夢日記3<o:p></o:p>
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とある都会の路上でそれは見事なサイドキックを披露したり、体操選手顔負けのひねりを加えた空中回転をしながら、冷淡な顔で歩き続けている謎の男が目に付いた。不思議なことに道行く人々は全く関心を示していなかった。偶然その男が向かったビルは私の目的地と同じだった。男はビルの入り口にいた警備員に近づくや否や、目にも止まらないスピードで警備員のズボンのすそを捲り上げて靴下の中に隠してあった携帯ナイフをとりあげてそれを開いた。<o:p></o:p>
男はその刃を警備員にちらつかせもせず、入り口近くの関係者以外立ち入り禁止になっているセキュリティールームに入れるように要求していた。警備員も何がなんだかわからないまま、その男の持つ圧倒的な威圧感に呆然としていたが、責任感が強かったのだろう、ただ言われるままにするわけにはいかない様子だった。すると男は取り上げたナイフを大きなガラス製のセキュリティールームの入り口のドアに投げつけた。そのナイフは不思議なことにかなりの厚さを持つガラスをすんなりと通り抜けてしまった。<o:p></o:p>
その様子を見たセキュリティールームの中にいた警備員が恐れをなして、部屋の入り口を開けてしまった。<o:p></o:p>
この場にいたら危ないと直感的に感じ、取り敢えずビルから逃げ出そうと思っていたら、ビル自体が非常事態にあることを宣言するアナウンスがあり、全ての出入り口が緊急閉鎖されることになった。以前私は、知り合いのビル関係者から、社員食堂にある礼拝堂の裏側に秘密の通路があることを聞いていたので、そこへ向かい何とかそのビルから脱出することに成功した。しかし、非常事態にあるビルはそこだけではなかった。どうしたらいいか解らず途方にくれているとき以前旅行中に知り合いヒマラヤの秘境を共に旅した、オーストリアの女の子と再会した。どういうわけか彼女はイスラーム教に改宗していた。理解不能な状況下で今まで見たことを話しあった末、2人でこの街から逃げ出すことになった、そう決めた次の瞬間には2人は既にニューヨークに移動していた。まだ9月の中旬だというのセントラルパークの木々が紅葉をし始め冷たい冬の到来が近いことを告げていた。<o:p></o:p>