べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

いやなひと

2015年05月31日 | 私事・未分類
「おい」「おい」
(よそ様の娘さんに向かって「おい」はねえよなあ。親に教わらなかったの)

 入院病棟の病室にて、ご高齢の男性でした。

「こんクスリまずか」
(クスリぐらい黙って飲め。低学年の子供かよ)

「ぎゃん注射俺はいらん」
(なにしに入院したんだ。その調子で家でクスリ飲んでなかったんじゃないの)

「なんでもカネ取ろうと思うち」
(入院費気にはなるけど、そんなところでケチってどうすんの)

「飯がまずい」
(ここ病院だから。もっと高いカネ出したら病院でもうまい飯食えるかもね)

「今日はもう帰ゆる」
(帰れば良いし。家できつい思いするのもまあ自由だし)

 奥様はただ笑って聞いてます。肯定も否定もしない。ただ笑って聞いている。


 奥様に甘えてるんですね。依存(いそん)なのかも。甘え上手(じょうず)は女性にモテると聞くからそこちょい嫉妬(しっと)します。

 口が悪いのは弱気の裏返しでしょう。こんな子小学校でいたよ。自分に自信がないから強がって見せてるだけ。やたら怒りっぽい大人は物忘れが多くなったのかもしれない。いままでできてたことができなくなってイラついてるのかもしれない。外見はおとなになったって直感で生きているひと意外にいるんですね。

 グチたれたくなる気持ちはわかる。わたしもそうだから。でも全部まわりにも聞こえてるんだよね。ふだんは家庭内でたれてる甘えも外で他人の耳にはいっちゃうと、チョットね。入院や合宿、共同生活をすると内が外へまる見えです(気をつけないと)。

 ドクターの前ではふつうの社会人に見せてますから、別段"悪く"はないのです。病院から出れば常識ある大人なのかもしれません。治療の必要性とか理屈じゃなく礼儀や常識で無理に受け入れてるからグチもでる。


 グチグチやってるひと他の病室でも4人に1人いました。残りのひとも平気なわけじゃなく弱い部分を見せていないだけで。たいていのひとは外でやってるように病院内て治療や入院生活に折り合いつけていきます。グチたれるより冗談言いあって闘病を乗り切る。苦しんでいるのもひとりじゃないと分かれば乗り切れます。

 ボクはこっちが好みです。きつい入院生活も少し楽しくできる。確かに他人の本音はわからない。「楽しく」も表面だけかもしれない。いやなひとって正直なだけなのかもしれません。それでもボクは、いやな気分をまきちらすより楽しい方がはるかに好みです(それがウソくさくたって)。甘えさせてくれるひとがいたらと羨ましくもなりますが、そのひとが弱ったりいなくなったりしたらと考えると自分で乗り切る知恵ぐらいつけときたい。


「もうどぎゃんなったっちゃよか…(どうなってもいい)」
(思っても口に出してはだめな言葉があるよ。これは家族がキツイ)


 後日奥様との会話。

「せんせいに言うといたから(にこにこ)」
「なんばや」
「どぎゃんなったっちゃよかて、言うとらすですち(にこにこ)」
「…なんでも言わんちゃよか」

 まじめに、なんでも真(ま)に受けないっての大事だね。そんなこと言わないでよと真顔で訴えずに、他人をはさんで「あんまりグチっても恥ずかしかよ」と伝えた。その後グチ減りました。なくなりはしなかったけど。

 この奥様上手(うわて)だという話。(塾長)


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