これから何回かに分けて、初級クラスの方たちをイメージして、コーススラロームの走り方(ラインのとり方)の基本について説明しようと思います。先に項目を挙げておきましょう。
①次の次のパイロンからラインを決める(パイロン・コーススラローム)
②出口の角(縁石の角)を狙う
③2本のパイロンがセットされたコーナーへのアプローチ
④直線を作る
⑤ガイドにだまされない
⑥(自分が走れる速度を作るために)道幅を一杯に使って大回りする
⑦奥で小さく回る
といった按配です。過去の記事の中でも既に触れた事柄もあるのですが、中級向きテクニックの話の中に紛れてしまっているので、別に整理してみることにします。
コーススラロームと言っているのは上図のような市街地コースの(縁石と芝生で仕切られた)区画やバリアブルコースの路面ガイドを使ったり、あるいは新コース7番のような平面上にパイロンで誘導するコースレイアウトを作って、そこを走るものです。上図は上級のレイアウト事例ですが、こんな複雑なコースを自由自在に走れるようになりたいということが初級のときの夢ですよね。
初級の練習は、まず、曲がることの基本を習得するために、一定のリズムを作って繰り返し加速+減速+倒しこみ+旋回+再加速というパターンに習熟することをベースにしています。ですから、典型的な初級の練習コースはほぼ等間隔のオフセットパイロンや直線パイロンスラロームの組合せになります。
バリアブルコースや市街地コースを走るのは、ちょっとした挑戦という気分を味わせてくれる筈です。
コーススラロームでは、次々と間隔や角度の異なるオフセットパイロンスラロームが現れるようなイメージになります。最初のうちは「どこをどう走ればよいのかわからない」という感じになると思います。
特に、パイロンで作られた等間隔のオフセットのコースを走っていた時には、「パイロンに対してどれ位の位置にどれ位のスピードで飛び込めばこれぐらいの感じで回って、そうすると次のパイロンが見えてくるから、そこで加速して‥‥‥‥」ということを繰り返しながら、段々調整していったと思います。それがコーススラロームだと一つひとつのパイロンを通るたびに、次にどこに行くかを確認し、違う走り方をしないといけないわけです。
ですから、コーススラロームの場合には、まず「コースレイアウトを覚える」ということと「コースレイアウトに従って、次のコーナーに向かうための走り方を変える」ということが絶対に必要になります。
そこで、まず一番の基本です。
パイロンでコースが設定されているときの第一原則です。次のパイロンに向かって走るのですが、次のパイロンにぶち当たって終わりという人はいません。かならずパイロンに対して自分が走るラインというものを意識しています。
パイロンの基本的な回り方の図を見るとわかるように、目標とするパイロンに対して、一定の距離をおいたところから倒しこみを開始し、円弧を描いて、そしてバイクを引き起こす地点に達し、バイクを立てて次の目標に向かって加速をしていくわけです。
ラインの一番の基本は、コーナリングの頂点をどこに取るか、そしてコーナリングを終えて次の目標に向かって加速する加速開始点を何処に取るかということでコーナリングの走行曲線(ライン)を決めることです。コーナリングで描く走行線の円弧の頂点をAPEX(エイペックスもしくはアペックス)と呼び、その後の加速開始点をクリッピング・ポイントと呼びます。旋回中に描くラインは、ここでは旋回円と呼ぶことにしますが、基本のコーナリングではブレーキを引き摺りながら旋回するので旋回中にスピードが落ち、旋回円の半径は小さくなっていきます。そこで、ここではその旋回円を少し傾いた楕円形で表現することにします。
コーナリングのラインを決めるという時には、エイペックスをどこに取るかということとクリッピングポイントをどこに取るかということで、パイロンに対する入り方を決めることになります。それは旋回円の位置、半径、長軸の傾きを決めるのと同じことになります。
この図は、左下からパイロンXに向かってアプローチする時に、その次のパイロンの位置がA、B、Cという異なる位置にあると、それによってコーナーの出口であるクリッピングの位置が異なることを示しています。この場合はアプローチのラインと旋回円(の位置、大きさ、角度)がABCともに同じ位置に固定してあります。
基本のコーナリングをしているときには、パイロンの角の脇にクリッピングが来る(クリッピングの位置でパイロンに最接近する)ように回ります。そう考えるとクリッピングの位置をパイロンXに合わせてアプローチを変えることが必要になります。クリッピングの位置を揃えたのが、下の図です。
一般的に言うと、Xの次のパイロンがAのように曲がりの深い位置にあるときにはパイロンの手前から回り込んで大きく(角度が大きい)回り、Cのように曲がりが浅い位置にあるときはパイロンに近いところからアプローチして浅く回ることになります。
