「人間とは食べないのに殺す生き物である」とかなんとか。
よく文化人が言う。
しかし、最近思うのは、
「人間とは買う生き物である」ってこと。
食べ物が無くても、家が無くても、愛が無くてもいいんだけど、
買わなきゃ生きていけない、そんな生き物になっている。
太古の昔は一生懸命に生き抜くことだけが目的だった。
“お金”を発明したのはいったい誰かな。
エライもんだ。というか、アホなヤツだな。
例えば「人間とは食べないのに殺す生き物である」とかなんとか。
よく文化人が言う。
しかし、最近思うのは、
「人間とは買う生き物である」ってこと。
食べ物が無くても、家が無くても、愛が無くてもいいんだけど、
買わなきゃ生きていけない、そんな生き物になっている。
太古の昔は一生懸命に生き抜くことだけが目的だった。
“お金”を発明したのはいったい誰かな。
エライもんだ。というか、アホなヤツだな。