<「斉内川」の潜水橋とパイプライン>
●歩いた日:2024年5月12日(日)
●歩いた所
・斉内(旧太田町):川原
・大神成 :前田、上村、フカウヂ
●歩いたログ(足跡)(道のり5.4km)
(以上の地図:国土地理院地図に加筆)
林の中を西に引き返し、「ヒメシャガ」が咲いていた十字路を左折して、段丘下に向かう坂を下る。坂の途中で下を望む。
📸009:「上村」の一角4
段丘の中腹に見えるのは「第二田沢開拓」の用水路である。ログ地図を見ると、📸004のところからこの辺までは青の実線で描かれているので開渠の水路だが、写真でわかるように蓋がかけられている。ここから先はまた隧道で、破線が記入されている。
中央の手すりで囲まれたところには、「菅原神社」の鳥居近くで見かけたものと同じ構築物で、水路の清掃管理を行うための出入り口である。
大きくカーブしながら段丘下に下りたところで右手(西)に目をやると、小さな建物が3棟ある。何の建物だろうと思い、敷地の入口まで行ってみる。
📸010:「前田」の一角
入口のプレートに「営農飲雑用水施設 第1水源」とある。「営農飲雑用水施設」とはあまり聞きなれない施設だが、「農林水産省」の補助を受けて整備した「水道施設」である。
ログ地図を見ると、📸010の位置を「第二田沢開拓」の用水路が通っているので、この水路から取水する施設なのだろうか。ただ、3月に用水路を見た時にはまったく水が流れていなかったので、その時期は取水できないはずだ。ここが「第1水源」ということはほかに「第2水源」もあって、二つの水源を併用しているのだろうか。
段丘下は一面の田んぼである。田んぼ中の道を南に進む。
📸011:「第二田沢開拓」のパイプライン
「斉内川」に近づくと「第二田沢開拓」の用水路が川を越えるパイプラインが目の前に迫ってくる。高さは3~4メートル程だ。茶色の小屋は水を押し上げるためのポンプ小屋か?。
前にも書いたが、なぜトンネル方式でなくてパイプライン方式で川を横断しているのだろうか。推測するに、川の南側の水路は、地形的にパイプラインの高さに開削する必要があり、水路を一端川底まで掘り下げると、川を横断した後の水路の高低差が非常に大きく(現在の倍ほど?)なるため、パイプライン方式にしたと思われるが・・・?。
来た道の先に潜水橋があるはずなので、川の方へまっすぐ進む。
(「斉内川」の潜水橋)
道は次第に下り坂になり、川で途切れているように見えるが、その先が潜水橋である。
川向こうに、パイプラインと同じ高さを走る「第二田沢開拓」の用水路が見える。この高さに水路を開削する必要があったのでパイプライン方式を選択したと考えられる。
潜水橋に近づいて見る。
(「斉内川」の潜水橋2)
常に水面下にあるので潜水橋なのだろうが、それで橋といえるのだろうか。川に下る道がなければ堰堤と思ってしまう。
この程度の水量であれば車で渡れる(徒歩では長靴が必要で、少し危険でもある)にしても、少し増水すると渡れなくなってしまう。
「地名へのいざない」には、S57年に完成したとある。この辺は堰堤が多く築かれているので、その整備と併せて、工事費を大幅に節減できる潜水橋を作ったのだろうか。よく分からない。
ところで、沈下橋というものもある。この橋は、洪水時には水没することを想定して作られた橋で、普段は普通に渡ることができる。ただ、手すりは付けられておらず、洪水になっても流れないようにした橋である。
(⑦に続く)
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