乾酪庵 Cottage de fromage

スピブログとして発足しましたが、ただの日記になりつつあります。
最近は芸人さんの話題が多いです。

ルパン三世 押井守回『ダーウィンの鳥』

2024-03-26 18:00:00 | ルパン三世

久々にルパンの話をする。大した内容じゃないです(いつもそう)。

 

録画してあった part6の第十話、押井守さん脚本の『ダーウィンの鳥』の回を見返してたんですけどね('21年放送)。

ストーリーに関しては、当時、来週 押井守と知った時点でどうせわけわからんのだろうなと思って視たらわけわからんかったって感じです。あれの解釈とか私にはムリです
ネット上で皆さん色んな解釈を披露してくださってるのでそういうのを読んでるのは楽しいですね。

 

 イラストAC

『始祖鳥の涙』っていうタイトルのイラストです 
作中、化石がイメージより小っちゃくておどろいた。尾が長いけどそれを入れて50センチくらいだそうで。

 

ストーリー以外で私の中でなぜか印象に残ったのは、二人で並んで立っているルパンと不二子。

なんかえらいセクシーじゃないですか? どのシーンもえらい色っぽく見える。なぜだろう。ただ並んで立ってるだけなのに。

そんなエピソード一個も出てこないんですけどね。いつもの軽口は叩くけど。オレは不二子の守護天使だとか、獲物が美しいことは盗む動機になるとか(意訳)。

part5でやたらいちゃいちゃしたり「私はあなたの何?」とか迫ったりするんだけど、今回の方が接近してる感じがする。物理的な距離以上に。

 

そして一番「…ん?」と思ったのはCM前のセリフ。上記の発言の後の不二子との会話。報酬の分け前の話で。

 

「美しい者への無償の愛じゃないの?」

「オレは泥棒だからな。美とか人の心とか、そんな分かりにくいもののために身体を張るのはゴメンだ」

ズ、ダッダラッタ ル、パ~ン

 

え? 今の完全に、奴が盗んでいったとんでもないものを意識した言い回しだよね?(

しかもその一言でCMだよ。あえて狙ったとしか思えないんだけどひょっとして仲悪いのか(ピー)監督と

まぁこの辺は部外者には推し量れない部分なので勝手な憶測はやめます(今さら )。

やめますけど、真贋の間(あわい)を飛ぶ物語の中に、急に現実世界の人間関係が垣間見えてちょっと、あれ?と思ったのでした。

 

最後、ネタバレになりますけど、この話しって結局ルパンは一切登場してないってことですよね、解釈にもよりますが。見返したがやはり登場してると思う…、そもそも最初から全部虚構かもしれないけど。

色んな意味でかなり稀有な回でございました。


【ルパン三世】5.Duty Friend

2022-08-18 18:00:00 | ルパン三世

ルパン三世の話。今度こそ最終回、のつもり。タイトルは峰不二子という女のテーマ曲より。

前編中編後編4話

 

その、峰不二子という女、について。とっつぁんのアレ(×)が許容されたのは、ほとんど例外扱いかと。

  1. 味方、一味ではない
  2. 肉体だけでのことで、精神的にはお互い全く興味がない
  3. 本編ではなくスピンオフであり、前日譚である
  4. 企画の段階から大人向けを意識していた

そんな感じかなー。通常のレギュラー回やファミリー向けテレスぺではありえない(それは相手が誰でもありえないだろ)。いやまぁ、視た時は私もショックでしたが、はい。
因みに原作でもそのくだりはあります

 

と、ここで言及したいのが part5 から準レギュラー入りしたアルベール・ダンドレジー氏(※リンク先はものすごいネタバレの嵐です)。

謎の多い人物ですが、同性の恋人がいます。

単純に昨今のコンプライアンスや多様性に配慮したんでしょうけど、不二子とややこしいことにならないようにという制作者の無意識の予防線かもしれないとか勝手に解釈してみる。

 

