季節は秋。日中は雨だが夕方晴れた。雷が遠くにある。
今日も朝から雨。こんな日に思い出す事がある。
高校に入るとすぐ父親が亡くなった。退学を考えたが教師に
助言された。奨学金がありそれを使えと。母に相談すると
食べるのは同じだから良いと。奨学金は将来教師、自衛隊、
警察なら大学に入っても全額返さなくても良いとの説明。
当時は教師が特に足りなかった。
深い考えもなく教師にでもなるかと申請した。特別奨学生の
認可が下りた。大学でも学資には困らなかった(半額貸与)
その頃の教師の大変さを思い出した。小学生の頃教師は
クラスの何人かを回り女子を学校に行かせる説得をしていた。
家で下請けの機織りの為。又新任の教師は二十歳位の学卒。
水上勉も自分の事を書いていた。
それを見て教師も嫌になった。研究者は博士でないと無理。
結局は化学装置の設計に入った。何年か経って結婚したが
妻が出産後腎臓を患い高額な治療費が必要になった。透析。
当時は月50万の支払いが迫られた。
自立して会社を立ち上げた。全部を一人では無理なので前の
会社の下請けを利用させてもらい工事を引き受け、治療費を
工面した。その後透析は難病指定になりほぼ無料になった。
すべて終わった事。単なる思い出。