上腕二頭筋。。。
セラピストでなくても名前くらいは誰でも知っているメジャーな筋です。
しかし、この腕の筋の短縮がもたらす障害は、、、
肩関節はもちろん、腰部にまで及ぶ場合があるなんて、、、
あなたは考えられますか???
さて、今回は上腕二頭筋にフォーカスを当ててやって行きたいと思います。
その前に為になるお話しをしましょう。
題名は「同じことの繰り返し」です。
いきます。
誰でもそうですが、新しく何かを始めた時はモチベーションが高く意欲的です。
しかし、日がたつにつれ毎日同じことの繰り返しだと感じるようになり意欲がわかなくなります。
私も10年も同じ仕事場にいるとさすがにマンネリ化してきます。。。
毎日電気つけて、マッサージして、世間話して、、、
この繰り返しが苦痛になってくることがあります。
この状態は仕事のスキルは成長しているが、心が成長していない状態です。
だから「毎日同じことの繰り返し」になってしまうのです。
しかし、こんな時こそチャンスなんです!
このタイミングで初心に帰るんです。
いや、初心に変えるんです。
なぜ、この仕事を選んだのか?
始めた時はどんな夢、希望を持っていたのか?
初めて治療した時はどんな気持ちで患者さんと接していたのか?
それを思い出して、仕事に取り組むことにより心の成長が伴ってくると思います。
そして、何か新しい事をしようとする意欲も湧いてくると思います。
私はそうしてモチベーションを上げるようにしています(;^ω^)
良ければ参考までに、、、
では、本題です。
上腕二頭筋と聞けば、浮かんでくるのが肩関節の障害ではないかと思います。
私はリハビリ室でも良く診る、上腕二頭筋長頭腱炎が思い浮かびますが、、、
上腕二頭筋は肩の障害だけでなく、腰痛、膝痛にまで関与してくることがあるのです。
出た!
お得意の筋膜のつながりからとかいうんでしょ!?
〔これは上腕二頭筋を含むライン〕
DFALディープフロントアームライン
と、思ったかもしれませんが、、、その通り!
もう、私の治療の考え方はこの筋膜連鎖なくして組み立てる事が出来ないんです。
まあ、それはさておき、とりあえず肩の障害から勉強して行きましょう(^^)
単純に、上腕二頭筋が短縮していて起こる肩の障害で多いのは何といっても、
インピンジメント</strong>でしょう!
肩の運動が円滑に行われるためには、
滑膜性関節である肩甲上腕関節の骨頭の変位を少なく保つこと。
つまり、関節がルーズな状態、インナーが機能していない状態ではない事。
第二肩関節(肩峰下関節)でインピンジメントが起こらない事。
つまり、大結節が烏口肩峰アーチに衝突しない事。
この二つが重要になってくるのですが、、、
後者の方を上腕二頭筋のSPASMと照らし合わせて考えていきます。
簡単に衝突と言いますが、その背景をまずは考えてみましょう。
屈曲動作についてです。
通常の肩関節の屈曲動作には最終域まで骨頭の内旋が付随してきます。
この内旋のおかげで骨頭は烏口肩峰アーチに衝突しないで済むのです。
このノーマルでの状態の内旋により大結節が前方を通るルートを前方ルートと仮に呼びましょう。
次は、重たいものを持った時の肩関節の屈曲です。
この時は、肩甲骨に対して骨頭が外旋します。
これは、重たいものを持つ時は、上腕二頭筋がよく使われる為です。
自分でも試してみるといいですが、重たいものを持つ時は肩関節を内旋させたほうが持ちやすいか、外旋させたほうが持ちやすいか、、、
断然、外旋位の方が上腕二頭筋は働きやすいです。
つまり、上腕二頭筋が働く時は外旋位になる傾向が強いという事です。
この外旋の為、大結節が通るルートを後方ルートと仮に呼び、
重たいものを持つ屈曲をパワー型とここでは呼ぶ事にします。
どちらのルートが良いという訳ではありませんが、、、
個人差があり、常に後方ルートを通る屈曲をしている人も中にはいるだろうし、
常に内旋位の為に、最終域まで屈曲出来ない人もいるでしょう。
しかし、大事なのは、ノーマル型であってもパワー型であっても骨頭が烏口突起に衝突しない事。
インピンジメントが起こらない関節運動が肩関節の円滑な屈曲動作を行う時には必要です。
しかしながら、重たいものを繰り返し持つ、あるいは持ち上げる作業を繰り返しする仕事の人などは、上腕二頭筋の過用により、、、
ノーマル型の屈曲でも、パワー型の屈曲様式に近づく、あるいはパワー型の屈曲様式になってしまうケースが多いのです。
つまり、ノーマル型で通常起こる内旋運動が行われない、もしくはやや外旋してしまう事により、
骨頭の烏口肩峰アーチへの衝突、
インピンジメントが起こるケースが多いと言う事です。
では、どうやってインピンジメントを治療すればいいの???
