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ポジティブな私 ポジ人

わたしの節約道2 マイホーム購入と返済の道のり

人の一生に於いて、夫婦と子供で構成された家族の場合、大きな出費と言えば、だいたい「マイホーム」「マイカー」「教育費」と言うことになるだろうか。

その中でも“人生の最大のお買い物”マイホーム獲得から、完済迄の道のりを振り返る。

結婚当初はアパート暮らしであったが、子供が産まれてからはやはり、自分たちの家が欲しいと思い、先ずは手に入れられそうな中古物件を数件下見した。

安い物件は、やはりそれなりによく見ると傷んでいる箇所も多く、入居した後の手入れ等を考慮すると、高くつくと結論づけ、物件探しをマンションへシフトした。

一軒家に比べて、マンションは新築でも手頃な物件が多く、今から25年ほど前になるが、当時の札幌市の新築マンションの平均的な価格は都心部を除くと2,000万円〜3,000万円だった。

当時の北海道内の過疎の市だと、土地付きで一軒家もこの値段、いやもっと安く手に入るところもあった。

結局、中心部にも地下鉄一本で、30分くらいで行ける手頃な物件を見つけた。

マンションは上に行けば行くほど、1階に付き50万円ずつ価格が高くなる事を初めて知った。

価格の低い1、2階部分はすでに売約済みだったため、価格の手頃な3階の南側を希望したがかなわず、結局、北側に残っていた物件を購入した。

北側の端から2軒目だったので良かった。端っこだったら、冬の寒さの厳しい期間は、暖房費に相当差が出るはずだ。お隣さんが壁となって守ってくれるので良かった。

このように、マンションの部屋選びも節約につながる。

無事契約。35年ローン。遅くに子供を産んだ私は、当時36歳。70歳過ぎてもローンを払うことになる。老いた自分がヒーヒー言いながら、返済する姿が思い浮かんだ。嫌だーそんな未来…。

返済予定表なるものが渡されるので、自身の年齢に合わせて、未来のローン残金が明確にわかる。
そして、当たり前と言えば当たり前なのだが、最終的に支払う予定金額は、購入物件の2倍の金額!!物件の値段とほぼ同額の利息を支払うことになるとは…恐るべし、住宅ローン。

当時のローンを組んだ時の金利は、4.6%と結構高めだった。もう少し後で購入すれば、金利2%の時代が来ていたが…。

最近の住宅ローンの金利はどうなっているかとググったら、これがビックリ!0.4%台…見間違いかと思ったー。
めちゃくちゃ買い時では無いですか。
でも、このコロナで事情が大きく変わった方々もいるので、何とも言えませんが…。

我が家の場合、ボーナス併用払いだったので、月々はゆとりで支払える金額だった。

住宅ローンは、35年間同じ金額が毎月預金口座から引き落とされる。

その内訳をよく見ると、元金と利息を合計したものなのだが、ローンの支払い始めの内訳は、元金と利息がほぼ半々なのだ。
ローンの残高から減っていくのは、当然の事ながら元金分で、毎月支払っていくローンの請求額の半分しか減らないのだ。

返済予定表の未来の年月をたどると、相変わらず月々同じ返済額ではあるが、元金と利息の割合が大きく変わっているのがわかる。返済期間のほぼ終わり頃には元金の割合がぐっと大きくなり、利息の割合が小さくなっている。

つまり、ローンの支払いを早い段階で繰り上げ返済すると、利息の節約になるのだ。

購入後、何かあったときの予備の資金を除き、若干の余裕金があった事と、母からマイホーム購入のお祝い金をもらった事で、早速繰り上げ返済をすることにした。
とにかく70歳過ぎても支払うと言う事から逃れたくて。

ローンを組んだ5年以内に確か、3回くらい繰り上げ返済をしたと思う。金額にして250万円くらいだったろうか。

その結果。「ベンツを買えるほど利息減った」と家族に何度も自慢していたので、500万円ほど利息を節約出来た計算だ。

さらに、返済の期限が35年から25年、つまり10年短くなった。大体60歳でローン終了の目途がたった。

ここまでは、良かった。この後繰り上げ返済を頑張ったせいで、後々苦しい目に会う羽目になる。

ローンの繰り上げをしながらある程度の預金は確保していたはずだったのだが、冷蔵庫などの家電が、一斉に買い替えの時期が来てしまったり、持ち家を持った事で固定資産税等の税金の支払いもあったりと、ついには預貯金0の時代が来てしまった。

しかし、頼みの綱はまだあった。

長男が産まれたときにセールスにやって来た郵便局員さんに、「男の子なら将来大学の学費は500万円かかりますよ」と言われ、契約した学資保険がある。
将来の為のものなのだが、今ある日々を何とかしなくてはならない…背に腹は代えられぬ…学資保険から借り入れを始める事にした。

もともと自分が払っているお金なので、万一返済出来なくなったとしても、相殺してしまえば良い話だし、借り入れの金利も確か2%位のものだったと記憶している。

これがクレジットカードや銀行のカードローンだと、よっぽどの事がない限り、金利は15%ほどだ。

子供達はどんどん健やかに成長し、中学を迎える。
ちょっと、苦しい時代。
兄妹は4歳年の差があり、時期がずれているとはいえ、二人分の制服やかばんの購入代金や修学旅行の積み立てもあり、支出が増えはじめた。

