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ポジティブな私 ポジ人

カシパンを買う

今年の4月に訪れた、様似町の親子岩ふれあいビーチで遂に手に入れた完全体の海洋生物のカシパン。直径わずか3.5~4.5センチの小さなものだが、私の宝物。息子の手柄だ。


あの日、海岸線から少し離れた乾いた砂に立つ息子から、手招きされて行ってみると、息子の手の平にはカシパンが2つ乗っていた。
「うわぁ~、すごいね!」と歓喜していると、「あっ、ここにもあった」と事も無げに足元から3つ目のカシパンを息子は拾い上げた。クールな反応の息子とは裏腹に、念願かなって大喜びの私だった。

北海道ではカシパンといえば、ハスノハカシパンが一般的だが、息子は、スカシカシパンを欲しがっていた。スカシカシパンは体に穴が空いているのが特徴で、ハスノハカシパンと比べると、かなり大きい。調べてみると、残念ながら、北海道には生息していないらしい。
ネット上では、どこかの水族館で一個500円ほどで売っていたという過去の情報もあった。

息子が欲しいというスカシカシパンをネットのフリマで検索してみると、2個で850円という検索結果が出てきた。結構大きな物だ。

ラインで息子にその事を伝えると、「買って二人で分けない?」と提案があったので、早速買うことにした。
十分安価だとは思ったが、お値引き可能でしょうかと打診したところ、750円にしてくださるというので、即購入した。

その到着を数日間心待ちにしていた。
いざ到着してみると、なんとオマケが4つも入っていた。出品者はとても善良な人だった。


本来は、スカシカシパン2つのところが、スカシカシパン3つとさらにカシパン3つも。合計6個。ありがたや~。一番大きなものは、10センチほどもある。



北と南のハスノハカシパン、ごたーいめーん(ご対面)!
上段が南の出身。下段が北の代表北海道様似町出身。
北の方が小ぶりだ。北の海の方が生きるのに厳しい環境なのだろうか。
特徴的なのが、肛門の位置。すべての肛門の位置を下に合わせて並べているのだが、北のハスノハカシパンは小さな丸い穴がはっきり分かると思うが、南のハスノハカシパンは下側の側面に付いているので、少しへこんでいる程度。奥ゆかしい(笑)。

息子が帰省した折に、二人で眺めて、その大きさや形、微妙な色合いを楽しんだ。

今回、写真を取るために箱の中から取り出して触れたら、カシパンたちがかわいくて、楽しさがまた込み上げた。

海に生息している時の姿は、写真でしか見たことがない。ウニの仲間なので、トゲではなく毛のようなもので覆われた、ちょっと不気味な姿で苦手だ。だがこうして、骨格標本になった姿は、何だかかわいい。
見方を変えれば、例えるなら”されこうべを愛する人“の様で、私の方が不気味か…。

フリマでスカシカシパンを出品していた方は、鹿児島辺りにお住いの方だった。その方の商品一覧を見てみると、たくさんの貝殻が販売されていた。

海辺にお住いの方なのかしら。
朝、海辺を散歩しながら、漂着した美しい貝殻を拾うのだろうか。なんて優雅で素敵なんだろう。
カシパンも、簡単に見つかるのなら羨ましいなあ。

しかし、海辺は穏やかな日ばかりではない。

あのカシパンを拾った様似町が、低気圧の影響で土砂崩れがあり、避難指示も出されたと先程ニュースで知った。海もかなり荒れていることだろう。一度訪れて楽しかった思い出の場所だけに心配だ。


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