コーナーを旋回するときに、バイクを立ててハンドルを切って曲がるか、バイクを寝かせて小さな舵角で回るかという深遠な話題です。図らずもそう書きましたが、ハンドルでは「曲がる」、バンクでは「回る」という感覚がぴったりきます。
バイクの最小回転半径というのは、バイクを直立させてハンドルをフルロック(それ以上回らないところ、ストッパーに当たるところまで切った状態)にして回った時の前輪の回転半径と理解されます。(もしかしたら、ハンドルの外側が回るところかもしれませんが、ちょっとわかりません。)
ここからバイクを傾けると、もっと小さな回転半径で回ることができます。バランスファーストの千鳥コースなどは、狭い幅のコースに狙いをつけるのが難しいと考えて、ごく低速からバイクを直立させたままハンドルを切るのですが、本当は思い切ってバイクを倒してしまった方が楽に小さく回ることができます。ちなみに、そこを敢えてバイクを起こしたままハンドルで回るようにするというのがバランスファーストの練習です。
小さく回るためには、ともかくバイクを傾けた方が有利です。そして例えば連続した小さなUターンの時などで、ブレーキを使えずバイクを倒せないときは、ハンドルをより大きく切ります。大抵の場合はフルロックまでハンドルを使うことになります。
バイクの最小回転半径は、ハンドルの切れ角とホイールベースの長さによって決まります。上の図はフロントタイヤが最小回転半径が描く円周上にあってハンドルの切れ角が円周に対する接線になっていることを示しています。本当はキャスターのズレの分だけホイールベースの誤差が生じているのですが、ここでは無視しましょう。というか、その分ホイールベースが詰まっているというように解釈します。
ためしに計算してみたのですが、ホイールベースを示す線分とハンドルの切れ角から外周円の半径を導くことができます。ハンドル切れ角を30度、キャスターの分を詰めてみたホイールベースを1.4mとすると、cosec(30°)×1.4mとすると約2.7mということになり、これはCB1300の最小回転半径と一致します。
次に、傾けたときのバイクの旋回半径はどうなるのかと考えたのですが、ここで再び和歌山利弘氏の本からの引用になります。
この図は私にとっては結構衝撃的でした。操舵角20度でも45度バンクさせると実舵角が30度になるということです。バンクさせた時の効果がそんなに大きいとは思っていませんでした。
そうすると、バンク角ゼロ、操舵角30度でフルロックで曲がるということと、操舵角20度でフルバンク45度で回るということを比べると、どちらも実舵角が約30度で同じ半径で回るということになります。
それでは、操舵角30度でフルバンクさせるとどれくらい半径で回れるのでしょうか。ざっくりと計算してみました。
和歌山氏の図ではありませんが、類推すると、実舵角が40度になるとすれば、回転半径は2メートルになります。おぉーーっ。
ちなみに下図バリアブル基本コース上級の最初のUターン②や、クランクのUターン④は、片車線が3.2~3.4メートルの幅になるので、道幅一杯(30センチ残して)でUターンすればカタログ上の最小回転半径+α、道幅一杯に寄ってからUターンして道幅中央で折り返せば半径2.5メートルといった感じになる筈です。
私の場合は、②と④はフルロックまで持ちこまないでも回れますので、操舵角25度、バンク角45度で実舵角35度というところ(当社比)でしょうか。しかし①と②の間が短い場合(②がもっと右寄りにセットされた場合)には③はフルロックになることがあります。ブレーキが使えない分、バンクさせられないからです。その分、アプローチスピードも落ちていると思われます。
イントラさんからは、体をうまく使えば、もっとハンドルが切れて小さく回れるようになると指摘されていますので、もっと素早くバンクさせ、速やかにハンドルを切り、より小さい回転半径で旋回スピードを高めることが可能になるはずと理解しています。②と④をもっと小さく回れると、③へのアプローチスピードを高め、かつ回転角度を小さくして楽に回ることができるはずです。
