初級ないしは中級をはじめた頃のテクニックの一つに、アクセルの遊びを取るということがあります。ブレーキをかけて減速し、そこからブレーキを緩めることを切っ掛けとして、バイクを倒し込み、セルフステアによってハンドルが切れていくことでバイクは旋回します。旋回中にブレーキを引き摺っているとフロントタイヤに荷重がかかるので、ハンドルが切れやすくなり、安定してバイクは旋回します。
ブレーキを掛けている間、普通はアクセルを全閉にしています。
アクセルを全閉にしていたことで、次にアクセルを開けにいくときに二つの問題が起こります。
一つがアクセルの遊びです。アクセル・グリップをひねったときに、エンジン(スロットル)につながるワイヤーに動きが伝わるのですが、そこに2ミリ前後の遊びがあります。この遊びの分を回している間は、まだ実際にエンジンにアクセルを開けたという情報が伝わらないのです。それがタイムラグになります。
二つ目が、チェーンのたるみです。
フロントブレーキをかけて減速して、と説明していますが、低いギヤで走っている場合には、強いエンジンブレーキがかかっています。エンジンのスピードの方がタイヤのスピードよりも遅くなると、チェーンの下側にテンションがかかり、上側は弛むことになります。(定速運転時および加速時はチェーンの上側にテンションがかかっています)
そのため、アクセルを開けて、エンジンの回転数が上がってから、そのトルクがタイヤに伝わるまでに、チェーンのたるみが解消するまでのタイムラグが発生します。
パイロンを回り終わった後、なるべく早くアクセルを開けてスピードを上げようとすると、アクセルの遊びとチェーンの弛みの分だけ車両のレスポンスが遅れますので、往々にして本来必要な量よりも大きくアクセルを開けてしまいます。ないしは、実際に加速が始まるタイミングが、ライダーがイメージしたタイミングと異なってしまうのです。
そのためにガツンとトラクションがかかって、バイクが不安定になったり、逆にタイヤが滑ったりするのです。
こうしてアクセルを開けることに臆病になり、バイクが完全に立つまで開けられなかったり、開けるにしても徐々に徐々にという開け方になってしまします。
上図の中でアクセルの遊びを取りにいくポイントは、前ブレーキをリリースしてバイクが行くに任せて回り込んでいる時になります。図の⑤と⑥(後輪の位置が基準です)の間あたりから、すこーしスロットルをひねっていこうかという感じになります。
殆ど抵抗がない状態からコツンと当たって、そこからさらにアクセルを回すとブボッとトラクションが掛かります。それを確かめてから、さらにスロットルを開けることが大切です。先に遊びを取っておいて、加速のためにさらに開けた瞬間にタイヤにトラクションがかかっていることを確認し、その後にスロットルを大きく開けていきます。
もし、あなたが1速で走っているならば、③とか④の段階で強力なエンジンブレーキが掛かります。そして④⑤ではエンジンの回転は、アイドリングに近いところまで落ちます。エンジンブレーキがかかっていたため、⑤か⑥で加速しようとすると、チェーンの遊びを取るための動作も必要になります。その場合には、アクセルをひねったときのバイクのリアクションをもっと繊細に感じ取る必要が起こります。
それは非常に微妙な操作です。アクセルの遊びを約2ミリ取ったあと、0.5ミリか1.0ミリだけアクセル・グリップを回し、コンマ何秒かの間にリアタイヤにトラクション(タイヤと路面の摩擦が生み出す推進力)がかかったことを確かめ、次の瞬間にアクセル・グリップをもっと大きく開けます。
0.5ミリをいうと、何か冗談のように聞こえるかもしれませんが、本当にそれ位細かい操作です。ただ、短い時間でそれを終わらせるのです。そしてリアタイヤがグリップしてバイクが前に押し出され直立していくことを確かめながらスロットルをさらに全開までもっていきます。
さあ、頑張って「開けましょう」!!
