福岡県直方市 福智山ろく花公園にて
以下の写真すべて同場所にて撮影
早春に黄色の特徴的な花をつける花木、マンサク(万作/満作:“Hamamelis Japonica”)。
名前の由来は諸説あり、無数の花が豊作につながるとして「万作」とか、
早春に他の花に先立って、「まず咲く」が変化してだとか、いろいろ。
学名が示すとおり日本原産の固有種で、庭木として利用される他、野山にも自生している。
本州の太平洋側および、北海道,四国,九州と広い範囲に分布する。
マンサク科に属する落葉低木。
以前紹介した、トキワマンサクも同じマンサク科。
亜種や大陸から渡来した近縁種もいくつか存在し、
そのなかには赤色の花を付けるものもある。
前年の枯れ葉が付いたままの状態で開花することも。
福岡ではまだ真冬の2月上旬くらいから咲き始める。
枝にはまだ前年の枯れ葉が付いたままの状態で、つぼみを付け開花する。
花は黄色と目立つ色をしていながら、いたって地味。
その理由は花の独特な形状にある。
ごくごく細くてカールした花弁が4枚のみ。
対してがくの方は、濃いあずき色というか赤褐色しており、
細くてひょろっとしたうえに、少ない花弁ではこれを覆うことができず、
花全体が地味で目立たない印象となってしまっている。
同じ科のトキワマンサクが華やかなのに対し、非常に地味な花だ。
花弁が散った後もがくは残って種子を熟成するために成長を続けるため、
こちらの方が花だと勘違いするひとも居そう。
遠目だと咲いているのも判らない地味な花。
とはいえ、まだ梅も咲きそろっていない時期に、
黄色の花をたくさん付ける様は、なんとなく力強さや春の兆しを感じる。
見た目、か弱い花姿だからこそ、厳しい寒さのなか開花する姿に思わず見とれてしまう。
ロウバイ,マンサク,サンシュユ,レンギョウと、早春の黄色花は続く。
梅にばかり見とれがちだけど、こういった脇を飾る花も見逃せない。
まだがくが開ききっていない花弁も伸びきっていない、咲き始めの花。
夏には大きめの青々とした葉をたくさん付ける。
これがなんとも涼しげで、庭木に一本あれば、いい木陰ができるかも。
葉が小形のマルバマンサクは、初夏の葉物として生け花などで使用される。
秋に紅葉した姿もまた、生け花用の花材として見かけることがある。
がっしりとした幹。
枝はしなやかで強度が強いらしい。
樹木は葉に負けないくらい、がっしりとしていて力強い。
高さの割に太くごつい。
枝はしなやかで、弾力と強度があるため、
昔は縄替わりに建築資材やいかだ作りに重宝されたとか。
よく行く直方市にある花公園。
ここに一本だけ目立つ、大き目のマンサクの木があり、
これが開花すると、もう春が目の前だと実感がわく。
今季はこれが開花した後も、二度も積雪があったけれど・・・。
この冬は近年では珍しく、よく雪が降った。
以下、マンサクギャラリー。
夏の葉が生い茂った姿も撮影しとくんだった。
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