夕べはネットショップでどこが安いか調べすぎて、時間のほうがもったいなかったようという展開になり、むなしいのだ。初めてじゃないのよね。まったくもー。
読んだ本の感想です。
柴崎友香さんの小説「フルタイムライフ」を読みました。
主人公は、美大卒のOL。今、OLという言葉あるのかな...。おそらく一般職として、正社員で企業に勤める、20代女性。うー、一般職という言葉はあるのだろうけれどその括りもなんだかなー、正社員という定義も時代的には変わってくるかなと、とおもいつつ。
でもまだ一般的な社会です。そんな会社を舞台とした小説。短い期間でしたが、事務職をしていたことがあるので懐かしい気持ちで読みました。
そして、たぶんあたしにはできなかったけれど、会社に勤めるというのは賢い選択だともおもっている。羨ましい部分もございます。
主人公は事務職として働きつつ、空いた時間にクリエイティブなアート活動をしている。両方楽しんでいる。そしてすごいなあ、すばらしいなあとおもったのは、主人公は現実を決して悪く書かないこと。
少し前の本なので、今とはだいぶオフィス環境が異なるのかもしれませんが、あたし自身は懐かしく読み、そして今読んでも楽しめるとおもう。
美大を出て、いろいろな生き方をする人たちが出てきたり、会社の同僚や先輩とのやりとりがでてきたり、恋愛がでてきたり。
毎日の淡々とした生活が丁寧に綴られている感じ。
そしてすべての生き方を肯定的に描く、作者の筆致が好きです。読んでから少し時間が経っていて、この本がすでにあたしの手元から旅立ったこともあり、詳しい内容は忘れかけている。でもなんというか、心地よさがふんわりと残っていて、また柴崎友香さんの小説を読みたいとおもっています。
新しい生活様式もあり、今は花金もなくなってしまいましたが、明日は金曜日ですね。
どうもありがとうございました。
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