京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

京都 東寺の糞ババア???

2006年06月14日 01時27分29秒 | Weblog
家のおんちゃんが 激怒した!

おんちゃんは 以前も書いたけど 右腕の肘から下が無い障害者だ。
それ以外は まるっきりの一般人と何ら変わらない。

今日事件が起きた。

買い物を午前中に済ませ 午後は「ドンキホーテ」に探検しに行こうと思ったんだ。
意外と家から近い所にあるのを HPで見つけた。
いつもの様に東寺・西門から南門へ行き 来たついでに写真を何枚か撮ったんだ。
あまりの暑さに おれは南門入り口の左端に座ってた。
おんちゃんが 右隅に座ろうとしたその時に 杖を突いて歩いて来た御婆さんが来たんだ。
その婆さんは おんちゃんの右腕を突付き 何かを話している様だった。
おんちゃんの右腕には当然義手が付けられて その義手に腕時計が付けてあった。
その婆さんは きっと時間を聞いているのだろう と思ったわけだ。
見ていると 初めはニコニコしていたおんちゃんが だんだんと顔色が変わって
明らかに おれとぶん殴り合いの喧嘩をしている顔付きに変わった。
異常を察知したおれは おんちゃんを読んだ時 その婆さんは杖を突いていたにもかかわらず
おれの存在を知ると 杖を小脇に抱えて そそくさと逃げるように行ってしまった。

おれの傍におんちゃんが来た時に 異常に鼻息が荒かった。
「どうした?」と聞くと 「いや…何でもない」と言う。
ドンキホーテで買い物を済ませ あるファミレスに入ってアイスコーヒーを頼んで
さっきの話を聞きだそうとしたんだ。
おんちゃんは黙ったまま 何も話さないんだよ。
「何か変だ」と思ったおれは アイスコーヒーが来たと同時に「すいませんが 生ビールジョッキを二つ御願いします」
と注文したんだ。
アイスコーヒーは おんちゃんの大好物だ。
全然飲まないんだ。
ビールを飲み始めて10分位したら「なぁ♪たにんこ♪さんよ…年寄りだから殴っちゃ駄目なのかよ?」
と言うんだ。
おれは「落ち着け。どうしたんだよ?」と 勤めて優しく語りかけたんだ。
こう言う顔を見るのは 数年ぶりだからだ。

南門で話しかけられた婆さんは こう言ったと言う。
「なぁなぁ さっきから見てたけど あんたのこれ(義手の右腕を突付きながら)なに?」
おんちゃんは この一言でびっくりしたらしく 無視したらしいんだけど 何度も何度も義手を突付き聞いたらしい。
何のことは無い おれが見ていたんだから本当の事だ。
とうとうおんちゃが「何だって良いだろうが!あんたの腕に付いている腕と同じ腕だよ!」と怒鳴ったらしい。
それは それは それは悔しそうに下を向きながら話すんだ。
おれは「おい どうでも良いけど顔を上げろ」と言うと 顔をあげた目には涙が一杯溜まってた。
おれは何も言えなかったんだ。
おれの方が悔しかったよ。
半分以上残っているビールを「これ飲め」と言って 店員を呼んで日本酒を注文した。
おれはこんな事を 今まで一度も店でした事は無いが…日本酒の小瓶をラッパ飲みした。
おんちゃんはびっくりして慌てて「分ったから ♪たにんこ♪さん分ったから もう良いよ」って言ったんだ。
カッコ付けるわけじゃあないけど こいつの痛みはおれの痛みと同じなんだよな。

「おんちゃん 頼むからな京都を嫌いになるなよな。年寄りを嫌いになるなよな」
それだけ言うのがやっとだ。

でておいで

2006年06月11日 11時54分00秒 | Weblog
子猫も 一番安全な場所を知っている。

でておいで…東寺の境内に入ると 毎回心の中で叫んでる言葉だ。
今日片腕と音声チャットをしていた時に たまたま猫の話になった。
東寺は 昔から猫にまつわる話が意外と多いんだね。
おれが去年越してきた時に「あれ?東寺って猫が多いな」と思ったんだ。
しかし 以外に広い境内は 猫など何匹居てもそんなには目立たない。
何故なら 人間よりも小さい動物だからだ。
つまり目線には入らず 入るのは飛んでいる鳩達なんだな。

