秋雨や 佐原の川面の 舟を打つ
夕焼けや 雲海染める 秋浅し
天空に 雲海突きぬく 秋の富士
池上の 境内巡る 敬老日
秋空や 六地蔵には 赤似合い
静かさや 石仏彩る 曼珠沙華
古寺に ひっそり咲きし 曼珠沙華
敬いを 心に持って 墓参り
家族づれ 誰も気づかず 彼岸花
秋あさし 七回忌にみな なつかしむ
雨煙る 鉄塔走る 秋の山
金色の 稲穂を囲む 民家かな
新幹線 枯れ木紅葉 窓の外
金色の 稲穂の後ろは 墨色に
秋雨や 墨色の山 白い雲
街の秋 闇は神社を 隠しけり
秋深し 雨にぬれしも 駅向かい
さよならも とうとうかなあ 秋の雨
秋深し、古刹の賑わい カメラ撮る
鎌倉に 寺訪ねし 日本晴れ
野仏を 鎌倉訪ね 秋晴れて
阪神は 野分とともに 夢去りぬ
風吹きて すすきが雲を 掃除する
我が娘 助手席に乗る 秋の日に
仲秋の 山車を娘と 追いかけて
親子とも 山車おいついて 月微笑み
秋祭り 去年と違うと わが子かな
自転車に 乗る年ごとの 寒き頭かな
感情に 負けて秋の 日暮れかな
錦帯橋 娘聞き返す 秋の夕暮れ
台風の 呼び出し出社 風騒ぐ
遊び来て 帰りは秋雨 からみつき
近き人 病の知らせ 秋の暮れ
野仏や 風かすめては 秋深み
新米を 乗せたかごに 雨おちて
細道や 干し柿夢見て 木たわむ。
秋晴れに 30分待つ 食事かな(人形町 玉ひで にて)
紅葉は 少しばかりの 北の丸
秋晴れに お濠に映る 超高層
古寺や 秋を見つめる 石ぼとけ
野仏に 木漏れ日さす 秋日和
石仏に 秋の陽ざしが そっと過ぎ