姪っ子ちゃんと解いた夏休みの宿題
(問1)
0.07日=(ア)時間(イ)分(ウ)秒
小学高学年の算数は数学への助走期間。中学受験に限らず全ての生徒に、あなたに必要な準備期間です。正の整数中心に限定されカンでも答えが出せていた算数は終わります。中学高校の数学では身近な数を離れ、より応用の利く考え方を身に付けます。広く仕事にも使える考え方こそが学校の数学なのです
数学苦手にこんな話
考え方その一、数で表せる物事は式にしてから考えよう。その式が整数で正しいなら小数や分数でも成り立つはず(xやyやマイナスだって成り立つんだよ)
(例)
2日=2×24=48時間
3日=3×24=72時間
4日=4×24=96時間
0.5日=0.5×24=12.0時間
2時間=2×60=120分
3時間=3×60=180分
4時間=4×60=240分
0.5時間=0.5×60=30分
ここまで合ってますね。じゃあ
0.07日=0.07×24=1.68時間 →1時間
0.68時間=0.68×60=40.80分 →40分
0.8分=0.8×
後は自分でやってみよう。面倒でも途中に単位を書くこと。なにを出してるのか分からなくなるよ(日はday、時間はh、分はm、秒はsと書くとラクだね)
(問2)
100÷47.6 = 2.1余り□
考え方その二、より早く正確に解ける方法を選び取れ。普通に割っても答えは出せますよね。ただ問題によっては時間切れになるかもしれません。中高で学ぶ数学はあなたの仕事に生かすものです。正確に早く求めるのも仕事のうち。だから等式を立てれば早く解ける問題がよく出ます。試してみよう
数学で用いる式は等式がほとんどです。=(イコール)を支点に、左側の左辺と右側の右辺が等しく釣り合うのが等式です。てんびん秤(ばかり)ですね。等式さえ立てられれば確かめ算で解が求められます
(例1)
A+B = C+B
左辺の+B と、右辺の+Bは共通して等しい。それぞれに残ったAとCが等しくなければ左右が釣り合いません。A = C です
(例2)
A×2+B×3 = C+B×2
左辺のBは3個分、右辺のBは2個分です。ともにB2個分は共通して等しい。左辺で残ったA×2+B×1、右辺で残ったC1個分、この二つが等しくなければ釣り合いません。A×2+B×1 = C
(例)
試しに余りのないわり算の確かめ算で等式を立てます
A÷B = C → A = B×C
Aが余っているのですから、余りを引いておきます
A÷B = C余りD → A-D = B×C
100÷47.6 = 2.1余り□ → 100-□ = 47.6×2.1
かけ算と引き算だから、かけ算が先だね。後はカンタン
(問3)
ある小数は小数第一位までの数です。この小数を整数に直すと、元の小数より89.1多くなります。ある小数を求めなさい。
考え方その三、問題文から等式を立てよう。等式を立てるために未知数は□や文字で表します。なにを求めるか、ゴールは問題文の最後に書いてあります
(例)
ある小数を□とおく。□×10で整数になります。元の小数より89.1多いのですから□+89.1。この二つがイコールで釣り合います
□×10 = □+89.1
等式は立ちました。左辺の□は10個分、右辺の□は1個分。ともに□1個分は共通して等しい。左右から等しく□1個分だけ引きます。左辺で残った□×9、右辺で残った+89.1、この二つが等しくなければ釣り合いません。□×9 = 89.1
(まとめ)
・算数・数学はまず式に表しその後で考えよう
・整数で確かめてみること(0と1は避ける)
・左辺 = 右辺の等式に慣れておくこと
・途中も単位を書いて置くこと
入試は大問1,2の基本問題がほぼ合否を決めます。ここができなければ応用では太刀打ちできません。ご自宅では応用は少なめでも、大問1,2を繰り返して身に付けてください。いまはまだスピードで速く解くより丁寧に。即答より式や考え方そしてルールに従った選択がでこることが応用への近道です(藤田)
[お家の方へ]
上手に質問ができる子は大人になってからも伸びます