この写真は 南門に有る「八嶋殿」(通称「八嶋神社」)での一枚。
それは小さい神社なんだ。
写真に写ってる子猫の親 そのお母さん その又お母さんの代の頃 
つまりその曾御婆さん猫が この「八嶋殿」を守って居て 神社の裏で大往生した。
そしてその次の一族も守って来た。
で 現時点でのこのファミリーも…守っている と 出会った常連の御婆さんから聞いたんだ。
話をしてくれた常連のお婆さんは 小さなセカンドバックから餌を出し(ほんの一握りだ)
「追いでぇ 追いでぇ」と優しく呼ぶと 猫達数匹集まる。
ほんの僅かな餌だから とてもお腹一杯は食えない。
それでも仲良く食べていて 子猫が親の餌を横取りしても 決して…と言うか
今の今まで約一年見て来たが 決して唸ったり奪い合ったりはしないんだよな。
常連のお婆さんは「明日も…何時に来れるか分からないけど 明日も来るからね」と
それはそれは優しく ファミリーに語りかけるんだ。

今日 逆側の「八幡宮」(通称「八幡様」「八幡神社」)に行き 甘えん坊猫を探していたら 
貰われて行った子猫の親父猫が居た。
この猫としばし遊び 写真を撮っていたら 明らかに観光客と分るお爺さんがやって来て
「おっ!写真ですか?…猫が後ろ向いてるから お尻しか撮れないですね」と言う。
この時おれは 何時もの様に地べたに座り込んで撮っていた。
とっさに出た言葉が「猫の尻って セクシーなんだよね」と…
言うおれもおれだよな そのオス猫捕まえてセクシーだ!なんてさ…。
最近やっと猫達は 頭や体を撫でさせてくれるんだ。
それまでは 引っかかれそうになったり「しゃぁ~!」って唸られたりしてた。
そして猫達が おれを見る目付きが変わった。
それまでおれは「何だこいつ?!メス猫のくせに 目付き悪いな!」とか思ってたんだ。
でも今年に入ってから 色々な常連さん達に猫の話を聞いてから ここにはここの接し方が有る…
と 勤めて理解する様になってから 全然変わって来たんだ。

つまり言葉じゃあなく 心での会話と心からの接し方が有ると分ったんだ。
東寺に来る観光客は 皆が皆猫好きとは限らず 追い掛け回す奴や石をぶつける奴
鳩を追い掛け回す奴も居る。
だから猫達は 観光客から見れば可愛い顔をして お座りしている様に見えるが
観光客が何気に「かわいぃ~」と言って 手を伸ばして撫でようとすると 唸ったり引っかいたりする。
やられた観光客などは そんな経緯が分らないし理解も出来ないだろう。
ただただ「猫にやられた」と思う。
当の猫は 単なる自己防衛でも 相手が物言う人間だから所詮かなわない。
下手をすると苦情が来て あの世行きだ。
おれは「どうか猫達を理解してくれ」とか「可愛がってくれ」などと言うつもりは無いんだよ。
東寺の一部分として見て欲しい…そう思ってる。

それにしても 夜のライトアップされた「五重塔」ってカッコ良いな。
壮大さ…でかっ!って つくづく思う瞬間だぞ。

奇跡が起きた!!!

2006年06月08日 22時15分28秒 | Weblog
「お母さんと一緒 弘法さんも一緒」

↓↓↓に書いた 時間を見てくれ。
時間は 17時16分50秒にアップしたんだ。
それを踏まえて…

その30分くらい前に…つまり16時40分頃 おれと家のおんちゃんと「子猫本当に何処に行ったんだろう」
と話していた。
おんちゃんには聞こえなかったらしいんだけど おれには猫の鳴き声が聞こえたんだ。
「おい…今 猫の鳴き声がしたの聞こえたか?」と聞いたら 何を聞き違えたのか
「うん分った。今から行ってくる(東寺へ猫を見に)」って変な事を言う。
それに対しておれは 説明するのも面倒だから「あぁ行ってこい」って言ったんだよ。
で 残ったおれは ある人からの電話が有るから 家で電話を待ってたんだ。
で ブログの書き込みをしてた。
そしてアップしたのが 上に書いた時間で 17時16分50秒。
その30秒後くらいに 約束の電話が有った。
実は約束の電話だと思ったら 家のおんちゃんからだったんだ。
凄い勢いで「たにんこさん!子猫居たよ!」って。

「えっ?!何処に居たんだ?」って聞いたら…
夕方来る餌のおばさんと 若い20歳くらいの女の子4人が居て その中の一人が子猫を二匹貰って行ったらしいんだ。
で女の子の言う事には 実は子猫の居なくなった日 おれの帰った後…
夕方に来たら子猫が居た…つまり隠れていた子猫が出て来たんだろう。
貰っていく決心をした女の子は 張り紙をしていったそうだ。
おれの事も書いて行ったそうなんだ…つまり「カメラマンさん 子猫を貰って行きます。大事にします。」とか
その他にも 定連さんへの断りも書いて行ったそうなんだ。
その張り紙は どうやら風に飛ばされたらしい。

おれは説明を聞いていて 我が耳を疑り…
下にも書いたけど 弘法さんがきっと奇跡を起こしてくれたんだ。
信じられるか?
さっきの今だぞ。
女の子は 夕方だったら定連さんや おれが居ると思って 子猫を抱いて来ていたそうだ。
家のおんちゃんは 無事に抱っこされている子猫を見て「たにんこさんに今電話してるんだけど 大事にして下さいって言ってるよ」
と 女の子に説明していたら 
電話の向こうで大きい声で「はい!分りました!大事に育てます!」って声が聞こえた。
ほんとぉ~~~に良かった!
願いって通じるものだな。
こんな奇跡 生まれて初めてだよ。
なんか知らないけど 力が出て来たぞ。 

子猫が全て消えた日…

2006年06月08日 17時16分50秒 | Weblog
6月6日 ニューファミリーの子猫が全て消えた。

6月6日 この日を最後に このファミリーの子猫達が消えた事件の現場に おれは居た。
一枚目の写真は子猫が三匹揃ってるけど この中の一匹は 猫好きな人に貰われて行ったんだ。
残る二匹は知っていると思うけど おれは今でも撮っていた子猫だったんだ。
6日に 二枚目の写真を最後に全て消えてしまった。
この写真が 幸せな家族の最後になってしまったんだ。

おれは何時もの通り この写真に写って居る様に撮影していた。
おれの廻りには誰も居なかった。
定連さんも居なかった。
そっと腰を下ろし撮影してた。
突然 静粛を破る音が鳴り響いた。
法螺貝の何とも奇妙は音が 境内一杯に鳴り響いたんだ。
その法螺貝の音は おれが今の今まで聞いた事が無い 下手くそな音だったんだ。
一つ目の音で子猫は オチチを吸っていたのを止めて起き上がり 二つ目の音で飛び上がってしまい
三つ目の音で おれの横をすり抜けて消えた。
それっきり出て来なかった。
この日 二時間くらい待ってたが出て来なかった。

今日6月8日早朝6時に この場所に行ってみた。
途中で煮干のおじさんと 朝の餌のおばさんが立ち話をしている所に行き会った。
二人とも挨拶抜きで「あんた知らんかいな?子猫…」口々に聞かれた。
おれは冷静に 正確に伝えた。
おじさんも おばさんも「なんで…なんでこないな所で法螺貝なんか吹くんや」と言ったけど…
法螺貝を吹いてはいけません と言う看板など無いんだよ。
「鳩や猫に餌をあげないで下さい。カラスが集まって来て困ります」と言う看板は 至る所に有るんだ。
昨日朝に 相棒から連絡が入って 音声チャットをした時に この出来事を言ったんだ。
おれは「多分だけど…側溝の中で遊んでたり隠れたりしていたから。きっと…
その通路の先はお堀なんだ。そこに落ちちゃったら…」
言い終わらない内に「そんな事あらへん!絶対戻ってくるって!」と 少し震える声で言われたよ。

おれはな この事を…絶対元気で今も遊んでる…と言う事を 心のどこかで誰かに言われるのを待っていたんだ。
でなきゃ おれだって人間だし 暖かい血だって通ってるんだ。
三枚目の写真は 今日撮ってきたんだよ。
母親猫は 自分の縄張りが見渡せる場所で こうしてじっと寝ているんだ。
時々思いついた様に 子猫達が遊んで居た所や 寝ていた所をウロウロ廻っている。
…誰か おれの知らない時間に来て 子猫が貰われて言った事を願うばかりだ。
このファミリー達の遊ぶ場所は 弘法さんの銅像が立っている場所。
弘法さんの力で 何とか幼い命を守ってくれる様に 心から祈るばかりだよ。
明日の朝 行くのは辛いけど…けれど おれはシャッターを切っているんだ。
全然猫などに無関心な定連さんと おれは仮面を被って笑顔で挨拶をして。
いつの日か 子猫の消息が分かったら 真っ先にここに書くよ。

夏 そしてニューファミリーⅢ

2006年06月07日 05時31分57秒 | Weblog
驚きの連続だ!

