スーパーやコンビニなどで、年が明け、新年商品が姿を消すと同時に現れはじめ、
バレンタイン商品が並びだす頃に姿を消す、受験関連の商品。
お菓子を中心に、飲料やカップ麺など、
各食品企業が工夫を凝らして、派手なパッケージをデザインし、
味を梅や桜にしてみたり、商品名を語呂合わせにしたりと、
毎年なにかとこじつけて関連商品を発売し、消費者を楽しませてくれる。
自分が学生時代には、こういった合格祈願のような商品はなかったと思うし、
大人になって以降も、これまで受験には縁もなかったため、
受験シーズンのこれら商品の、ふだんとは違うフレーバーを楽しんだり、
ユニークでヘンてこなものを手に取ることはあったものの、
願掛けというか、本来の用途?で購入することはなかった。
しかし今年、長女が高校受験を迎えた。
早いもので、この春、娘がとうとう高校生となる。
自分はというと、見た目こそ年相応のおっさんではあるが、
中身は、とても高校生の子を持つ親とは思えない子どもっぷりで、我ながら本当に情けないかぎり。
まあそんな自分のことは置いといて、年が明け受験が近付いた娘に何かできないかと、
店で見つけては買いあさったのが、合格祈願のお菓子たち。
娘へというよりは、「おっ!これは美味そうだ!」
「おおっ、これはうまいこと考えたやがったな。」
「うわっ、これは苦しい語呂合わせやな・・・。」
・・・などと、子どもみたいな父親は自身でそれを楽しんでいたのが実情。
買い集めたこれら商品を段ボールに詰めて、
一種のジョークも込めて、ワケあって離れて暮らす娘へと送ってやろうと思っていた。
娘も元妻も喜んでくれるだろうと思っていたのだが、購入した商品を見ていると、
「きっとやれる!」
「自分を信じて!」
「アナタなら大丈夫!」
ちょっと鬱陶しいくらいにそんなメッセージが散りばめられていて、
これを受験生が受け取ると、逆にプレッシャーになってしまうのではなかろうか?
しかもそれが箱いっぱいに詰められて送られてきたりしたら・・・。
こんなの大量にもらったんじゃ逆効果だな・・・。
そう思って、送るのはやめにして、全て自己消費することにした。
まあ、娘は小学校高学年のときから、お高そうな進学塾に通っていたし、
そこの講師や中学校の担任からは、問題ないでしょうと言われているようだし、
自分に似ずとても賢い子だし、こんなものにすがらなくとも志望校に行けるだろう。
既に滑り止めで受験した私立の方は、先日合格したと連絡があった。
ひとまず胸をなでおろしたが、本命は福岡市内でも割と競争率の高い公立校。
いくら先生たちから太鼓判、お墨付きを頂いていても油断はできない。
既に先週、受験は終了し、あとは合格発表を待つだけ。
つい先日行った、福津市にある宮地嶽神社(みやじだけじんじゃ)。
その境内や公園に植えられている、河津桜や啓翁桜が梅とともに咲いていた。
その桜の花をながめつつ、娘はきっと大丈夫だろう・・・。
そう思い神社を後にして、参道で名物、松ヶ枝餅(まつがえもち)をほおばった。
合格祈願するのを忘れていたのは内緒。
以下に、今年食べた合格祈願のお菓子などを挙げてみた。
なかにはまだ販売されているのもあるかもしれない。
商品自体はふだんどおりで、パッケージだけが受験仕様のものもあれば、
このときしか食べられない特別なフレーバーの商品もある。
毎年売られていた、明治の受カ~ルが見つけられなかった。
昨年東日本で販売休止になったカ~ル。
全国区でなくなってしまったため、もう受カ~ルも販売されないのだろうか?
東ハトのロングセラー商品、なげわとポテコ。
それが、合格祈願商品に。
Vサインの指にはめて食べろってことかいな?