私は仕事を短時間のパートから、フルタイムへと変えてもらった。
支出が増えるのだから、収入を増やすべく努力せざるを得ない。

また、住宅ローンのボーナス併用払いは、ちゃんと毎回ボーナスが出る安定した会社に務めている場合は問題ないが、我が家においては問題が生じて来た。

そんな訳で、「ボーナス併用払い」から「均等払い」へと借り換えをする事にした。そうでもしないと、ボーナス時期の大きな請求額に毎度苦しむ事になる。

ローンの支払い方法を均等払いにした結果、月々の支払額はこれ迄の2倍ほどの金額となったが(7万円弱)、ボーナス時期を迎えても、請求金額が変わらないので、我が家に合った支払い方法だった。

何とかやり過ごした中学時代だが、アッという間に高校。
制服代や教科書代、修学旅行費用、子供たちへのお小遣いや、学校で必要な物の追加購入など、かなり家計を圧迫し始めた為、とうとう本格的な借り入れを申し込む事にした。

同じ年頃の子供を持つ友人から「日本政策金融公庫の学資ローン」が金利が低いと聞き(当時金利2%台)、そちらを利用することにした。
しかし、ここでの契約が後々最大限に家計を圧迫することになる。

先の金融公庫では、借り入れ契約の際、学費以外の目的に利用されないよう、必要金額の内訳の根拠を詳細に求められる。学費の納入書や制服の値段の詳細等が確認書類となる。

返済の期間について、私は早く返してしまいたいという思いから、5年で契約した。長男の高校入学時、長女の高校入学時、大学入学時もそれぞれ、と結局借り入れの開始時期は違うものの、返済は全て5年で契約した。これが、苦しみの要因となるとも知らず…。

最終的には5本の学資ローンが合計で月々7万円を越える請求額となってしまった。
一本にまとめて、請求額を小さくしようと公庫に相談すると、それは出来ないと言う。これが私の最大の誤算だった。

そんな訳で、また収入を増やすべく、私は会社に内緒で、ダブルワークに踏み切ることにした。

もし、会社にバレたとしても、開き直る位の覚悟だった。だって、そうでもしなければ、我が家の生活が立ち行かなくなってしまうのだから…。

今振り返ると、その頃は頭の中はお金の事しか考えていなかったなぁ。

そんな私を支えたのは、以前聞いた叔父の言葉だった。

「二人の子供が(叔父の子供も男の子と女の子)大学に進学した時は、(金銭的に)もう駄目かと思ったね。」
と、大企業に務める叔父でもそんな時期があったのである。
親から家を譲り受け、借金の無い叔父ですら苦しい位なら、我が家の家計が苦しいのは当然と言えば当然。
そんなふうに考えることで、苦しい事が特別我が家だけの事ではないと思えることで、少しホッとしたのだ。

ダブルワーク先は、人材派遣会社で、時給1,000円程のホテル等の配膳の仕事を選んだ。
やはり、同じような事情から働いている人が多く、「夫が結婚した時にまだ奨学金の返済をしていたので、子供にはさせたくないから」と学費捻出の為に頑張っている人が多かった。周りがそういう方だったので、一緒に頑張れたのかもしれない。

週に2〜3回、5年程頑張った。年間プラス30万円位にはなっていたと思う。

それでも家計の圧迫は収まらず、学資保険も借り入れは限界に達し、とうとうクレジットカードから借り入れをする事に決断した

クレジットカードは年率15%と金利が高いので、当初より長期間借りる気はなく、給料が出たら速返済。借りる期間を短くして、頻繁に返すことで、利息を抑えるように努力した。
しかし、その頃は毎回給料が出た日に、お給金全てが返済に消え、またカードから借り入れを始めると言う状態なので、頭の中に“自転車操業”と“焼け石に水”と言う言葉がしょつちゅう思い浮かんだ。

本当に、もう駄目かも知れないと思う頃、5年という短期で契約した公庫の学資ローンがひとつ、またひとつと完済を迎え、下の子供が社会人になると時を同じくして、家計の収支が逆転した。
やっと、借金地獄から解放されたのだ。

それまで、我利我利亡者のようにお金の事しか考えて来なかった私は、家でも露骨にお金が無い事を口に出して嘆いていた(駄目な母親です…)。

そんな訳で、社会人となった子供達は今でも“我が家は貧乏”と言う認識が未だにあるようだ。

家を購入してから25年が瞬く間に過ぎ、返済に苦労した話を振り返った。
誰しもお金に苦労する時期が人生の内に訪れる事があると思う。私の経験談がどなたかのお役に立てばと書いてみた。

老後に必要な資金が2,000万円と言われているけれど、到底そんなお金は我が家にははない。だけど、これまで紹介した節約道を貫けば、何とか行き抜けるだろうと言う自信が私にはある。

どんな時にも諦めず道を探れば、開けると信じて…がんばりましょう。

こんなに長ったらしい文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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