皆さんが知りたいのはそこでしょう。
その答えは、インピンジメントが起こる背景を知る事です。
どの様な原因でインピンジメントが起こっているのか知る事です。
患者さんは一人一人違います。
決まった治療法はないんです。
正しい評価が出来ると、何処をマッサージすればいいのかが分かってきます。
やみくもにマッサージするのではなく、ポイントが分かると自信を持ってアプローチ出来ます。
おしゃべりで患者さんの気を誤魔化す必要も無くなります。
患者さんのご機嫌とりもせずにすみます。
先生~患者の関係性も構築され舐められずにすみます。
話しはそれましたが、、、
つまりいい事づくしですよって事です。
さて、次は、、、
* 上腕二頭筋のspasmがもたらす腰痛
これについてやっていきます。
腕と腰が関係あるの?
と思いますが、、、
大有りです( ̄^ ̄)ゞ
ては、どんな人に多いのか?
それは、事務仕事、パソコン仕事をする人に多いと考えられます。
事務仕事をする人が腰痛持ちなのは、なんとなく想像出来るのではないでしょうか!?
上腕二頭筋だけが原因ではありませんが、
ここもチェックするべきポイントでしょう!!
上の絵の人の姿勢を考えてみて下さい。
こんな感じでパソコンしてる人多いと思います。
とりあえず、上の絵の人の上肢をみて下さい。
頭部も前方変位しています。
いわゆるFHPです。
この姿勢では、小胸筋、上腕二頭筋、回内筋が短縮傾向なのは明らかですね。
これが腰痛の原因となるんです!
この上半身の筋群が短縮傾向のまま、起立したと考えて下さい。
当然、上半身質量が前方へ向かいます。
この時の起立筋がどんな状態かイメージしてみましょう。
メチャメチャ引き伸ばされてないですか?
筋はある程度緩んでいる状態から収縮するのと、
伸びきった状態から収縮するのでは、
かかる負担が全く違います。
試しに重たい物を持って、軽く肘を屈曲した状態からアームカールするのと、
肘を完全伸展させた状態からアームカールするのでは、どちらがしんどいでしょうか???
断然、伸展位からの屈曲動作がしんどいはずです。
これが、起立筋で起こっているんです。
起立筋は体幹を伸展させます。
引き伸ばされた起立筋は、上半身質量が前方へ行っている上半身を起こす為に、収縮します。
しかし、この引き延ばされた状態からの収縮はものすごく負荷がかかります。
この状態が常に続いているのだから、起立筋はたまったものではありません。
痛みが出るのも容易に想像できるのではないでしょうか。
補足すると、筋が痛みを発生させるときは、そのほとんどが、短縮された状態ではなく、伸長された状態の部分に痛みが発生します。
しかし、その場合、伸長している筋に対してアプローチするのではなく、短縮している部位にアプローチしなければなりません。
痛い場所に原因は無い!これです。
伸びている起立筋をマッサージしても効果はうすいんです。
あなたは、これが分かっても痛い場所をマッサージするんですか???
これが上腕二頭筋のSPASMがもたらす腰痛の全貌です。
あくまで、多い症例であって、全ての人に当てはまる訳ではありません。
この様な例をヒントに自分で勉強してください(*´▽`*)
おわり
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