(追記)
アクセルをしっかりひねるためには、上の写真のようにアクセル・グリップをドアノブを握る要領で、斜めに握っておくことが大切です。下の写真のようにグリップに対して直角に握ると、手首が返らずアクセルを十分回すことができなくなります。また手でハンドルを突っ張る姿勢になりやすいので、好ましくありません。ご注意ください。
ブレーキを掛けている間、普通はアクセルを全閉にしています。
アクセルを全閉にしていたことで、次にアクセルを開けにいくときに二つの問題が起こります。
一つがアクセルの遊びです。アクセル・グリップをひねったときに、エンジン(スロットル)につながるワイヤーに動きが伝わるのですが、そこに2ミリ前後の遊びがあります。この遊びの分を回している間は、まだ実際にエンジンにアクセルを開けたという情報が伝わらないのです。それがタイムラグになります。
二つ目が、チェーンのたるみです。
フロントブレーキをかけて減速して、と説明していますが、低いギヤで走っている場合には、強いエンジンブレーキがかかっています。エンジンのスピードの方がタイヤのスピードよりも遅くなると、チェーンの下側にテンションがかかり、上側は弛むことになります。(定速運転時および加速時はチェーンの上側にテンションがかかっています)
そのため、アクセルを開けて、エンジンの回転数が上がってから、そのトルクがタイヤに伝わるまでに、チェーンのたるみが解消するまでのタイムラグが発生します。
パイロンを回り終わった後、なるべく早くアクセルを開けてスピードを上げようとすると、アクセルの遊びとチェーンの弛みの分だけ車両のレスポンスが遅れますので、往々にして本来必要な量よりも大きくアクセルを開けてしまいます。ないしは、実際に加速が始まるタイミングが、ライダーがイメージしたタイミングと異なってしまうのです。
そのためにガツンとトラクションがかかって、バイクが不安定になったり、逆にタイヤが滑ったりするのです。
こうしてアクセルを開けることに臆病になり、バイクが完全に立つまで開けられなかったり、開けるにしても徐々に徐々にという開け方になってしまします。
上図の中でアクセルの遊びを取りにいくポイントは、前ブレーキをリリースしてバイクが行くに任せて回り込んでいる時になります。図の⑤と⑥(後輪の位置が基準です)の間あたりから、すこーしスロットルをひねっていこうかという感じになります。
殆ど抵抗がない状態からコツンと当たって、そこからさらにアクセルを回すとブボッとトラクションが掛かります。それを確かめてから、さらにスロットルを開けることが大切です。先に遊びを取っておいて、加速のためにさらに開けた瞬間にタイヤにトラクションがかかっていることを確認し、その後にスロットルを大きく開けていきます。
もし、あなたが1速で走っているならば、③とか④の段階で強力なエンジンブレーキが掛かります。そして④⑤ではエンジンの回転は、アイドリングに近いところまで落ちます。エンジンブレーキがかかっていたため、⑤か⑥で加速しようとすると、チェーンの遊びを取るための動作も必要になります。その場合には、アクセルをひねったときのバイクのリアクションをもっと繊細に感じ取る必要が起こります。
それは非常に微妙な操作です。アクセルの遊びを約2ミリ取ったあと、0.5ミリか1.0ミリだけアクセル・グリップを回し、コンマ何秒かの間にリアタイヤにトラクション(タイヤと路面の摩擦が生み出す推進力)がかかったことを確かめ、次の瞬間にアクセル・グリップをもっと大きく開けます。
0.5ミリをいうと、何か冗談のように聞こえるかもしれませんが、本当にそれ位細かい操作です。ただ、短い時間でそれを終わらせるのです。そしてリアタイヤがグリップしてバイクが前に押し出され直立していくことを確かめながらスロットルをさらに全開までもっていきます。
さあ、頑張って「開けましょう」!!
(追記)
アクセルをしっかりひねるためには、上の写真のようにアクセル・グリップをドアノブを握る要領で、斜めに握っておくことが大切です。下の写真のようにグリップに対して直角に握ると、手首が返らずアクセルを十分回すことができなくなります。また手でハンドルを突っ張る姿勢になりやすいので、好ましくありません。ご注意ください。
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