乾酪庵 Cottage de fromage

スピブログとして発足しましたが、ただの日記になりつつあります。
最近は芸人さんの話題が多いです。

ポジティブニュースに見るテストで問われていること

2023-03-29 18:00:00 | 社会

久々にぺこぱポジティブニュースより。(このブログ、前回の PPN の記事

 

3月23日(木)(日付は24日)放送分。

松陰寺「いやぁ、WBC 日本代表、すごかったですねぇ」(笑)

「今日は WBC 開幕、一日前でございます。まだ結果は全く知りません。
日本優勝、おめでとうございます。
今夜もポジティブニュース、スタートです」


冒頭、WBC の結果を予言した松陰寺さん


キャスターモードシュペポ

加納さんのシュウペイポーズ頂きました
この日のゲストはAマッソ加納ちゃん。可愛い。

 

AIで、カンニングを発見する技術が紹介された流れで以下の会話。

 

松陰寺「でも、どうだろう。カンニングってそもそもだめなんかなぁ」

スタジオ笑

佐藤アナ「え、ダメじゃないですか? ええ?笑」

加納「おっと~? 何? そういう季節?」

春、荒ぶる松陰寺さん

「w。季節で俺、喋ること決めてねーからw」

「違う、なんかさぁ、多分今のとか試験もさぁ。記憶力だったり、漢字とかだったり。そういうの多分見てやってる(カンニングを?)と思うんだけど」

「そんなもんはさ、もう、今、もはや、一人一個スマホ持ってる時代だからさ。そんな覚えなくてもいいし、計算もできちゃうじゃん、頼めば」

「じゃなくてもっとその、一個スマホ置いておいて、テストやって下さい、どうぞっつったらどれだけ検索能力(うん。あ~。など納得の声)、どのワードで検索したらこの解にたどり着けるかってゆうのは、今まさに必要な能力だと思わない?」

「確かに」

「だからスマホ持ち込み有りのテストでいいと思うけど」

シュウペイ「うーん」(肯く)

「だってスマホこも(甘がみ)使えません、なんて現場はおそらくもうテストでしかないわけだから」

佐藤アナ「確かに」

「何の意味があるのかなってのは、思うんだよね。最低限のものは必要だと思うけど。どうですか」

「いや、だから、もう…。大喜利も。ガンガン見ていく?」

一同笑

「大喜利もAIやりだしてるよね」

「大喜利もAIやってるからね」

「そうでしょ」

「で、ほんまに面白いもんね」

「あー、面白いね、うん」

加、松「そうなのよ」「そうなのよ」

 

松陰寺さんの仰ることは、これからの時代に必要な視点だと思います。それ自体はその通り。ネットリテラシーというか、検索能力は磨いた方がいい。そのことに異論はない。

で、あとはやはりこれも松陰寺さんの言う、「最低限」のラインをどこに置くかという問題になってくると思います。

「知識は水だ。独占してはいけない」という、ぺこぱファンならおなじみのフレーズがありますが、さて、人から知識をいただいて、自分にそれを受け入れる器が無かったらどうなりますかね。

極端なことを言えば、外国語で書かれた文献にいくら良いことや必要なことが書いてがあっても意味がないんですね、理解できないんだから。

外国語はさすがに例として不適当ですけど。難しい漢字や言い回しが出てきた時にいちいち引っかかってる人と、すらすら読める人とでは理解度が違ってくる。

その都度検索することが悪いとは言いませんが、おそらく理解できない人ほど面倒がって検索しないでしょう。多分ね。

知識は水かもしれませんが、私に言わせればザルの網目のようなものですね。細かいほど色んなものをこぼさずに受けとれる。

計算能力も、お釣りの計算ができるとか九九を暗記してるとか、日本人には当たり前かもしれないけど外国行ったら驚かれるらしいし。

何の意味が、と言いたくなることでも知らずに恩恵を受けている、ということはあるでしょう。

何か情報やニュースを聞いて、ん? これはもしやフェイクなのでは? と直感する。

意図的に作られたウソもあるでしょうし、伝言ゲームするうちに曲解されたものもあるでしょう。そういったものに対する最初の違和感は、その情報と自分の知識を照らした時に得られると思う。直感て魔法じゃなくて、裏には知識と経験が不可欠なのだ。