さて、再び次元の話をしたいのですが、こういう証言があります。

次元大介 (じげんだいすけ)とは【ピクシブ百科事典】
#容姿
モンキー・パンチ曰く、「長髪のルパンに髭を生やして帽子を被せた」だけのデザインらしく、顔立ちはルパンとそれほど変わらないようだ。

#原作
現在では想像し難いが、原作初期やアニメ第一シーズンでのルパンとは「仲間」というより「親分・子分」に近い主従関係で(略)ルパンからの扱いも散々であった。

この辺は私の持論、『次元大介はルパンの無意識が生み出した自分の陰(分身)説』を補完してくれてるみたいですね、たまたまかもしれないけど。誕生の段階ではそういう感じだったのか(原作一応読んだけどもう何十年も前なので覚えてないよ)。

 

ところで、part6 の冒頭。エピソード0のあれはなんなのさ、って話しですけど(次元×不二子フラグ)。

本当にただただ、小林清志さんお疲れ様でした、という話ですよね。悪い気はしなかったと思います、笑い飛ばして終わりでしたが。

普通に考えたら、ルパンに義理立てしたか、もしくは本当に好みじゃなかったか

カップルとして最高にカッコいい組み合わせだと思いますが、成立してしまったらルパンワールドが根底から覆ってしまうので、妄想にとどめておくのがよさそうです ←この後滅茶苦茶妄想した。

 

 nikiie 2018/07/10

Duty Friend 4:20

 

ではでは今夜はこの辺で。続かないといいなぁ、今度こそ
Bonne nuit.  (ボンヌ ニュイ・おやすみ)


【ルパン三世】4.ラブ・スコールは突然に

2022-08-17 22:42:37 | ルパン三世

全3回と言いながら、結局追加で書いちゃういつものパターン。

ルパン三世 前編中編後編

 

タイトルのラブ・スコールは、峰不二子のテーマとしても知られる新ルパン三世のエンディングですね。

 大野雄二 / YUJI OHNO 2016/07/16

Love Squall feat. 中納良恵(from EGO-WRAPPIN’) 5:02

 

大したこと書くつもりないというか、前回書いたことをもう一度 kwsk 言いたいだけなんだけど。

 

次元の方は前回まで書いてきたような理由で不二子に手を出せないように設定されてる、と私は思ってますが、五右ェ門の方はちょっとおかしい。

あんだけべたべたしといて、ルパンの味方になった途端不二子に全く興味を示さなくなる。

いくら、あ、こいつ性悪女だ!と気づいたからって不自然だと思いませんか。

ルパン三世の人物設定とか、人間関係ってその回ごとにリセットされてしまうからあまり細かいことを言ってもしようがないんだけど。

 

要するに、ルパンの敵とか、ルパンの『外側』にいる人物が、不二子にちょっかいかけたり、不二子の方から誘惑したりするのは別に構わないんだけど、一度『内側』、つまりルパン一味、と呼ばれる一員になったらそれは絶対タブー、ということなんだろうな、と。

一員ったってルパンと不二子を除けば、事実上次元と五右ェ門の二人しかおりませんが。

 

これは別にルパン三世だけに限った話ではなく、例えばジャイアンとスネ夫がしずかちゃんを一見どうも思ってなさそうなのと同じです。内心は分からんけど。

そしておそらく自覚的に好意を持っていると思われる出木杉くんは例の5人のメンバーからこぼれ落ちてる。

ドラえもんの場合はみんなまだお子さまだから~、でいいけど、ルパンの場合は全員いい大人なので、女ギライだとかあの女は好かんとかお前はただのロマンチストだとかのレトリックが必要になるんですね。

 

案の定長くなった。さらっとのつもりだったのに! がるる

次回はとっつあんと、もっかい次元と、第6のあの人物について。18日18時、公開予定。

つづく 第5話


【ルパン三世】後編.刀と帽子と試し打ち

2022-08-15 18:00:00 | ルパン三世

ルパン三世、主に次元大介について。三部作 最終回です。

前編中編

 

ここで一旦思い描いていただきたいんですが。もし仮にですよ、菱形が自立してたらバランスとりづらそうですよね。
星形はどうでしょう。菱形よりはバランス取りやすそうじゃありませんか。