この写真の下の写真。
木の根元の左に 親猫が居る。
で…その写真の木上に 子猫が居る(上の写真)

数日前に 例の煮干のおじさんとマタマタ出会った。
出会った場所が 何時もの場所じゃなくて 観光客などが入る料金所の近く…。
おれを目ざとく見つけた煮干のおじさんは 手で「おいで おいで」をするんだ。
おじさんの目線をカメラで追ったら…障害者用のスロープの 砂利とコンクリートの隙間。
よくよく目を凝らさないと分らないほどの ごく小さな隙間から 何と子猫の顔が見えた!
ほんの数秒の間だった。
煮干のおじさんは「北門に居たんだけど こっちへ越して来たんだ。
そしたら またおれの目の前で 二匹カラスの野郎に持って行かれたんだ」と言った。

昨日 おれはその場所に居たんだ。
親猫は不思議と あっちへうろうろ こっちへうろうろ。
看板の所で 急に寝そべった。
この猫は あんまり人にはなつかない。
その猫が 寝そべったまま「にゃおぉ~にゃごぉ~」と 明らかに子猫を呼んでいるんだ。
おれは この写真の根元に腰を下ろして持久戦に突入した。
「絶対居る。この近くに子猫は絶対居る!」と 確信して猫の前…
3メートル位離れたこの木の下に居た。
???あれ? 今子猫の鳴き声がした…ぞ…
おれの頭上???!!!
「みゅぅ~みゃおう~」…おれの頭の上から声がする。
おれは決心した。
「木と一体化するんだ!おれは木の一部なんだ」…これを見ている あんたたち。
あのな こんな場面に出くわすと おれはこう思っちゃったんだから仕方が無い。
あんた達なら どうするよ?

親猫は目で おれと子猫を明らかに交互に見ている。
そこへ…何とも間が悪い事に 女子高生が来た。
しかも おれの頭の上では 子猫が必死で降りようとしている。
マタマタ間が悪い事に 4~5人の女子高生の中の一人が「あっ!あぁぁぁ!!!
見て見て あれっ!子猫!」と騒いじゃった。
なぁ…またまたあんた達に聞きたいけど こう言う場面ならどうする?
おれはその女子高生達と 以前から前に居る親猫と 何とも不思議なご対面になったわけだ。
女子高生は フリーズしているおれと 一生懸命降りて来ている子猫とを 
あの女子高生特有の好奇な目で おれと子猫をワクワク感で見ている。
所がだ…子猫の声が頭の真上に来ている…と思った瞬間 ぼそっっと…
何てこった!おれの頭に子猫が乗っかり 目の前の女子高生は 目をらんらんと輝かせ 口を手で一斉に押さえた。

しかも子猫は おれを木か石だと思ってるから 数秒頭の上に居た。
じっと我慢してたら 今度は左肩に降りて来た。
おれは そぉ~~~っと顔を左にねじ曲げたら 子猫も顔を右に曲げおれを見ている。
つまり御対面になった分けだ。
数秒間御対面してた。
子猫は何を思ったんだろうな?
その瞬間に 目をがばっと見開き おれの頭の上に再び飛び乗り…
かちかちかちっと音がしたから 木上に再び戻ったんだろう。
それをじっと見ていた 女子高生の皆さんは「ぶあっはっはっはっ!ぎゃぁ~はっはっはっ!」と 笑っておられました。
何時までも 何時までも 何時までも笑いながら遠ざかって行ったよ。
おれだって笑いたかったけどさ てめ~がてめぇ~を笑ってどうすんだ?の話だよな。

2006年06月05日 01時17分33秒 | Weblog
蝶の羽の色…

コガネムシも好きだけど 蝶の羽の色って何でこんなに不思議を感じるんだろうな。
自然界で出来た色…にしては 想像を絶する色だよ。
銀粉や金粉も織り成す 素晴らしいグラデーション。
その不思議さは まるで女のようだな。

夏!

