初夏に太い茎からユリに似た巨大な花を咲かせ、
とても存在感のある花、アマリリス“Hippeastrum”※。
中南米原産のヒガンバナ科の植物。
この時期、インパクトのあるこの花をみつけると思わず見入って、
同時に、♪ラ・リ・ラ・リ・ラリラ~と、頭にあの音楽が流れる。
長崎県雲仙市にて
日本へは江戸時代に三種ほど渡ってきたそうだが、
その後、交配による品種改良が盛んに繰り返されて、
当時渡って来た品種は現在ではほとんど残っていなという。
当初は現在よく見かける、大輪の品種ではなく、
もっと小輪で花びらの先端も尖っていて、花自体は、よりユリの花に近いフォルム。
小さい花が数輪咲くので、株全体の姿はネリネやダイヤモンドリリーに近い。
戦後になって、ヨーロッパから大輪で、且つ花びらが丸みの帯びたものが多く入って来た。
現在もっともよく見かける、存在感のあるあのアマリリスだ。
交配品種によってカラーバリエーションも豊富で、よく見かける赤,白,ピンクに加え、
オレンジや黄色,グリーンやブラウンまである。
青色の品種もあるそうだが、自分はこれまで見たことがない。
福岡県直方市福智山ろく花公園にて
2月頃から巨大な球根が出回る。
カサブランカ並のでかい球根。
ヒガンバナと同じく、球根にはリコリンという毒を含んでいるので食べちゃだめ。
春のうちに球根を植えて育てていくと、太い茎がむくむくと伸びてくる。
同時にハマユウやクンシランのような厚めの葉もロゼッタ状に伸ばし、
5月の半ば頃には太い茎の先端に尖ったつぼみを付ける。
皇帝ダリア並の驚異的な成長スピードを見せてくれる。
もちろんそれだけ養分も必要なので、
たっぷりの元肥を用意して、開花期の追肥も忘れてはいけない。
福智山ろく花公園にて
花が終わると実を結ぼうとするので、球根を育てたいのなら、
他の球根花同様、花がらを切り取って結実を防ぐ。
アマリリスは一本の茎に2~3輪の複数の花を咲かせるので、
最後の花が終わったら、茎の根元からカットする。
残った葉は夏の間、青々と成長し、その間球根も育っていくので、
花が終わった後も、水やりを怠らずに秋まで育て、
寒くなって葉が枯れたら、球根を掘り出して翌年の春まで保管しておく。
秋植えもできるそうだが、だったら植えっぱなしでいいじゃない?と思う。
うちのアマリリスは何年も植えっぱなしだ。
まあそのせいで、小ぶりなんですけどね。
アマリリスのつぼみ
6月になり梅雨入りし、福岡じゃアマリリスももう終わり頃。
うちのアマリリスも今年は終わり。
二軒どなりのお宅は、まだ最後の一輪が咲いている。
山間部では、まだまだ咲いているのも見かけるので、
冷涼地では、もうちょっと花期が続くだろう。
夏も盛りになると、完全に見かけなくなってしまう。
今のうちにインパクト大のアマリリスを見つめて、あの調べを口ずさもう。
長崎県雲仙市にて
八重咲きのアマリリス
福岡県古賀市にて
ニンテンドー3DS配信専用ソフト、すれ違いガ~デンに登場する、
アマリリスがモデルの架空の花、“ブラッドリリス”。
ブラッドって、血かね?
アマリリスといえば、ドラゴンクエストⅩの今年の春イベントでのこの方。
背景にアマリリスが咲き誇った瞬間、スタッフできる!と唸ってしまった。
ただ、このときはまだアマリリスの時期じゃあなかった。
わき腹くすぐられたい!
そしてアカリリスさん。
ステレオポニー/Amaryllis
5年前に解散してしまった、ガールズロック・バンド、
ステレオポニーの3rd.アルバム、“More!More!!More!!!”収録曲。
シックなミディアムバラード。
アマリリスっていって、これを貼らないわけにはいかないな。
フランス民謡だったとは・・・。
※学名上、本来アマリリスは、ヒガンバナ科アマリリス属のホンアマリリスのみを指すべきですが、
現在一般的にアマリリスと呼ばれている、ヒッペアストルム属の植物について記載しています。
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