郊外の住宅地から引っ越ししました。熊本城に近い昔からの住宅街です。
引っ越しをしたら気付くかもしれません。
昔から住んでるひと、わたしのようにバスの便が良くて住むひともいます。ですが
住人が違う。若い親と小さな子どもの二世代家族が教育環境を求めて移住します。熊本大学附属や熊本市内の高校に通いやすいからです。結果、低年齢から教育熱が高くそれを支える収入も高め。
交わされる会話が違う。ポストに入るチラシが違う。定食屋の値段が違う。コンビニの売れ筋も違う。マンションには倉庫がないからモノのサイクルが速い。この環境で知らぬ間にオレも染まっちゃうのかなあ…
年収による地域差は日本にもあります。海外よりはるかに小さくはありますが、思ってたより歴然です。さらに環境が住むひとに拍車(はくしゃ)を掛けます。なんだかわたしは落ち着きません。
今日の本題は、格差社会にもの申すじゃありません。これが正論だなんて主張したいわけでもありません。この違いを仕事に生かそうという試みです。
年収でグラフを描きます。横軸に年収、縦軸にその人数。それぞれの頂点を曲線でつないでいくと、世帯年収が200万と400万あたりにヤマがくるふたこぶラクダが現れます。
どちらも鼻で笑える高額所得家庭も存在はすると伝え聞きますが、そこでは子どもに職を失い路上生活をするひとたちのニュースを見せ「あなたがちゃんとしないと日本はこうなっちゃうのよ」と伝えればそれで充分。子どもは自分で道を見つけるでしょう。
ふたこぶラクダにもどります。これを仕事に生かしましょう。
消費行動を分けるため、考え方をそれぞれ列挙します。あくまで傾向ですよ。
[200万のヤマ]
直感的。楽観的。地元志向。身近に知り合いが多い。どんぶり勘定、オマケも利く。時間におおらか、遅れるけど相手も許す。機会優先
[400万のヤマ]
論理寄り。心配性。都市志向。仕事上の知り合いが多い。明朗会計、予算内。時間にきっちり、約束が基本。こだわり大
どちらかが○で、どちらかが×じゃありません。実際は当てはまらないひとだって少なくない。直感的な高額所得者もいます。成功した芸能人や名物社長とかがそうです。理屈っぽい低所得者のわたしもいます。いずれにせよ多数派ではありませんね。お客として多数を捉えるのなら、全体の傾向は見えてきます。
傾向から作戦も立てられます。ヒトは周りに感化されますから傾向は今後も強化されます。傾向は長期計画に向きます。
「統計」って、これを数値化したものです。「正解」ではありません。でも傾向がつかめます。数値化すれば複数の計画も比較がたやすい。説得力も上がります。銀行や出資者を説得しなきゃならない大規模な事業に欠かせません。あなたに実績があるか統計を使うか、あるいはどちらとも提示できればたくさんの資金が集まります。
[有意差があるって?]
偶然だとは思えない、そう多くのひとが納得いく差が存在する。統計ではこれを「有意差がある」としています。
(1)二つのデータに差がない、つまり偶然だと仮定する。
(2)それがある低い確率Pでしか起こらない、つまり偶然とは思えないことを示し(1)の仮定を否定する。
「偶然だ」のほうが数値に示しやすいからです。「偶然ではない」は示しにくい。否定は特に数値化がしにくいためです。
このとき確率Pを有意水準と言い、0.05=5%がよく使われます。その5%に当たるひとにとって統計は、自分にいつも当てはまらず納得いかないかもしれません。わたしは納得いきません。だからこそ、わたしの役に立ちます。よのなかの多数とズレてあてにならないわたしの感覚に代わり、統計なら冷静な判断が下せるからです。
引っ越しをしなくとも気付くかもしれません。
統計は目的に合わせて使うただの「物差し」です。決して正解なんかじゃない。また、要因が多数あり複雑だと仮定が立てにくくその結果も参考にしかなりません。
義務教育が終わり、高等教育ともなると唯一絶対の○を学ぶとは限らなくなります。「正解」の丸暗記より、その「正解」を支える考え方や使いどころを学ぶんです。それが学問です。
そう教えてくれた哲学教授、試験では暗記がどっさり。大人はウソツキだあ。
わたしも生徒におなじことします。大人の役割なんですよ。どちらとも必要なのがよのなかだからね。
統計は、納得いかないこともあるけど使えます。ただの道具だもん。(藤田)
