言の葉供養0070

『たまゆらさえ』

 

たまゆら

それは

 

かすかな

おと

 

一瞬の

微風

 

しかし

いまはもう

 

それさえも

失せてしまい

 

淀んだ

深淵の口が

 

ぽっかりと

開いているのみ

 

※10/10に某アプリに投稿したもの。

言の葉供養0069

『きっと、多分』

 

きっと

多分

 

足りないのでしょうね

まだ

 

あなたが想う人の心が

開かれていないと感じるなら

 

きっと

多分

 

足りないのでしょうね

まだ

 

あなたの踏み込みが

足りないから気付かれない

 

きっと

多分

 

足りないのでしょうね

まだ

 

それでも

想い人がいるのなら

 

それだけで

私などより遥かに立派

 

きっと

多分

 

足りないのでしょうね

まだあなたが

 

きっと

多分

 

足りないのでしょうね

私なんか全然に

 

※10/10に某アプリに投稿したもの。