上の写真は、飛行機の窓から撮ったオーロラのデジカメ写真である。
冬のフィンランドの旅の楽しみに、オーロラ観察を挙げる方も多いと思う。
北極圏にあるオーロラ•スポットに何泊もして、オーロラを待ったが、降雪や見るタ
イミングを誤り、まったく見ることができなかったという話をよく聞く。
でも、それであきらめてはいけない。
もう一度、オーロラが見えるチャンスはある。それも、暖かい室内で。
それが日本へ帰るときに飛行機から見えるオーロラだ。
そこで、見るための条件、撮影の条件をいくつか挙げてみたい。
【オーロラ空中観察覚え書き】
●飛行機の進行方向左側の窓席を確保すべし。
●空に星が見え始めたら、随時チェックすべし。
機内の照明が明るすぎ て外がよく見えない場合は、毛布などを頭から被り、窓を覆うようにすると見やすい。
運が良ければ、水平線よりちょっと上にオーロラが見えてくる。
●オーロラは意外と暗く、ボォーっとしか見えない。目を凝らすべし。
●撮影する場合は、毛布等で背後から入り込んでくる機内の明かりを遮るべし。
仲間や家族のアシストが必要である。
●カメラは窓ガラスにぴったりと押し付けるようにすべし。
飛行機の窓は二重ガラスなので乱反射しやすく、よけいな光がカメラに入り込んでしまうことがある。
●フラッシュは無効である。
暗いところを撮るので、カメラが自動的にフラッシュを発光させてしまう場合がある。フラッシュが発光しないようカメラの設定をすべし。
●長時間撮影の備え
カメラによって異なるが、高い感度設定でも数秒から数十秒の間シャッターを開け放しにしないと写らない。そのような事ができるカメラが必要である。
長時間シャッターを開けたままにするためには、本来三脚などの保持器具が必要であるが、狭い機内では設置が無理なので、手持ち撮影になってしまう。
手持ちはブレやすい、しかも数十秒も持ったままなので、ブレずに撮ることはまず不可能であるが、窓ガラスにレンズ面をピッタリと押し付け、シャッターを押している間は息を止めるなどすると幾分結果が良くなる。
●シャッタースピードを何通りが選んで撮ってみる。
カメラにマニュアル操作機能があることが前提だが、最高感度に設定し、絞りは開放(一番小さい数字)する。
そして、1秒、2秒、4秒、8秒、15秒、30秒といった具合にシャッターが開いている時間を変えて撮る。
この時間の間でオーロラが写ると思う。写す条件が決まったら、“下手な鉄砲も数打ちゃ当たる”だ。できるだけ沢山撮るべし。
●オーロラが見えている時間は、結構短いことが多い。写真を撮りければ、これだけのことができるように準備しておくことが必要だ。
以下に、この写真の撮影データを記しておく。
撮影機材 OLYMPUS E-10
撮影感度 ISO400
絞り f2.0
露光時間 バルブ 30秒
画像補正 Adobe Photoshop CS
撮影日 2001年2月27日
搭乗機 FINNAIR AY73便 ヘルシンキ発 → 成田着
※フィンランドで沢山ブルーベリーを食べておくと、暗いところもよく見えるようになるかもしれない。
では、成功を祈る!!