 

レギュラーメンバー4人て、バランスとりづらかっただろうなぁと思うんですよね。そこで必要になったのがトリッキーなしんがりである5人目の男、石川五右ェ門さんです。

五右ェ門を得たことによって、チームとしてのバランスが格段によくなったルパンファミリー。5人でチームを組んでるアニメって、ガッチャマン、ゴレンジャー(特撮)に始まって、枚挙にいとまがないですが。まぁ、作りやすいんでしょうね。

 

今、最後に出てきた人、と言う意味で、殿:しんがりという言葉を遣いましたが、調べてみたら正に五右ェ門のためにあるような言葉だった。へー。

本隊の後退行動の際に敵に本隊の背後を暴露せざるをえないという戦術的に劣勢な状況において、殿は敵の追撃を阻止し、本隊の後退を掩護することが目的である。そのため本隊から支援や援軍を受けることもできず、限られた戦力で敵の追撃を食い止めなければならない最も危険な任務であった。このため古来より武芸・人格に優れた武将が務める大役とされてきた。

引用元:殿 (軍事用語) - Wikipedia

 

最初はルパンと敵対していた。つまりルパンの外から来て味方に加わったキャラクターだから、内側で生まれた次元とは出自が違う。でも求められて誕生したキャラクターだなぁと思うわけです。

 

 

さて…、大分以前にネットのどっかで拝見したのですが。次元の帽子について、えーとあの、あれはせいてきふのうを暗喩しているとの見解がありまして。

いや、ありうると思いますね、真面目な話し。

 

流石にふのうだとは思いませんが、4人の男性メンバーの中で不二子とのそういう関係が明確に否定されているのって次元だけなんですよ(part6)。

俺がお前と? こりゃ傑作だ。天地がひっくり返ってもあり得ねぇ。最高のジョークだ。
俺には向かねぇだけだ。おめーがいい女ってことは、分かる。

だそうです。

 

これも個人的にですが、次元というキャラクターはルパンの陰だという頸木から逃れられないからだと私は思ってます。バランスが崩れるからね。

帽子をかぶる=眼を隠すことによって本心を消してる。ルパンの内側から現れたキャラクターだから、ルパンがさせたくないことは本質的にできない。のではないか。

 

逆に(スピンオフとは言え)ストーリー内で明々白々に絡んでるのは、意外なようだが銭形ひとり…(峰不二子という女)。×

ルパンは元カレ元カレと何度も連呼してるし(part5、等)。

五右ェ門は初登場時に不二子のことを臆面もなくガールフレンドと呼んでるし(1st)、恋慕を募らせてる描写もあるし(峰不二子という女)。
あくまでプラトニックなもので、フィジカルな意味では指一本触れてない、らしいですが。でも人前でべたべたはしてた。触れてるじゃん

今現在ソフトなどが手元にあるわけではないので(録画が残ってた分を除いて)全部記憶とネット情報頼りです。

 

 大野雄二 / YUJI OHNO 2021/10/09

トルネイド <次元大介のテーマ> - Yuji Ohno & Lupintic Sixteen | Live from ルパン三世のテーマ30周年コンサート2007 10:27


眼に沁みるぜ…。

 

みんな、自分にとっての相棒、次元大介のような存在がほしいんじゃないのかな。それが彼がここまで愛された所以かもしれません。

 

まとまりもないですが、この辺でルパンに関する個人的見解はお開きにします。
ありがとうございました。

お開きにならなかった。第4話


【ルパン三世】中編.クラシックなガンマンはワルサーとコンバットマグナムの夢を見るか

2022-08-14 18:00:00 | ルパン三世

タイトルが恐ろしく意味不明(深い意味は全く無い)。

ルパン三世、主に次元大介の話。続きです。前回と次回のリンクは一番下に。

 

自分で絵を描く方は分かっていただける向きもあるかなと思うのですが、眼を描かないって描きづらいんですよ、表情(感情)や個性が一番出るのが眼と眉毛だから。

だから若島津くんも途中から眼を出すようになるんだと思うんですが。次元は徹頭徹尾眼を出さない(出すことももちろんある)。

次元の場合は特に、髪の毛じゃなくて帽子だから、隙間もないし眉毛のチラ見えもないし、とにかくもうパーソナリティを消そうという制作者の意思すら感じる。

 

以下、大塚明夫さんのインタビューより。

次元は、自分の身の丈がわかっていて、ルパンと相棒ではあるけれどもマウントの取り合いは決してしない。「自分は好きでルパンを助けてやっているんだぜ」というところから踏み出さない。いろんなことをわきまえた大人の男というところが、多分カッコいいんです。

引用元:大塚明夫に聞く“カッコいい大人”の美学 小林清志から継承する次元大介の魂 | ORICON NEWS

次元カッコいいですよね…。

 

何故、次元大介はルパンと張り合わないか、ライバル関係にならないか、というと、彼はルパンの陰だから、と言うのが私の個人的な見解です。最初にそう設定されてしまい、そこからはみ出しては存在できないからです。

 


イラストAC W, CM & H

拳銃全く分からないので何かおかしなところがあったら私のせいです。
生暖かく見守ってください

 

(その辺のところが宮崎駿監督に上手くハマらなかった原因なのではと、これも勝手に思っているです)

 

しかし決して次元はルパンに引け目があるわけじゃなく、本気で戦えば少なくとも互角には持ち込めるだろうと思ってると思うんですが。

敵対関係でしかあり得ない銭形、異性であり特殊な設定を背負う不二子と違って、ルパンが自分の中に生み出した自分の分身、それが具現化したものが次元大介なのではないでしょうか。ただし決して子分ではなく対等、だけれどもライバルではない。

 

次回は五右ェ門と不二子ちゃんの話をします。

つづく ルパン三世、前編後編


【ルパン三世】前編.今宵のトルネードは眼に沁みる

2022-08-13 21:06:51 | ルパン三世

長文打つ気分じゃないといいつつ、実を言うと昨夜はルパンの話をしたかったのですがね。ルパンというか、次元大介の話をしたかったのですがね
なぜかは言わなくても分かっていただけると信じます(信じるという名の丸投げ)。

そんな昨夜はちらっ |д゚) とのつもりの天空の城ラピュタを結局最後まで観てしまいました。
はいはいバルスバルス。

先日、ベルばら50周年の話をしましたが、ルパン三世、連載開始が '67年、アニメ放映開始が '71年で、一足早く50周年突破してます。

人気作品なのはもちろんですが、ひとつには商業的な意味で、新規の作品で冒険してコケるよりは実績のある作品の方が企画が通りやすいとかそういう事情もあるみたいですけど。

そんなわけでルパンの記事を上げます。案の定長くなったので3回に分けます。
14日と15日の18時更新予定です。

 

ルパン三世、好きかと言われれば、当然好きですが。好きと言うよりあって当たり前のもの過ぎてあまり意識したことが無いというのが正直なところ。

 

これも勝手に思ってることですが(全部そうですが)、眼を隠したキャラ、というのは誰か(主に主人公)の陰である、パターンがあるんですよね。もちろん、全員とは言いませんが。

君は光僕は陰、という有名なアニソンがありますが、あれは多分この辺のところを言ってるんだろうな、と勝手に思ってます。アンドレが最後失明するのは示唆的と言えばそう言える(偶然かもしれんが)。

 

例えば(例えがいちいち昭和で申し訳ないですが)、キャプテン翼に登場する若島津健というキャラクター。彼は初登場からしばらく前髪+キャップで眼を隠しています。この辺は分かりやすく彼は日向小次郎の陰。
そのうち眼を出すようになるのですが、そうすると日向くんの影響を脱して、個性とか主張が見えるようになってきます。とは言え最後まで彼は日向くんに寄り添い続けるのですが。最後ってか中学生編までしか知りませんけどね、私は。

 

…で、次元大介という人は完全にルパンの陰なんですよね。

つづく ルパン三世、中編後編