2006年06月02日 00時58分10秒 | Weblog
綺麗な目だ

夏が来た。
おれにとっては もう夏。
大分前から ノースリーブだ。
この上に 着たくも無いジージャンの袖をぶった切ったやつかベストを着る。
何故かと言うと 携帯 タバコ サングラス CFカードが入って便利だし
猫ちんの 糞などが付いても良い様にだ。
って言うか おしっこ?
子猫を見てて いっつも思うんだけど さんざん飛び回って遊んで 遊びぬいて
…と思ったら 急にフリーズして 電源OFF。

まぁ この位の大きさになれば カラスも襲わないかもしれないし。
しかし 急に目の前でうずくまったかと思うと 寝てる。
相方は それでも賢明に仕掛けるけど 相方も急に寝てしまう。
暫くすると ノビノビをして再起動で またまた遊ぶ。
おれ? 子猫が寝ている間どうしてるかって?
内緒。

逆側の神社に行ったら…
そっと近づいたら 居た居た!
以前おばさんが「あらあらあら そんな所で寝ていると 罰が当たるよ」と言った所の騒ぎじゃあない!
三匹がくんずほぐれつ遊んでる。
でもな そっと近づいても 一旦はチラっと振り向いておれの方を見るんだ。
で 又遊び始める。
ここからが面白いんだけど こっちを一旦見ているのに 又急に振り返って「げっ!今更気が付いたじょ!!!」
って言う感じで 慌てふためいて逃げちゃう。
でも その中の一匹は↓↓↓の写真に写ってる子猫だけど こいつだけは最近逃げなくなったんだ。

そこぉ~~~っと逃げた所から顔を出し そこらぁ~~~っと正面に来るようになった。
で 待ち構えてるおれは カッコ良くシャッターを切る!
なぁ~~~んて 都合の良い話ばかりじゃあない。
後ろからでかい声で「わぁ~~~子猫だ!くわぁいぃ~!」と 女の子達の声。
当たり前だよ この東寺はおれの庭だ!とか言ってるおれよりも 観光客の物でもあるからな。
女の子達は(修学旅行生)どんどこ近づいて来てキョロキョロし 周りを探し始めて。
一通り探し諦めると おれに声を掛ける。
「写真撮っていたんですか?…(ここで気が付く)すいませんでした!」
謝られてもなぁ~…
「あぁ全然良いんだよ そんな事。楽しんで行きな」と おれは大人ぶって言っちゃう。

みなさんが出て行った後 気になって子猫を探したら…
金網と石の間に逃げて…と言うより 慌てて逃げたから 逃げる場所を完全に間違えたんだろう。
約3匹(固まってて どれがどれだか分からない)と思うんだけど 身動きが取れないで居た。
何時もおれを見ている子猫は 本当はおれの顔など見たくは無いんだろうが こっちを見る状態で…
後は お尻をこっちに向けているのと 足が数本かろうじて見える状態。
おれは「おい…お前ら凄いカッコだぞ。このままじぃ~~~っと見ててやろうか?」
と話しかけたら こっちを見ている子猫が 急に目をしょぼしょぼし始めた。
猫も辛いものが有るに違いないよな。

気配がしてワキを見たら…おれ 思わずでかい声で笑っちゃった。
親猫がお座りしていて おれと一緒に子猫を見ているんだけど 引っ切り無しに首をカシゲテルンダヨ。
当たり前だ どこをどうしたら そんな所には入れて そんなカッコウになるのか 人間のおれでも不思議だったんだから。
親猫は 子猫を呼ぶような優しい声で鳴くけども…
夕方気になって 出かけて見てみたら…
きちんと遊んでたよ。
よくよく考えてみると 去年出会った子猫は3月に生まれたらしく 今は元気で大きくなってる。
この子猫達も 春に生まれて。
おれは今年の冬 雪が降った寒い朝に出かけてみたら 雪の中を元気に飛び跳ねてたんだ。
そうだよな 冬になんか生まれたら 子猫の命はあっという間だろう。
一年少々の間 ここ東寺の猫達を見てきたわけだけど 外猫と こんなに長い間付き合った事はなかったな。
これから先 どんなストーリーが待ってるのか楽しみだ。