どちらも袋を開けたときの香りがよくて美味しかった。
右:なげわ
左:ポテコ
自分が子どもの頃、なげわのパッケージは、
カウボーイが投げ輪をする絵がリアルに描かれた、すごくシブいものだった。
醤油マヨネーズ味と、柚子胡椒味。
語呂合わせも甚だしい。
カルビーのポテトチップス。
特にひねりもない商品名で、味もスタンダードな梅味。
ほんのり桜の香りがして、すっぱい梅の味がさっぱりしていておいしい。
酸味は湖池屋のすっぱムーチョほどではない。
表面に付いた梅パウダーは、
受験生のメッカ、太宰府天満宮のある太宰府市産という拘りよう。
パッケージの背面はメッセージを書けるようになっている。
これの走りは、キットカットだっけ。
表面にまぶされた“魔法の粉”で大人気、亀田製菓のハッピーターン。
そのままでも、そんな雰囲気じゅうぶんな商品名。
レギュラー味に加え、梅味も入っている。
「すっぱい梅」「すぱっと合格」と、ここで語呂合わせが使われていた。
そもそもの命名が良かったかもしれない。
一部地域では知名度抜群の、栗山米菓のばかうけ。
自分は大人になるまで知らなかった商品。
シンプルに願掛け料理の定番、カツカレー味を出してきた。
カツカレー味とか、再現できんのかよ・・・どうせただのカレー味だろ?
そう思って食べたら、あら不思議、ちゃんとカツカレーの味だ。
カレーのみならず、カツの味、揚げられたころもの味までもしっかりと判る。
ばかうけはバカにしてはいけなかった。
封入されている絵馬型の紙切れ。
これに願い事を書いて郵送すれば、
栗山米菓の敷地内に実在するお稲荷さんに、きちんと奉納してくれるというサービスが!
パッケージ表面にでっかくメッセージ欄が設けられた、ロッテのトッポ。
桜をあしらった包装だが、中身は普通のトッポ。
普通においしい。
パッケージ背面は、暗記シートを重ねるとメッセージが浮き出るという仕掛けが!
暗記シート、懐かしい!使ってたなあ・・・。
しかしこれ、暗記シート重ねなくてもメッセージバレバレなんですけど。
ちょっと上手いな!と思ったのが、日清シスコのココナッツサブレ。
いや、シブい商品で出してきたなと。
まあ定番でコーヒーウケ抜群なんだけどね。
パッケージにはだるまが描かれて、個包装にはひとことメッセージが。
中身はいつものサクサク甘いココナッツサブレ。
砂糖の付いた甘い方を舌に当てて食べるのが正解。
何も考えずに口に入れるひとは居ないだろう。
ココナッツサブレよりもシブいと思ったのが、三幸製菓のチーズアーモンド。
これで成立するならば、チーズ商品すべてそうなるなと。
パッケージにはだるまが描かれていて、合格すれば開眼できるようになっている。
だが、その前に食べてしまうわな。
外袋だけとっときなさいってことか。
個包装も中身もいつものと変わらない。
これ食べ出したら止まらないのよね。
お米の風味のいいせんべい,香ばしいチーズクリーム,そしてアーモンド。
この組み合わせがたまらないロングセラー商品。
ロッテのロングセラーチョコ、クランキー。
モルトパフのサクサク食感をかけての商品。
ふつうは板チョコだけど、これは個包装入りのミニサイズ。
個包装にはメッセージを書けるようになったものと、メッセージ入りのものとがある。
通常のクランキーと比べると、こんなにも小さい・・・。
ちゃんと仕切られ四つ割にされているが、こんな一口サイズを割っては食べないだろう。
ラストは合格祈願のお菓子の定番中の定番、ネスレジャパンのキットカット。
小型のものが個包装されていた。
個包装の表はメッセージ入り、裏面はメッセージを書けるようになっている。
おめでたい紅白カラーということで、赤色のミルクチョコと白色のホワイトチョコ二種入り。
お菓子以外の商品はあまり見つけられなかったなか、
カップ麺で唯一見つけたのが、明星の一平ちゃん。
よく販売するイロモノとは異なり、なかなかオツな味だった。
これまたかなり苦しい語呂合わせ・・・。
啓翁桜
福岡県福津市 宮地嶽神社にて
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます