たましいとたましいのぶつかり合い―。経験した選手たちは口をそろえます。それは青春をかけてとりくんだ意義、みずからの信念をかけた戦いでした。
大学ラグビーの早明戦がきのう100回目をむかえ、節目にふさわしい好ゲームをくり広げました。1923年から始まり、力の明治、走る早稲田と評されてきた伝統の一戦は、国立競技場を満員にするなど人気を博してきました。
対照的な両チームに込められた先人の教えや誇り。「あの紫紺の明大ジャージーを見ると、自然に気持ちが高ぶり、力がみなぎってくる」。早大監督を長く務めた日比野弘さんも生前よく話していました。
宿命のライバルへの強烈な対抗心は成長のバネとなって、世界に羽ばたいていった選手も多い。スポーツにおける、よき競争相手の影響の大きさを思わせます。
こちらは個人競技ですが、テニスでも史上屈指のライバルといわれた関係に光があたっています。20年近く頂点を競ってきたフェデラーとナダルです。プレースタイルは違うものの、ともにレベルを引き上げてくれたという存在。表彰式で互いの体を支え合うほど激しく打ち合いながら、ふたりの心は通じ合ってきました。
引退の際には涙を流し合い、尊敬と感謝を伝え合っています。「彼が去るとき、ぼくの人生の重要な大部分も一緒に去る」(ナダル)、「きみのおかげでテニスがもっと楽しくなったよ」(フェデラー)。数々の名勝負とともに世界を感動させた姿はライバル同士の美しい友情でした。
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