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ポジティブな私 ポジ人

老醜の不安

今朝、最悪な夢で目が覚めた。

夢の中で私は髪を洗ったのか、バスタオルを頭から被っていた。
そばで3、40代の女性が「何、この疲れたひどい顔」と言いながら、自分の顔を見るために大きな鏡の前に立った。
私は彼女の顔を見ながら「全然ひどくない。むしろ美しい顔ですよ」と心の中でつぶやいた。
私もつられて彼女の横に立ち、バスタオルで髪の毛を拭きながら、鏡を覗くと、そこには老いぼれて凄まじく醜い髪を振り乱した老女の顔!
心の中で叫んだ「これが、私の顔?こんなに醜かったっけ?」愕然とした。

そして、目覚めた。

洗面台へ行き自分の顔を映してマジマジと見た。
寝起きのむくんだ顔。
美人では無いが、ブスと呼ばれる程ブサイクでは無いと自分で思っている。
年相応の老けた顔。夢の中の老いた醜女よりはましな顔だ。少し安心。

昨夜眠る前に見た夜のドラマが、少し夢に影響していたみたいだ。

「生きるとか 死ぬとか 父親とか」
ジェーン・スー原作、吉田羊主演。

昨夜の話は、國村隼演じる父親が体が痒いと皮膚科へ行き、結局老人に良くある乾燥肌だと診断され、ついでにシミを取り除く事から始まり、吉田羊演じる主人公が友人と深夜までやっているというタイ式だったか、手荒い顔のマッサージを受けるという展開のお話だった。(雑すぎるあらすじの説明ですいません)

夢の中に出て来た綺麗な女性は、吉田羊のイメージだったのだろう。
ドラマの中で、年老いた父親が今更シミを除去した事に話が及んで、“老い”というキーワードが自分と重なった為、醜い老女のイメージが夢に出たのだろう。

日々年をとり、死へ近づいていく事に対しては受け入れ態勢が整いつつあるものの、“老醜”については覚悟が出来ず、悲観的だ。

私感だが、男性は大抵の場合歳を重ねるごとに、シワも魅力になる。

映画“007シリーズ”で有名なジェームズ・ボンド役を演じたショーン・コネリーの顔立ちを、私は当初あまり好ましく思ってはいなかった。

しかし、ジェームズ・ボンド役を離れ様々な役を演じ、年月を経るたびにどんどん素敵になっていった。

まだギラギラした個性の時の“惑星ザルドス”も良かったけれど、老後のロビン・フッドを描いた“ロビンとマリアン”あたりから、暖かさのにじみ出る頬髭をたくわえた容貌となり、“薔薇の名前”では事件を解決へ導く中世の僧侶役も最高だった。

その後もどんどん魅力が増していった。年を取った顔がとても良いのだ。
俳優に限らず、男性はシワが味わいとなり、加齢がプラスに働く様に感じる。

それが女性となると、どうだろう?シワが魅力になり得るだろうか?

私の場合、もともと美人では無いので、美しさが衰えるという悲哀は感じることは無いけれども、美しく無いなりにこれまで何とか自分で見出してきた自分の魅力。それが最近微塵も見い出せない。
洋服で補ってきた自分への装飾も、あまり効果を感じなくなってきた。

ただ心得ている事は、「見苦しくない様に身ぎれいに」ということ。

それは今は亡き大女優、沢村貞子さんのエッセイを読んで学んだ事の一つ。

チャキチャキの江戸っ子の沢村さんは毎日の献立を記録し続けていた事でも有名で、日々手際よくお料理も含め家事全般をこなしていらした。
ある日の朝、寝起きに鏡の前を横切った自分の姿に「誰?あの白髪を振り乱した老女は」と驚いた事を書かれていた。

私は沢村さんにそのイメージは湧いて来なかった。いつもキリッと粋に着物を着こなして、髪の毛もきちんと結い上げていらしたから。

そのエッセイを読んだ時は、私はまだ30歳位だったけれど、年を取ったら身ぎれいにしておかなければいけないと肝に銘じた。

10年以上前に、地下鉄で美しい“おばあ様”と呼ぶに相応しい方を見かけた事がある。
年齢は75歳位とお見受けした。
黒い色調でまとめられた服装だったので、お葬式か法事への出席だったのかもしれない。

仕立ての良いシンプルな黒いコート姿。黒いバックに黒い靴。
その何れもが、シンプルなデザインだが品が良く、高価なブランド物である事は間違いなかった。

身長は、私と同じ位だが、華奢で姿勢が良かった。
髪は美しい銀髪を、これまたシンプルにまとめられており、つややかであった。
この様に年を取りたいと思った。

しかし、そうは思っても生き様は自然と外見ににじみ出る。私はあのおばあ様のようになる事など出来無い。
彼(か)の人はきっと、“銀の匙をくわえて生まれた”方なのだろう。

気品を漂わす事は私には出来ないが、今の所元気を振りまくことは出来そうだ。

今朝も週一のジョギングに出た。

河川敷はヒバリの声が響いていた。
今日はセグロセキレイのペアと、ホオアカに出会えた。
遠くから、初々しいウグイスの「ホーホケキョ」。この間まで練習していたウグイスかな。

先の事を悔やんでもしょうが無い。
前向き、前向き。ポジティブに考える私は“ポジ人”なのだから。

一日一日を大切に、くよくよせずに生きていくに越したことはない。
走れるうちは大丈夫と自分に言い聞かせて。


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