こういうことを追い求め続けている限り、まったくもってコーナリング技術には「切り」がありません。
バイクの最小回転半径というのは、バイクを直立させてハンドルをフルロック(それ以上回らないところ、ストッパーに当たるところまで切った状態)にして回った時の前輪の回転半径と理解されます。(もしかしたら、ハンドルの外側が回るところかもしれませんが、ちょっとわかりません。)
ここからバイクを傾けると、もっと小さな回転半径で回ることができます。バランスファーストの千鳥コースなどは、狭い幅のコースに狙いをつけるのが難しいと考えて、ごく低速からバイクを直立させたままハンドルを切るのですが、本当は思い切ってバイクを倒してしまった方が楽に小さく回ることができます。ちなみに、そこを敢えてバイクを起こしたままハンドルで回るようにするというのがバランスファーストの練習です。
小さく回るためには、ともかくバイクを傾けた方が有利です。そして例えば連続した小さなUターンの時などで、ブレーキを使えずバイクを倒せないときは、ハンドルをより大きく切ります。大抵の場合はフルロックまでハンドルを使うことになります。
バイクの最小回転半径は、ハンドルの切れ角とホイールベースの長さによって決まります。上の図はフロントタイヤが最小回転半径が描く円周上にあってハンドルの切れ角が円周に対する接線になっていることを示しています。本当はキャスターのズレの分だけホイールベースの誤差が生じているのですが、ここでは無視しましょう。というか、その分ホイールベースが詰まっているというように解釈します。
ためしに計算してみたのですが、ホイールベースを示す線分とハンドルの切れ角から外周円の半径を導くことができます。ハンドル切れ角を30度、キャスターの分を詰めてみたホイールベースを1.4mとすると、cosec(30°)×1.4mとすると約2.7mということになり、これはCB1300の最小回転半径と一致します。
次に、傾けたときのバイクの旋回半径はどうなるのかと考えたのですが、ここで再び和歌山利弘氏の本からの引用になります。
この図は私にとっては結構衝撃的でした。操舵角20度でも45度バンクさせると実舵角が30度になるということです。バンクさせた時の効果がそんなに大きいとは思っていませんでした。
そうすると、バンク角ゼロ、操舵角30度でフルロックで曲がるということと、操舵角20度でフルバンク45度で回るということを比べると、どちらも実舵角が約30度で同じ半径で回るということになります。
それでは、操舵角30度でフルバンクさせるとどれくらい半径で回れるのでしょうか。ざっくりと計算してみました。
和歌山氏の図ではありませんが、類推すると、実舵角が40度になるとすれば、回転半径は2メートルになります。おぉーーっ。
ちなみに下図バリアブル基本コース上級の最初のUターン②や、クランクのUターン④は、片車線が3.2~3.4メートルの幅になるので、道幅一杯(30センチ残して)でUターンすればカタログ上の最小回転半径+α、道幅一杯に寄ってからUターンして道幅中央で折り返せば半径2.5メートルといった感じになる筈です。
私の場合は、②と④はフルロックまで持ちこまないでも回れますので、操舵角25度、バンク角45度で実舵角35度というところ(当社比)でしょうか。しかし①と②の間が短い場合(②がもっと右寄りにセットされた場合)には③はフルロックになることがあります。ブレーキが使えない分、バンクさせられないからです。その分、アプローチスピードも落ちていると思われます。
イントラさんからは、体をうまく使えば、もっとハンドルが切れて小さく回れるようになると指摘されていますので、もっと素早くバンクさせ、速やかにハンドルを切り、より小さい回転半径で旋回スピードを高めることが可能になるはずと理解しています。②と④をもっと小さく回れると、③へのアプローチスピードを高め、かつ回転角度を小さくして楽に回ることができるはずです。
こういうことを追い求め続けている限り、まったくもってコーナリング技術には「切り」がありません。
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