“春雨”(はるさめ)、さくらの開花時期は意外と雨が多く、二十四節気のひとつ“穀雨”は4月20日ごろを言いますが、文字通り穀物の発芽を促する雨の意味です。又“春の嵐”もこれと同じくこの時期に風が強く吹くことですが、せっかく開花した桜の花の散りを急がします。ただ桜はそれでなくても音もなくハラハラ散って行きますが、これも風情があって良いものです。ここ玉川の里に俳人・松尾芭蕉の句碑があります。「うのはなや暗き柳のおよびごし」と詠われています。初夏にかけて咲く卯の花の名所としても知られていますが、芭蕉が大坂や京に頻繁に出入りしていた頃に詠んだ句だと言われています。