京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

みぃの悲劇 レスキュー隊

2009年01月23日 00時49分00秒 | Weblog
悲しい事。
実は19日から みぃが帰らなくなった。
19日早朝 息子の小鉄と出て行ったきり 帰らなくなった。
みぃと小鉄は… 小鉄が反抗期のせいも有り みぃが寄ると触ると しゃ~しゃ~唸る。
が…不思議と 寝る時は 二人一緒に寝てるんだ。
小鉄はワガママで 甘えん坊で それでも兄弟には優しい所が有る。

19日 帰って来たのは小鉄だけ。
普通 2~3時間経ったら帰ってくるはずなのに 帰らない。
おれはHP製作と仕事と 写真の整理で忙しかった。
20日…
おれも おんちゃんも さすがに変だと思ったんだ。
不吉な予感が蘇った。
でも でも でも と おれは自分に言い聞かせ 何の保証も無い「大丈夫」と言う
安易な気持ちも有った。
さすがに21日目。
コタエタヨ。
丸3日 ここでは…何も食べては居ない。
そして22日。
それまで小鉄は まるで何かを知っているような そんな素振りを ずぅ~~~としていたんだ。
おれには分かる。
分かるけど どうして良いか分からない歯がゆさが有る。
22日早朝 おれはおんちゃんに切り出した。
「レスキュー隊 呼ぶぞ」 と。

レスキュー隊が来るまで ほんの少々部屋を片付けていた。
トイレに行った時 その瞬間 ひゃぁ~…ひゃぁ~~~…と 隣から みぃの声が。
居た!
やった!!!
そう思ったが 声が…
断末魔の様な声なんだ。
レスキュー隊が到着し 隊員の人達が 懸命に努力してくれてるけど もう声は聞こえなかった。
おれは冷静に 勤めて冷静に話をした。
「もう丸々4日 何も食べては居ません。しかも もう声も聞こえなくなりました。
寒い中 雨の中 やはり猫も限界なんだろうと思います。
お忙しい中 有難うございました」
と 御礼を言い 引き取ってもらったんだ。
辛かった。
何時間も 何時間も 何時間も過ぎたけど 時間が経つのが恨めしかった。
声が聞こえたのに 直ぐ隣なのに…
何にも出来ない自分に 腹が立った。

小鉄は…
一日に 一回有るか無いか 寝室の窓から入ってくるんだ。
その日に限って 3度も4度も 何度も繰り返しては 出たり入ったりし 大声で鳴く。
小鉄が原因を知っているのは分かるけど おれにはもう どうしようもない。
おんちゃんは 仕事に行っている。
情けなくて 辛くて 悲しくて 寂しくて…
夜8時過ぎ。
もう一度 もう一度だけ表を回って それで諦め様としたんだ。
表に出た途端 頭上から にゃぁ~~~ごぉ~~~と 小鉄の声が。
おれは小鉄に言ったんだ。
「小鉄よぉ~ お前知ってんだろう? みぃの所に連れて行けよ」って。
おれは 表通りに出ようと 2~3歩踏み出したら 小鉄がぎゃぁお~~~!って
物凄い声で鳴くんだ。
屋根の上の小鉄を見た。
小鉄は逆の方へ 2~3歩歩いて にゃぁ~~~ごぉ~~~!っと 再び物凄い声で鳴く。
変だ。
黙って小鉄を見ると まるで「こっちだよ!お父ちゃん居るの こっちだよ!!!」って
小鉄は 必死で鳴き続けてるんだ。
おれは だから逆方向に つまり隣の家の方に 小鉄を見ながら踏み出した。
4~5歩…
隣の家の玄関前で 頭上の小鉄は歩くのを止め おれに牙を剥き出しにして 懸命に叫ぶんだ。
ぎゃぁ~~~! ぎゃぁ~~~!って 今まで聞いた事も無いような声だ。
「小鉄…ここか? こ こ か よ!!!」って怒鳴った瞬間…
おれの足元から ひゃぁ~~~ ひゃぁ~~~って 泣き声が。

咄嗟にしゃがみ込んだ。
見ると 30センチ×20センチ四方の通風孔の中から声がする。
おれは一旦家に戻り フラッシュを持って点けて見た。
居た!
居たんだ みぃが。
ひょろひょろって近づいて鳴くんだけど 声が小さい。
その通風孔は プラスチックで出来ていた。
けど 指一本入らない。
知るか そんな事。
指を突っ込んだんだ。
指が切れる感触が走った。
みぃは 一生懸命指に 頬をコスリツケテ居る。 
指から流れ出る血を ほっぺたにくっ付けながら 一生懸命こすり付けてくる。
… カラコロカラコロ音がして 大通りを見たら おんちゃんが仕事から帰って来た。
おんちゃんは「♪たにんこ♪さんよ! 雨降ってんのに 何やってんだ!」と
怒鳴りながら 近づいて来た。
話をした。
「あぁ~~~?!みぃ見つかったのけ???!!!」と 驚いている。
おんちゃんは続けた。
「あのね 今日猫の御飯 缶詰とカリカリ迷ったんだけど 煮干買って来たんだ」
と 聞いたおれは 出せ 直ぐに出せ!って怒鳴り
袋を足で引き契り 道路に散乱した煮干を 通風孔の中に入れ食べさせた。

1つ食べ 2つ食べ 3つ食べ。
もう安心だ と分かって 明かりから見える範囲で判断したけど 何処も怪我は無い様だ。
通風孔から指を引き戻し おんちゃんに 代わりに煮干をやってくれ と頼んで
家に戻り 傷バンで応急手当をしていたけど 流れ出る血で傷バンが貼れない。
おんちゃんに頼もうとして行ったら おんちゃんびっくりだ。
そんな事どうでも良い と言い 話し合って 朝まで交代で見る事にしたんだ。
小鉄は…
今この時間に やっと戻って来て 御飯を食べている。
猫だけが分かる…
家族だけが分かる事って 有るんだな。
東寺最後の猫を引き取り 共に暮らしてきた家族。
早く朝が来ないかな…


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