引っ越しをしたら気付くかもしれません。
昔から住んでるひと、わたしのようにバスの便が良くて住むひともいます。ですが
住人が違う。若い親と小さな子どもの二世代家族が教育環境を求めて移住します。熊本大学附属や熊本市内の高校に通いやすいからです。結果、低年齢から教育熱が高くそれを支える収入も高め。
交わされる会話が違う。ポストに入るチラシが違う。定食屋の値段が違う。コンビニの売れ筋も違う。マンションには倉庫がないからモノのサイクルが速い。この環境で知らぬ間にオレも染まっちゃうのかなあ…
年収による地域差は日本にもあります。海外よりはるかに小さくはありますが、思ってたより歴然です。さらに環境が住むひとに拍車(はくしゃ)を掛けます。なんだかわたしは落ち着きません。
今日の本題は、格差社会にもの申すじゃありません。これが正論だなんて主張したいわけでもありません。この違いを仕事に生かそうという試みです。
年収でグラフを描きます。横軸に年収、縦軸にその人数。それぞれの頂点を曲線でつないでいくと、世帯年収が200万と400万あたりにヤマがくるふたこぶラクダが現れます。
どちらも鼻で笑える高額所得家庭も存在はすると伝え聞きますが、そこでは子どもに職を失い路上生活をするひとたちのニュースを見せ「あなたがちゃんとしないと日本はこうなっちゃうのよ」と伝えればそれで充分。子どもは自分で道を見つけるでしょう。
ふたこぶラクダにもどります。これを仕事に生かしましょう。
消費行動を分けるため、考え方をそれぞれ列挙します。あくまで傾向ですよ。
[200万のヤマ]
直感的。楽観的。地元志向。身近に知り合いが多い。どんぶり勘定、オマケも利く。時間におおらか、遅れるけど相手も許す。機会優先
[400万のヤマ]
論理寄り。心配性。都市志向。仕事上の知り合いが多い。明朗会計、予算内。時間にきっちり、約束が基本。こだわり大
どちらかが○で、どちらかが×じゃありません。実際は当てはまらないひとだって少なくない。直感的な高額所得者もいます。成功した芸能人や名物社長とかがそうです。理屈っぽい低所得者のわたしもいます。いずれにせよ多数派ではありませんね。お客として多数を捉えるのなら、全体の傾向は見えてきます。
傾向から作戦も立てられます。ヒトは周りに感化されますから傾向は今後も強化されます。傾向は長期計画に向きます。
「統計」って、これを数値化したものです。「正解」ではありません。でも傾向がつかめます。数値化すれば複数の計画も比較がたやすい。説得力も上がります。銀行や出資者を説得しなきゃならない大規模な事業に欠かせません。あなたに実績があるか統計を使うか、あるいはどちらとも提示できればたくさんの資金が集まります。
[有意差があるって?]
偶然だとは思えない、そう多くのひとが納得いく差が存在する。統計ではこれを「有意差がある」としています。
(1)二つのデータに差がない、つまり偶然だと仮定する。
(2)それがある低い確率Pでしか起こらない、つまり偶然とは思えないことを示し(1)の仮定を否定する。
「偶然だ」のほうが数値に示しやすいからです。「偶然ではない」は示しにくい。否定は特に数値化がしにくいためです。
このとき確率Pを有意水準と言い、0.05=5%がよく使われます。その5%に当たるひとにとって統計は、自分にいつも当てはまらず納得いかないかもしれません。わたしは納得いきません。だからこそ、わたしの役に立ちます。よのなかの多数とズレてあてにならないわたしの感覚に代わり、統計なら冷静な判断が下せるからです。
引っ越しをしなくとも気付くかもしれません。
統計は目的に合わせて使うただの「物差し」です。決して正解なんかじゃない。また、要因が多数あり複雑だと仮定が立てにくくその結果も参考にしかなりません。
義務教育が終わり、高等教育ともなると唯一絶対の○を学ぶとは限らなくなります。「正解」の丸暗記より、その「正解」を支える考え方や使いどころを学ぶんです。それが学問です。
そう教えてくれた哲学教授、試験では暗記がどっさり。大人はウソツキだあ。
わたしも生徒におなじことします。大人の役割なんですよ。どちらとも必要なのがよのなかだからね。
統計は、納得いかないこともあるけど使えます。ただの道具だもん。(藤田)