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 創元推理文庫のスーパーアドベンチャーゲーム、デイヴ・モーリス著のゲームブック「吸血鬼の洞窟」をプレイ開始。



<アドベンチャーシート>

体力ポイント(23):8
PSIポイント(5):5
敏捷ポイント(6):6

金貨:9

持ち物:剣、鎧(鋲を打った皮製)、ザック、十字架、ランタン、銀の燭台、骨の形をした青白い大理石、ビショップの護符、『ネスール』と書かれた巻物、青い液体の瓶



 あたし、レイン・デシンセイ。18歳ながら、歴戦の冒険者やってます。
 旅の途中、雨に降られて狼に吼えられ、ようやくたどり着いたのが古びた館。しかしそこは、邪悪な吸血鬼・テネブロン卿が支配する恐怖の館だったのです。
 そんなわけで、成り行きとはいえ、テネブロン卿を倒すことを決意したのでありました。



 うねうねと続く通廊を進んでいくと、十字路に出た。前も右も、あんまりぱっとしない道だなぁ。なんとなく立派な雰囲気の漂う、左の道へ行こう。

 通路を進んでいくと、眼前に2つの扉が現れた。ひとつは銅の取っ手がついた扉で翡翠の飾りがついていて、もうひとつは真鍮の取っ手がついた扉で月長石のかけらが嵌め込まれている。
 あたしは2つの扉をためつすがめつ眺めてみたけど、特にどちらが怪しいということもないみたい。
 ここは第六感を働かせて、真鍮の取っ手の扉を開けることにしよう。

 扉の向こうには、扉と同様に月長石の台座が置いてあった。そしてその台座の上に安置されているのは、黄金で出来たとぐろを巻いた蛇の彫像。その両目にはルビーが嵌め込まれている。うわ、これ、すごいなぁ。
 しかしこの彫像、ちょっと禍々しいものも感じる。何か危険な代物みたいな気もするけど……。
 あたしはじっとその像を観察する。やっぱりこれ、かなりの値打ちものだ。金貨100枚はくだらないと思う。特にこの、目に嵌っているルビーなんて……。

 ……。

 ……んぁっ。
 まずい、なにか知らないけど、急激に眠気が襲ってきた……。
 この蛇のせいかな……。
 いかんいかん。気をしっかり持たないと……。

 ……。
 ……。
 ……。



 ……。

 あたしは震えながら目を覚ます。
 いつのまにか眠っちゃったみたい。
 起き上がろうとするけど、身体に全然力が入らない。
 辺りは真っ暗。なにも見えない。

 ……。

 誰かが耳元でささやく。その声を聞いていると、なんだか気持ちが落ち着いてくる。
 もう一眠りしよう。
 しっかりと体力を取り戻して、今度目覚めたときにはテネブロン卿の力になることができるだろう。

 こうして、あたしは不死の一族の仲間入りを果たしたのだった。


(おしまい)



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