きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

御守り

2018年08月20日 | 禁煙治療
子どもの頃は毎年、祖母が神社で御守りを買ってきては、持たせてくれました。
小学生の時は交通安全。
中学生以降からは、学業成就も。

私が初めて針と糸で作ったものは、御守りでした。
白い布切れ二枚を縫い合わせ、マジックで「お守り」と書きました。
たぶん、祖母が繕いものをしているそばで、教わりながら縫ったのだと思います。


禁煙治療でニコチンパッチを使っている人にとって、パッチは大切な御守りみたいなものです。

だって、貼ってるとぜんぜん吸いたくならないんですよ。
神様以上に御利益を感じて当然かもしれません。



6週間パッチを使ってきた50代のA氏。

「もう(タバコを吸うことは)あきらめましたから(笑)。あれからぜんぜん吸ってません」


最初の頃は、(パッチを貼り忘れたふりをして)ためし吸いしたり、オトナゲない行動が見られましたが、今はうまく断煙できているようです。


「あと二週間で終わりですか?その後は、頼るものがなくなりますね。大丈夫でしょうか?」


通常、ニコチンパッチは8週間使用します。
それ以上使う必要はありません。
ニコチンを入れなくても大丈夫な、元の正常なからだの状態に戻るからです。



「うちのやつが、替わりにガムテープ貼ってあげるわよなんて言うんですよ」



そんなふうに言って明るく励ましてくださるなんて、素晴らしい奥様です。

いっそのこと、ガムテープに奥様の似顔絵を書いてもらったらどうでしょう?と申し上げました。


「それは、怖すぎます(笑)」



今後は、周りの人からの暖かい支援が、何よりの禁煙の御守りになります。







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