第89回全国高校野球選手権大会、8日目、第4試合。新潟代表の新潟明訓高校は山梨代表の甲府商業と対戦し、延長戦の末、2-1で勝利しました。
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計
| 新潟明訓
| 0
| 0
| 0
| 1
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 1
| 2
| 甲府商
| 1
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 1
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1回戦に引き続いての投手戦になりましたが、永井君を中心として、本当によく守り抜きました。決勝点がエラーで入っただけに、本当に今日は守り勝ちといった感じだったと思います。
先発の関君は、3回を投げて2安打3四死球で1失点。1回は特に変化球のコントロールが乱れたこともあって2死満塁のピンチを招き、ライト前ヒットで1点を失ってしまいましたが、ライト亀山君の後編旧もあって2点目を阻止。下手をすると1回で勝負が決まってしまいかねないところでしたので、大きなプレーでしたね。2回、3回は関君も少し落ち着いた感じで、球がばらつくのも荒れ球レベルになって、却って打ちにくくさせていたように見えました。乗ってきたところでしたので、もう少し引っ張っても良かったかもしれません。
4回からは2番手の竹田君が登板。1回1/3を投げて、1安打3三振無失点の好投でした。とにかくスライダーの切れが良かったですね。コントロールが定まっていなかったのが怖かったですが、右打者には有効かもしれません。
5回途中からはエースの永井君が登場。いきなり2連打で1死1、3塁のピンチを招いてしまいましたが、後続を三振、セカンドゴロに抑えて無失点。結局それ以降は3塁を踏ませぬピッチングで12回まで投げ切り、2安打2四球11奪三振無失点。多少コントロールが甘くなるシーンが見受けられましたが、右打者へのスライダー、左打者へのシンカーが効果的で、今日も三振の山を築きました。まったく危なげのない、堂々のピッチングでしたね。心配があるとすれば疲労くらいでしょうか。今日は途中からの登板ながら、延長にもつれ込んだために結局112球を投げました。次はもっと打線の援護があるといいんですけどね。
打線は12安打で2得点。たびたびランナーは出すものの後1本が出ないという、1回戦と似たような結果になってしまいましたね。
甲府商の先発米田君の投球を見て、変化球の見極めができるかどうかがポイントかと思っていたのですが、変化球のボール球に手を出すことなく、甘い球をしっかりと叩くことができていたと思います。しかし伸びのあるストレートに対しては、球威に押されて打ち上げるケースが目立ちました。
明訓の1点目は4回表に飛び出した3番長橋君のソロホームラン。インコースのストレートでしたが、しっかりと振りぬくことができました。1点リードされていたわけですが、割と早い回に追いついたことで、その後余裕のある攻めができたと思います(得点はできていないんですけど)。
決勝点となる2点目は12回表の2死無走者からでした。大会初ヒットを放った永井君のバッティングも見事でしたが、その後の11球目を叩いた斎藤君の粘りがまた凄かった。センターが打球の処理をもたつく間にセカンドまで進塁したのも抜け目のない走塁でした。結局次の岩城君のショートゴロがエラーとなって決勝点が転がり込んできたわけですが、2死からでもしぶとく先の塁を狙っていくことが、そういったことにつながっていくわけですね。
私は1回戦のときの記事で、ボール球に手を出さないことと、送りバントをしっかりと決めることを注意点として挙げました。ボール球の見極めについては、それなりにできていたと思います。しかし送りバントについては、3回、9回、10回と、3度試みていずれも失敗してしまいました。
バントをミスするということは、攻撃面におけるエラーであると言えます。今日は相手のエラーで勝つことができましたが、バントをしっかりと決めておかないと、今度は明訓にとっての致命傷になりかねません。好投手永井君を擁しているだけに、1点をきちんと取りにいくという野球をすることが、勝利への最短ルートだと思います。守備面ではキッチリとしたプレーができていますが、3回戦こそは、攻撃面でも一つ一つのプレーをしっかりとこなしてもらいたいと思います。
その他の話題ですが、 6番に入った栗山君は今日5打数4安打の大当たりでした。得点に絡めなかったのは残念でしたけど。
あと、あんまり関係ありませんけど、4番キャッチャーの川上君が、ライオンズの江藤に見えました。ポジションもそうなんですけど、体型とか、顔とかが、ね。
新潟明訓高校の次の試合は、18日(土)の3試合目、創価-大垣日大の勝者との対戦です。中2日ですが、しっかりと休養・調整をして、万全の態勢で試合に臨んでもらいたいと思います。


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