今日は高木誠一(1887~1955)。
よくある名前なので、検索の際は「高木誠一」スペース「草野村」とでも打たないと本人には到達しないか。
福島県草野村(現いわき市)で農業のかたわら「いわき民俗研究会」を主宰していた。
数年前のことだが、切手店でまとめ買いをしたエンタイヤ(切手付き封筒)の束を眺めていたら、受取人がみな高木誠一だった。
著書があるのは知っていたので、もしやと思い差出人を確認したら、なんと宮本常一の名が。
住所は東京市芝区三田綱町10 アチックミューゼアム内。間違いない。それも7~8通も。
ちょうど彼が渋沢敬三(栄一の孫・当時日銀副総裁)宅の食客だった時期。
宮本が高木に出した最初の手紙は、よそゆきの候文だったのに、次からは百年の知己扱い。
その落差がおかしい。
4通目くらいだったか、「渋沢先生がどうしてもお宅にお寄りしたい」とのことで、食事のお手配を願いたいとの手紙も。
「ありあわせのおかずでかまいません。どうか特別扱いをしないでください」と書いてあったか。
おそらく全集等には出てこない資料なのだろう。
高価で売れた(コピーは残っています)。
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