上手にとは、自分でできるところまでやって質問を持っていくことです。途中の考えや計算は消さずに残させてください。消してしまえば(とても多いです)、わかっているところでも説明しなければなりませんから時間が足りなくなります。教える側にとって、また生徒自身がやり直す時にも、どこで間違ったかが貴重な情報なのです。キレイなのは答案だけでいい。ノートで消したいなら横線で消せば済みます。わたしは「数学のノートに消しゴムは要らない」と教わりました
子どもたちの伸びは大人よりも急上昇します。特に小学生は後半の伸びが驚異的です。おそらくゲームやクイズがわかると勉強がわかるに区別がないのでしょう(実際はちょっと違いますが)。わかること、特にちょっと難しいことが「わかる」はヒトにとって本来うれしいことです
何度もおなじところを質問する子も伸びます。理解しようとチャレンジしているからです。ただしノートは必ず取らせてください。公式や単位など自分で教科書や辞書を引けばわかることは自分でさせます。調べ方は教えます
自分でやらせる時間は待っている大人にとってもどかしくて仕方ありません。早く結果を求め手を貸しすぎると急上昇も驚異的な伸びも期待できなくなります。小学校まではできたんですけどねで終わるかもしれません。上手に質問が出来る状況をつくるのは周りの大人次第です
結果を急ぐよりまず基本の理解に付き合ってください。大問1,2を急(せ)かさず丁寧に繰り返します。途中は書いて残すこと。例題や解説を上手な使い方を一緒に試したり、後の質問のために付箋を使ったり。すべきことの優先順はコントロールしてあげてください。ご家庭では超難問は避け、ちょっと難しいくらいが適切です
判断に迷ったら遠慮なくご相談ください。大人が思う難易度は全体が見えているからそう感じるだけです。「こんなことぐらいわかるだろう」でたいてい引っかかってますよ。子どもたちにとってそこがこれまでの最難問なのですから。越えさえすれば「なあんだ」になっちゃいますけどね。それで数ヶ月後には激変します
きっかけを造って待ちましょう。子どもたちの伸びを信じましょう
(問1)
0.07日=(ア)時間(イ)分(ウ)秒
小学高学年の算数は数学への助走期間。中学受験に限らず全ての生徒に、あなたに必要な準備期間です。正の整数中心に限定されカンでも答えが出せていた算数は終わります。中学高校の数学では身近な数を離れ、より応用の利く考え方を身に付けます。広く仕事にも使える考え方こそが学校の数学なのです
数学苦手にこんな話
考え方その一、数で表せる物事は式にしてから考えよう。その式が整数で正しいなら小数や分数でも成り立つはず(xやyやマイナスだって成り立つんだよ)
(例)
2日=2×24=48時間
3日=3×24=72時間
4日=4×24=96時間
0.5日=0.5×24=12.0時間
2時間=2×60=120分
3時間=3×60=180分
4時間=4×60=240分
0.5時間=0.5×60=30分
ここまで合ってますね。じゃあ
0.07日=0.07×24=1.68時間 →1時間
0.68時間=0.68×60=40.80分 →40分
0.8分=0.8×
後は自分でやってみよう。面倒でも途中に単位を書くこと。なにを出してるのか分からなくなるよ(日はday、時間はh、分はm、秒はsと書くとラクだね)
(問2)
100÷47.6 = 2.1余り□
考え方その二、より早く正確に解ける方法を選び取れ。普通に割っても答えは出せますよね。ただ問題によっては時間切れになるかもしれません。中高で学ぶ数学はあなたの仕事に生かすものです。正確に早く求めるのも仕事のうち。だから等式を立てれば早く解ける問題がよく出ます。試してみよう
数学で用いる式は等式がほとんどです。=(イコール)を支点に、左側の左辺と右側の右辺が等しく釣り合うのが等式です。てんびん秤(ばかり)ですね。等式さえ立てられれば確かめ算で解が求められます
(例1)
A+B = C+B
左辺の+B と、右辺の+Bは共通して等しい。それぞれに残ったAとCが等しくなければ左右が釣り合いません。A = C です
(例2)
A×2+B×3 = C+B×2
