僕の宝物115 僕、お兄ちゃんになったんだ♪♪

痛むのか？チェギョン！！

と言う強張ったパパの声で目が覚めた
ママのお腹が痛みだしたみたいで
パパが急いで何処かに連絡をしている

どうしたのかな？ママ。
何か悪いものでも食べたのかな？

それとも夕べママに抱っこして貰ったから
痛くなったのかな？

あ、そうか！
もしかすると赤ちゃんが生まれるのかも？

ママのお腹がずいぶん下がっているって
内人のお姉さんが言っていた

何とか臨月まで持ちこたえた弟達が
きっと生まれてくるんだ♪

慌しく動きまわる内人やオンニと一緒に
ママがパパと宮殿の隣の王立病院に行く様だ

僕は行っても邪魔になるだけだから
お姉さん達とお留守番

眠っている途中に起されて苦しむママの様子を見た僕

ママが涙を堪えながら声を出さない様に
唸っているのが見える

僕が見ているのに気が付いて
きっと心配しない様に我慢しているんだよね。。

苦しそうなママの腰をパパが一生懸命に擦っている
物凄く痛そうで僕もママと一緒に泣いちゃった。。
これ以上は見ていられないよ。。泣

暫くすると準備が出来たと内官が入って来た

いい子でお留守番していてね♪って
ママが優しくポッポしてくれた

お留守番頼むよ　ジン！

大丈夫だよ、僕に任せて！

僕がしっかりとお家を守るから心配しないでね
泣かないで待っているよ。

♪♪

朝目が覚めたらコン内官おじさんが
おめでとう御座います殿下☆って
嬉しそうに笑っていた

僕が寝ている間に赤ちゃんが生まれたみたいなんだ
弟と妹がね♪♪

朝のご飯が終わった頃にパパがお家に戻って来て
おはよう♪お兄ちゃん☆って

僕。本当のお兄ちゃんになったんだ♪

朝の挨拶が終わるとすぐ、
パパとお祖父様お祖母様達と一緒に
ママと弟達が待っている病院に向かった

ママの部屋には生まれたばかりの赤ちゃんが
透明のケースに入ってママのベッドの傍に置かれていた

双子の赤ちゃんだったので普通の赤ちゃんよりも小さいから
少しの間だけこの保育器って特別なベッドで眠るんだって

なんだかカッコいいな？
未来のベッドみたいだ☆

疲れた顔で横になっていたママに
おめでとう☆のポッポをすると
有難う♡と言いながら僕をギュッとしてくれた

やっぱりママのギュッが一番いい気分♡
でも本当に疲れた顔しているよ、ママ。
大丈夫なのかな？

夕べまでは大きなスイカの様なお腹だったのに
今はもうペッタンコになっている
本当にお腹の中にあの子達がいたんだね☆

ママの顔を見て僕も一安心
パパにはママとお話があるからって追い返されたけれど
早く前の様に元気なママになってお家に帰って来てね♪
いい子で待っているよ

だって僕、お兄ちゃんになったんだもん♪♪