言っときますけど私もそんなにモノを知ってるわけじゃ全然ないです…。けどなんでみんな知識を得ることをそんなに嫌がるのだろう、もったいない…。

覚えたくない人や意味(意義)を感じない人に無理に覚えろとは言わないけど、なんでも知らないより知ってた方が、自分にとって便利ですよ、という話しでした。

 

ぺこぱポジティブニュース、3月で終わりなんですよね。残念です。

色々考えるきっかけをいただきました。ありがとうございました。


松本零士さん.その3.5 999後編 と ベルサイユのばら

2023-03-23 18:00:00 | マンガ、アニメ

スリーナイン後編です。一応劇場版の感想として始まりましたが、今回あんまり関係ないですね。スリーナイン全般の感想です。

 

前回よりつづく)

そんな感じで、私はいつも大体、『主人公 ≒ 子ども』、『敵 ≒ 親、大人社会』、と思って解釈を進めていくことが多いんですが、今回は別の発見をしてしまった。

今頃かよ、というか、発見というか気づいてた人は気づいてただろうし、私も以前から薄々思ってましたけど~。

 

この機械帝国は資本主義社会の象徴、対して鉄郎に代表される生身の身体の人たちは共産主義の象徴ですよね。

いや、決して作者がなにか特定の思想を持っていたとも持ってないとも主張する気は一切ないんですけど。

意識的か無意識かわからないけど作者の世代的に('37年生まれ)、また連載開始の時代的に('77年)、どこかでそういった世相が反映されてると考えても不思議ではないな、と。

私もその辺の社会運動に詳しいわけでは全然ないので、深くツッコまれると困ります…。なんとなくそう思っただけなんで。

と言いますか、999で描きたいのは、共産主義というより、社会構造に立ち向かうレジスタンスなのだと思う…。

 

以前、鉄郎とベルばらのロザリーの類似点を指摘したことがあります。

で、そうして考えてみると。上級国民の側に生まれて庶民の生活に触れて帝国を滅ぼそうとする側に寝返るってメーテルは完全にオスカルですね  

 

そして中の人ネタになりますが。プロメシューム役の来宮良子さん。

こちらはベルばらでデュ・バリー夫人を演じてらっしゃいます。

デュ・バリー夫人はアントワネットの義祖父(ルイ15世)の愛人です。愛人といっても決して日陰者ではなく、公妾という立場。当時の西欧諸国の宮廷では正式に認められた制度だったみたいです。

デュ・バリー夫人も女王プロメシュームも、共に最高権力を持った女帝として描かれています。

 

ああ、そういえば鉄郎役の野沢雅子さん、ベルばらにも出てらっしゃる。アニメにしか登場しない、アコーディオン弾きの息子ですよ。完全に虐げられたる庶民代表ですよ

そんなつもりなかったのに。前回の冒頭の卵の値上がりの話とリンクしちゃったじゃん。

 

あとは田島令子さんがオスカルとエメラルダスを演じてらっしゃる。男性と対等に渡り合い冷熱を併せ持つ美女というキャラは被ってるけど、作中の立ち位置はあまり共通点が無いように思うのでこれは参考程度に。
(エメラルダスがメーテルの双子の姉でプロメシュームの娘という設定は後付けで、この頃はなかった)

 

ベルばらは暗喩でもなんでもなく、ずばり権力者 対 一般ピープルを描いてるし。

主人公が母性を象徴する存在と対立するという構図も類似してるし。

ベルばらの作者は '47年生まれですが、世代も性別も違う作者が似た構造の作品を描くって面白いですね。両作品とも、国や時代を越えた人の世のことわりを描いているということなのかもしれません。

