つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

身体の健康と無意識のパワーへ 癒しの旅~Have a Beautiful Day.~

藤井大洋「ワン・モア・ヌーク」、イスラム教とSF小説

2021-01-28 23:58:55 | 本の感想/読書日記

関東では雪がちらついたところもあったようです。
埼玉は今のところ雨です。かなり冷え込んではいます。埼玉だと寒いと駅のホーㇺで電車待ちしているときがけっこうつらいのよね。みなさま大丈夫でしたか?

間もなく2月。2月は寒い季節で雪が降るというイメージがありますが、少なくともここ数年間は、関東では2月の大雪ってないです。

なぜ覚えているかというと、ここ数年は毎年2月に大泉学園のカフェモフリーさんでゆめねこふたり展をやらせていただいていて、いつも雪になるかもなあ、お天気どうなるかなあとおもっていたから。地球のことや植物、農作物を意識すると必ずしも喜ぶところじゃないのかもだけど、毎年雪がなくて助かっています。今年はどうなるのかな。

今年もやります。
ゆめねこふたり展、まもなく開幕いたします


この記事は読んだ小説の感想です。前置きが長くてすいません。

藤井大洋さんの小説「ワン・モア・ヌーク」を読みました。

藤井大洋さんはSF小説家で、近未来や現在の日本を舞台にしたSF小説を書きます。本当にあったら大変ですが、読み物として面白かった。

舞台は日本の東京。核爆弾爆発をもくろむテロの話です。核実験の被害を受けて余命いくばくもない人物、イスラム国からやってきたイスラム武装集団、日本のエリート。彼らが核爆弾を用いたテロを計画します。そのおもうところや、やりたいことはいろいろで、一枚岩ではありません。

物凄く多様な価値観が出てきます。あまりに突拍子がなくて途中で感情移入できなくなったことが何度かありました。けれどもそれでも読み進めてしまったのは、本当にあってもおかしくないんだよなとおもったり、新型コロナウイルス(covid-19)の発生であたしたちが種類は違えど非常事態を経験中であったり、文章が読みやすかったり、舞台が日本でありところどころに知っている情報が出てきたりしたからでしょう。

藤井大洋さんの小説は、ありそうとありえないの境界を書いている気がします。

余談ですが、まだ著書を拝読したのは「アンダーグラウンド・マーケット」に次いで2冊目なのですが、数年前にビックサイトで開催されていた東京国際ブックフェアで藤井大洋さんのトークショーを聞いたから親近感があります。トークショーを聞いたことがある小説家は他に思いつかないけど、今この記事を書いていて聞けば小説にもっと惹きつけられるようになるなら、ぜひほかの著者のトークショーを聞いてみたいです。

イスラム国やイスラム教は、自身の価値観から遠いものです。ここ数年、イスラム国についての本を読んだり、千夜一夜物語を途中までだけど読んだりして、少しはわかってきたのかもしれないけれどまだまだ遠い。

【読書】 千夜一夜物語(バートン版)を読み始める 1/8
【読書】 千夜一夜物語(バートン版)を読んでいます 2/8


とおもっていたところ、ちょうど今朝、ユーチューブでイスラム教に関する動画をみてかなり勉強になりました。

飯山陽×池内恵「イスラム法の真実」 #国際政治ch 29

かなり「え?そうなの?」という感じでした。

まずびっくりしたのが、イスラム教には改宗という概念がないこと。一度イスラム教徒になったら、イスラム教をやめるのは不幸なことだからなんとしても阻止して改宗をやめさせなければならないという発想になるそうです。

もうひとつびっくりしたのが、イスラム教では死後、天国か地獄にいくけれども、すぐに行けるわけではなく、天国に行くのは世界が終末を迎えた後の話で、それまではお墓で待っているそうです。そして死ぬまで自分が天国に行くことになるのか地獄に行くことになるのかわからない。
けれどももし聖戦(ジハード)に従事すると、お墓で待つというプロセスをとばして天国に確実に行けるそうです。それはコーランではなく、預言者ムハンマドの発言として残っているとのことでした。だから自爆テロが起こるのかと、初めてわかりました。

またイスラム教では昔の時代に生きた人であればあるほど、自分たちより神に近く智慧があると考えるのとのこと。だから昔の人が考えたことが間違っているという発想にはならないそうです。昔の人が決めたルールがわからなかったり、理解できなかったりしたら、自分たちが至らずわからないという発想になる。だからルールが覆ることはないそうです。法学者は法を変えるのではなく、法を解釈する存在なのです。
※間違っていたらごめんなさい。詳しくは動画をみてください。

となるといくら平和といっても、聖戦が完全に否定されるようになることはないとおもってしまいました。

上記の理解をもって「ワン・モア・ヌーク」を考えると、なるほどとおもいます。この動画をみてから「ワン・モア・ヌーク」を読めばもっと面白かったのかもだけど、「ワン・モア・ヌーク」を読んだからこそ動画をみようとおもったので仕方がないですね。

この動画でかなり目からウロコが落ちました。飯山陽さんと池内恵さんのやり取りも軽妙ですばらしく惹きつけられました。

ここ数日、この動画が公開されていた国際政治チャンネルの番組をいろいろみています。興味がある分野なのでとても面白いですね。であると同時に、実はあたしは国際関係学科を卒業したので、勉強を続けてこなかった自分をちょっと残念にも思ったのでした。

人生、自身に何ができるか、何をしたいのか、考えていきたいです。


皆様にとって今日も素晴らしい日でありましたように。

東京読書交換会ウェブサイト
※今後の予定は2月6日(土)夜・オンライン、2021年2月20日(土)夜・オンラインです。

臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。


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