2020年芥川賞受賞作。
押しアイドルがファンを殴って活動自粛。
バイト代のすべてを投じて押し活動につぎ込んできた女子高生あかり。
コミュ障気味で社会とのつながりも押しアイドルについてのSNSを書き、コメントをもらうことくらいになってしまっていたが、押しが活動を自粛し、その謝罪さえネットで炎上していくさなか、押しという生きる支えを失った女子高生はどう生きていくのか、と、言うお話。
押しを押すことが自らの存在意義。
ハイティーンのころに自らの存在意義をどこに見出すかは難しい問題だが、それが彼女の場合 押しを押すことだった。
それが、よい選択となったかどうかは別として。ある時期 彼女がそれにすくわれやがてそれがすべてになってしまったことも事実。
オーディブル版の名ナレーターは玉城ティナ。
けだるい女子高生感がマッチしているかもしれない。