(長くなりましたので、この続きは次の記事につなぎます)
①次の次のパイロンからラインを決める(パイロン・コーススラローム)
②出口の角(縁石の角)を狙う
③2本のパイロンがセットされたコーナーへのアプローチ
④直線を作る
⑤ガイドにだまされない
⑥(自分が走れる速度を作るために)道幅を一杯に使って大回りする
⑦奥で小さく回る
といった按配です。過去の記事の中でも既に触れた事柄もあるのですが、中級向きテクニックの話の中に紛れてしまっているので、別に整理してみることにします。
コーススラロームと言っているのは上図のような市街地コースの(縁石と芝生で仕切られた)区画やバリアブルコースの路面ガイドを使ったり、あるいは新コース7番のような平面上にパイロンで誘導するコースレイアウトを作って、そこを走るものです。上図は上級のレイアウト事例ですが、こんな複雑なコースを自由自在に走れるようになりたいということが初級のときの夢ですよね。
初級の練習は、まず、曲がることの基本を習得するために、一定のリズムを作って繰り返し加速+減速+倒しこみ+旋回+再加速というパターンに習熟することをベースにしています。ですから、典型的な初級の練習コースはほぼ等間隔のオフセットパイロンや直線パイロンスラロームの組合せになります。
バリアブルコースや市街地コースを走るのは、ちょっとした挑戦という気分を味わせてくれる筈です。
コーススラロームでは、次々と間隔や角度の異なるオフセットパイロンスラロームが現れるようなイメージになります。最初のうちは「どこをどう走ればよいのかわからない」という感じになると思います。
特に、パイロンで作られた等間隔のオフセットのコースを走っていた時には、「パイロンに対してどれ位の位置にどれ位のスピードで飛び込めばこれぐらいの感じで回って、そうすると次のパイロンが見えてくるから、そこで加速して‥‥‥‥」ということを繰り返しながら、段々調整していったと思います。それがコーススラロームだと一つひとつのパイロンを通るたびに、次にどこに行くかを確認し、違う走り方をしないといけないわけです。
ですから、コーススラロームの場合には、まず「コースレイアウトを覚える」ということと「コースレイアウトに従って、次のコーナーに向かうための走り方を変える」ということが絶対に必要になります。
そこで、まず一番の基本です。
パイロンでコースが設定されているときの第一原則です。次のパイロンに向かって走るのですが、次のパイロンにぶち当たって終わりという人はいません。かならずパイロンに対して自分が走るラインというものを意識しています。
パイロンの基本的な回り方の図を見るとわかるように、目標とするパイロンに対して、一定の距離をおいたところから倒しこみを開始し、円弧を描いて、そしてバイクを引き起こす地点に達し、バイクを立てて次の目標に向かって加速をしていくわけです。
ラインの一番の基本は、コーナリングの頂点をどこに取るか、そしてコーナリングを終えて次の目標に向かって加速する加速開始点を何処に取るかということでコーナリングの走行曲線(ライン)を決めることです。コーナリングで描く走行線の円弧の頂点をAPEX(エイペックスもしくはアペックス)と呼び、その後の加速開始点をクリッピング・ポイントと呼びます。旋回中に描くラインは、ここでは旋回円と呼ぶことにしますが、基本のコーナリングではブレーキを引き摺りながら旋回するので旋回中にスピードが落ち、旋回円の半径は小さくなっていきます。そこで、ここではその旋回円を少し傾いた楕円形で表現することにします。
コーナリングのラインを決めるという時には、エイペックスをどこに取るかということとクリッピングポイントをどこに取るかということで、パイロンに対する入り方を決めることになります。それは旋回円の位置、半径、長軸の傾きを決めるのと同じことになります。
この図は、左下からパイロンXに向かってアプローチする時に、その次のパイロンの位置がA、B、Cという異なる位置にあると、それによってコーナーの出口であるクリッピングの位置が異なることを示しています。この場合はアプローチのラインと旋回円(の位置、大きさ、角度)がABCともに同じ位置に固定してあります。
基本のコーナリングをしているときには、パイロンの角の脇にクリッピングが来る(クリッピングの位置でパイロンに最接近する)ように回ります。そう考えるとクリッピングの位置をパイロンXに合わせてアプローチを変えることが必要になります。クリッピングの位置を揃えたのが、下の図です。
一般的に言うと、Xの次のパイロンがAのように曲がりの深い位置にあるときにはパイロンの手前から回り込んで大きく(角度が大きい)回り、Cのように曲がりが浅い位置にあるときはパイロンに近いところからアプローチして浅く回ることになります。
(長くなりましたので、この続きは次の記事につなぎます)
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