 

 写真AC
銀河と鉄道…

 

それでいながら、戦中、戦後の空気を知っている世代がまだ身近にいた(終戦が '45年なので、映画公開時は戦後34年)、多分団塊ジュニアから少し上くらいの世代(大体 '64~'76生まれくらいのイメージ)から絶大な支持を集める一方、その空気を全く知らない今の子どもたちにはあまりピンとこないと思われるのも無理からぬことかと思う次第です。

 

《追悼・松本零士》「SF」と「昭和」が作品に同居する偉大な漫画家の唯一無二の世界観 | nippon.com

劇場版 銀河鉄道999を観て思ったこと。おわり


松本零士さん.その3 劇場版スリーナイン 前編

2023-03-22 18:00:00 | マンガ、アニメ

※ 劇場版スリーナインに関してネタバレがあります。

こんにちは。噂には聞いてましたが卵の値上がりえぐいっすね

とは言え、今までが安かったというか、他の食材に比べれば今でも安いというか、ぶつぶつ…、みたいな感じで自分をだまして暮らしてます

勝手に庶民代表、やわらかチーズです。

 

先日こういうのをやってました。

 

 

劇場版スリーナインが期間限定公開されてた。そこで久々に観てみましたよ、十数年ぶりだと思います。

スリーナインの劇場版は(私が把握しているので正しければ)全部で3本です。この時、限定公開されていたのは '79年公開の1本目ですね。ゴダイゴが主題歌を歌ってる分です。

で、せっかくですので忘れないうちに感想を…。久々のフレーズ。

なんかそう言って書きかけのシリーズがあった気がしますが。まぁ私の寿命が尽きる前までには書くつもりでいます…。待っててくださってる方っているのでしょうか。もしいらしたらお待たせしてすみません。

 

松本零士さん その1(ヤマト編)その2(999編)

 

感想としては面白かったです。けど、確かに前回の動画の彼女が言うようにピンチの度に都合よく助けられすぎだなって

メーテル、ハーロックは言うに及ばず。他にも色んな人が入れ代わり立ち代わり。

 

そして肝心の女王プロメシュームを最終的に斃したのが、鉄郎でもメーテルでもなく、ほぼゲストキャラみたいな出番しかないスリーナインの乗務員(ウエイトレス)のクレアさんだったってね 

忘れてたので結構びっくりしました。

 

大体敵の組織というのは大人社会、その親玉は(視聴者である子どもにとって)自分の親の投影である、と私は解釈してますが、プロメシュームなんて分かりやすく実母ですよね。

それを赤の他人に斃させる、というのは鉄郎やメーテルにさせてしまうと、観てる側に罪悪感が芽生えてしまい、感情移入できなくなってしまうから、なのでしょうか。適当に言ってますので真に受けないでください。

 

思えばジェミニのサガ(実父の投影)を最終的に斃したのは星矢たちじゃないものな(自)。主人公が親殺しをすることに抵抗を感じる層が一定数いるのかもしれない。

 

しかしあのプロメシュームはしぶといというかしつこいというか。

サガもそうだけど(何度も起き上がってくる)、インナーペアレンツ(脳内親。インナーチャイルドの対概念)からの離脱の難しさを暗喩している、のかもしれない。なるほど私の解釈は甘かったか

 

 

そんな感じで、私はいつも大体、『主人公 ≒ 子ども』、『敵 ≒ 親、大人社会』、と思って解釈を進めていくことが多いんですが、今回は別の発見をしてしまった。

今頃かよ、というか、発見というか気づいてた人は気づいてただろうし、私も以前から薄々思ってましたけど~。

 

次回、999後編と、なぜかベルばらの話。

 

つづく 近日公開

 テレビ版 初回
【公式】銀河鉄道999 第1話「出発のバラード」 <1970年代アニメ> - YouTube
@東映アニメーションミュージアムチャンネル