予定がキャンセルになりのんびりした日となってます。お散歩していたらご近所さんがおいしそうなブロッコリーをくださいました。うれしい。
読んだ小説の感想です。辻村深月さんの小説「ぼくのメジャースプーン」(講談社文庫)を読んだ。
辻村深月さん、気に入っています。今一番好き。「ぼくのメジャースプーン」は「凍りのくじら」「太陽の座る場所」に次いで3冊目だった。
⇒辻村深月「凍りのくじら」小説、心のモヤモヤ、等身大のかっこ悪さに癒される
⇒辻村深月著「太陽の座る場所」/小説、女子高生と元女子高生の感情の動きに共感
今回も楽しませていただいた。辻村さんのご著作はかなりの冊数があり、まだまだ楽しませていただける。楽しみ。
「ぼくのメジャースプーン」の主人公は小学生の男の子。ふみちゃんという幼なじみの女の子がいる。ふみちゃんは誰とでも分け隔てなくつきあうけれど、彼女には親友がいない。
そんなふみちゃんはある日、うさぎの飼育小屋でうさぎが惨殺されたのを目撃したことをきっかけいに、感情が消え、口が聞けなくなってしまう。主人公は自身にある特殊能力を利用して、犯人に復讐を誓う。
というのがだいたいのあらすじ。ふみちゃんのためじゃなくて実は自分のための復習じゃんじゃないかと考えたり、悶々としながら主人公は成長していく。
登場人物たちに宿るちょっとしたパワーの力強さを感じさせてくれる小説だった。全身全霊で相手を愛さなかったとしても、お互いへのちょっとした思いやりや気遣い。この世の中にはそういうものがいっぱいあるよねとおもった。
「仕返ししたい」という感情をどう取り扱うかは難しいね。ちょうどこの小説を読んでいるときに占いを受けに来てくださった方が「仕返しをしたい」とおっしゃっていたこともあり、個人的にはタイムリーでした。
お話しているうちに、仕返ししたいという気持ちは薄くなっていただいたようでした。よかった。
そのあと、あたしも自身について「仕返し」という気持ちを見つめてみた。そして直接仕返しはしていないけれど、ひょっとしたら「〇〇にこだわっているのは、自分の仕返ししたい気持ちなのでは?」というものがいくつか思い当たって、発見でした。よしよしとエネルギーで浄化して癒した。
「仕返ししたい」という気持ちはあたし自身とは遠いとおもっていたから、意外であると同時に、この機会をありがたいとおもった。占いやエネルギー調整を受けてくださる方からはいつも学ばせていただいている。
仕返しをどう取り扱うかは難しいな。個人の生き方も、人間関係も、宗教も歴史も、すべてにおいてそうなのかもしれない。
これからは仕返しという感情についてもたまに考えるようにしよう。
ではまた
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