左辺のBは3個分、右辺のBは2個分です。ともにB2個分は共通して等しい。左辺で残ったA×2+B×1、右辺で残ったC1個分、この二つが等しくなければ釣り合いません。A×2+B×1 = C
(例)
試しに余りのないわり算の確かめ算で等式を立てます
A÷B = C → A = B×C
Aが余っているのですから、余りを引いておきます
A÷B = C余りD → A-D = B×C
100÷47.6 = 2.1余り□ → 100-□ = 47.6×2.1
かけ算と引き算だから、かけ算が先だね。後はカンタン
(問3)
ある小数は小数第一位までの数です。この小数を整数に直すと、元の小数より89.1多くなります。ある小数を求めなさい。
考え方その三、問題文から等式を立てよう。等式を立てるために未知数は□や文字で表します。なにを求めるか、ゴールは問題文の最後に書いてあります
(例)
ある小数を□とおく。□×10で整数になります。元の小数より89.1多いのですから□+89.1。この二つがイコールで釣り合います
□×10 = □+89.1
等式は立ちました。左辺の□は10個分、右辺の□は1個分。ともに□1個分は共通して等しい。左右から等しく□1個分だけ引きます。左辺で残った□×9、右辺で残った+89.1、この二つが等しくなければ釣り合いません。□×9 = 89.1
(まとめ)
・算数・数学はまず式に表しその後で考えよう
・整数で確かめてみること(0と1は避ける)
・左辺 = 右辺の等式に慣れておくこと
・途中も単位を書いて置くこと
入試は大問1,2の基本問題がほぼ合否を決めます。ここができなければ応用では太刀打ちできません。ご自宅では応用は少なめでも、大問1,2を繰り返して身に付けてください。いまはまだスピードで速く解くより丁寧に。即答より式や考え方そしてルールに従った選択がでこることが応用への近道です(藤田)
[お家の方へ]
上手に質問ができる子は大人になってからも伸びます
上手にとは、自分でできるところまでやって質問を持っていくことです。途中の考えや計算は消さずに残させてください。消してしまえば(とても多いです)、わかっているところでも説明しなければなりませんから時間が足りなくなります。教える側にとって、また生徒自身がやり直す時にも、どこで間違ったかが貴重な情報なのです。キレイなのは答案だけでいい。ノートで消したいなら横線で消せば済みます。わたしは「数学のノートに消しゴムは要らない」と教わりました
子どもたちの伸びは大人よりも急上昇します。特に小学生は後半の伸びが驚異的です。おそらくゲームやクイズがわかると勉強がわかるに区別がないのでしょう(実際はちょっと違いますが)。わかること、特にちょっと難しいことが「わかる」はヒトにとって本来うれしいことです
何度もおなじところを質問する子も伸びます。理解しようとチャレンジしているからです。ただしノートは必ず取らせてください。公式や単位など自分で教科書や辞書を引けばわかることは自分でさせます。調べ方は教えます
自分でやらせる時間は待っている大人にとってもどかしくて仕方ありません。早く結果を求め手を貸しすぎると急上昇も驚異的な伸びも期待できなくなります。小学校まではできたんですけどねで終わるかもしれません。上手に質問が出来る状況をつくるのは周りの大人次第です
結果を急ぐよりまず基本の理解に付き合ってください。大問1,2を急(せ)かさず丁寧に繰り返します。途中は書いて残すこと。例題や解説を上手な使い方を一緒に試したり、後の質問のために付箋を使ったり。すべきことの優先順はコントロールしてあげてください。ご家庭では超難問は避け、ちょっと難しいくらいが適切です
判断に迷ったら遠慮なくご相談ください。大人が思う難易度は全体が見えているからそう感じるだけです。「こんなことぐらいわかるだろう」でたいてい引っかかってますよ。子どもたちにとってそこがこれまでの最難問なのですから。越えさえすれば「なあんだ」になっちゃいますけどね。それで数ヶ月後には激変します
きっかけを造って待ちましょう。子どもたちの伸びを信じましょう