べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

立場によって認知はちがう(2)|おとなだって正確に見えているかわからない

2015年05月04日 | 私から保護者へ

にんち【認知】(英cognition)
心理学で、知識獲得のプロセス(過程)とそれによって得られた知識をいう。知覚にくらべて高次の認識をさす。ー小学館。国語大辞典より

 前回のおさらい

「やろうと思ってたよ」

>ホントです。やろうとは"思って"た。ですがやる段になると本人は想像していなかったことも起きるのが現実の常。宿題するつもりだったけど解答は学校においてきた。シャーペンの芯がない。始めようと思ってたら勉強しろと言われてやる気なくした…たぶんぜんぶホントです。ぜんぶが想像です。想像のなかでは、やればいつでもできるというのです。実際やってみた経験には乏(とぼ)しい。

>たとえば、転んで泣いてる子。まずしっかり助け起こす。自分で立てるようになってきたら声だけかけて待ってみる。幼児さんから思春期にむかうお子さんには必要な変化です。この変化こそ「教育」なのだろうとわたしは思います。勉強にもワークのような知識より、その過程で身につける大切なことがあるのです。

>とても小さな一歩です。でも、想像のセカイに浸りきっていたことが自覚できた。親御さんが気持ちを受けとめようとしていることも伝わった。おたがい歩み寄って次につなげる足場は確保したのです。

>結果が出るにはまだまだ待たなくてはなりません。おたがい反発し合うより何倍も良い、とわたしは思います。


 本題です。

[お父さんは心配症。お母さんも心配症]

 行動を続けるには、なにかひとつ勝(まさ)るものを磨くこと。それを支える仕組みを整えること。ひとつ勝るとは学校の教科や単元でも、おとなから見て「くだらない」「つまらない」ことでもかまいません。

 まずは行動。想像よりカラダで覚えろです。たとえ小さくとも行動を起こすことそのものが、才能を開花させやる気を育てます。これ一生役に立つ"考え方"だと思いません?

 心配のあまり「あれがダメだ」とか「こうしなさい」とたたみかけることは、ときには必要ですが、効果は期待できません。ガミガミ言っても聞かないでしょw

 よのなかと折り合いをつけるための躾(しつけ)はまちがいなく必要です。ただし他所の子とくらべるのは避け、それまでの本人とくらべてあげてください。お子さんの成長が素直によろこべるようになります。家族がハッピーです。

 おとなだって、想像を先行させるよりいっしょに行動をしたほうがうまくいくのですから。


[きっと、うまくいくよ]

 野球の話。どんなバッターでも三割打てば記録に残ります。歌手や芸人はテレビに出なくなっても地方まわりが立派に仕事になってますし、作家や映画監督も代表作がひとつあれば講演やコラム執筆で食べていきます。わたしは塾講師ですが、教える時間より掃除や書類整理や授業準備の時間が長いです。

 わたしたちの仕事は日々の雑務が半分以上を占(し)めます。「わかる」「できる」の華(はな)のある時間は少ない。仕事でも「わかる」「できる」は三割くらいで上出来(じょうでき)なのです。わからないけど言われたことは最後までチェックしました、自信もないけどやれることは懸命にやりましたで、たいていは良いわけです。

 中学後半あたりでまたは就職したての新人くんでも過剰に自信を失う子かいます。小学校まで出来が良かった子に顕著(けんちょ)です。もしかして、小学校のころの「わかる」「できる」がこれからもそのまま続くと思いこんでいたのかもしれません。

 「楽しい」「わかる」はきっかけとして重要です。しかめっ面ばかりじゃ続きませんよね。でもだれかがお膳立してくれた「楽しい」「わかる」では、仕事へと乗り越えていくチカラは身につかない。よのなかで高等教育の大きな役割か忘れられ、義務教育の延長になってしまっているのではないのかなと考えています。

 200万の頂上にとどまるか400万の頂上を目指せるかのカギはここにあるのだとわたしは思います。

立場によって認知はちがう(1)|よのなかの見方はひとによってさまざまだ


 最後に。よくわからないこともありますし自信もわたしはありません。あなたに今お伝えしたいことを懸命に書きました。

 これ、いかがでしょうか。(塾長)


(おまけ)
 前回と今回の動画おなじ曲です。ちがうことはだれにでもわかる。なにがちがうのでしょう?

 …なんて言ったら良いの?次を読んでもう一度聞いてみましょう。

音楽の三要素は、リズム、メロディー、ハーモニーです

 聞こえてくるメロディーは変わらないのに答えはパッと浮かび上がる。あなたの認知が変化した瞬間です。カタチのなかった感覚が、カタチのあることばによって"理解"に変わりました。おそらく次からは自力で答えにたどりつくでしょう。

たた、たた、たた、たた、たたたん!。タンタタタ、タンタタタ、タンタタタ、タンタタタ。

 これがヒトの認知を利用した学習法です。


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