ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧仙南村金沢西根を往く③

2022年12月23日 | 旧仙南村を往く

<「西今泉」の風景>

●歩いた日:2022年11月18日(金)

●歩いた所

 ・金沢西根:下万願寺、中万願寺、上万願寺、釜蓋、西今泉、南今泉、北今泉、下千間谷地、上千間谷地、上百目木、下百目木

●歩いたログ(足跡)(道のり7.8km)

 
(以上の地図:国土地理院)

 (📷005から)さらに南に進むと大きな集落に差しかかる。「西今泉」である。集落に入ってすぐ右に折れ、続いて左に折れて集落の中を進むと、何やら鳥の鳴き声が聞こえる。声が聞こえる方に目を向けると鳩小屋である。「仙北平野歩き」で鳩小屋に出会ったのは初めて。

 金網越し見える鳩の姿に目をやりながらその前を通り過ぎると、石碑の建つ道角に出る。そこから東を望む。

📸006:「西今泉」の一角

 「西今泉」のこの道沿いには建物(家々とは少し違う感じ)が連なっている。道右手の白い建物は、造りを見ると明らかに商店だったようだ。

 右端に石碑が建つ。

 反対側の西方向を望む。

(「西今泉」の一角2)

 西にまっすぐ延びるこちらの道沿いにも建物が並んでいるが、この景色を見て何となく違和感?を覚える。初めはそれがどこから来るのかわからなかったが、少し考えてみると、ここの道沿いに並ぶ建物には、屋敷林や庭・畑などを持つ、この辺の農家らしい農家がないことからきているのに気付く。

 少し(ではなく、かなり)飛躍するが、西部劇に出てくる開拓地の小さな街並のようではないか。まっすぐな道ができた後に建物が建ち並んだ風景である。

 道角の石碑にカメラを向ける。

(「西今泉」の一角3)

 石碑には「旧金沢西根村役場跡地」と刻まれている。 石碑の後ろをのぞくと、今も公共施設が建っているようなので、奥に進んでみる。

(「西今泉」の一角4)

 手前の建物の入口の上に「美郷町金沢西根コミュニティセンター」の看板がかかる。その後ろの、工事中の大きな建物は体育館のようだ。

 「今泉」は「新しい湧泉地」の意味なので、この辺りは周辺地域に比べると後から拓かれたところなのだろう。

 ところで、この辺りの地名は「西今泉」である。改めてログ地図を見ると「北今泉」、「南今泉」はあるが、「東今泉」はないようだ。

 だいぶ前に「旧太田町」の「東今泉」を歩いたことがある(★旧太田町長信田を往く)。「地名へのいざない」によると、その「東今泉」地域はもともと(藩政時代)は「今泉村」であったが、「旧西仙北町土川」に「西今泉」があって紛らわしいので、「東今泉」に区別したとある。そのことを考えると、「金沢西根」でも紛らわしくなるので「東今泉」の地名は避けたのだろうか。でも、「西今泉」は「土川」と「金沢西根」で重複するが・・・?。

 「コミュニティセンター」の敷地から南西をのぞむと「鳥海山」が見える。

(「西今泉」から「鳥海山」をのぞむ)

 だいぶ霞んでいるが、手前の「出羽丘陵」の上に聳える「鳥海山」が望まれる。傘雲がかかっているので、上空は風があるようだ。11月中旬、中腹まで雪が下りてきている。

 手前の風景は、いかにも晩秋の農村といった趣である。

(④に続く)


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