「 扶養控除の廃止に反対!〜年少扶養控除と高校生の特定扶養控除の復活を!!〜」の発信者の 子育て支援拡充を目指す会 こども税制協議会 さんが、最新のお知らせを投稿しました。
たましいとたましいのぶつかり合い―。経験した選手たちは口をそろえます。それは青春をかけてとりくんだ意義、みずからの信念をかけた戦いでした。
大学ラグビーの早明戦がきのう100回目をむかえ、節目にふさわしい好ゲームをくり広げました。1923年から始まり、力の明治、走る早稲田と評されてきた伝統の一戦は、国立競技場を満員にするなど人気を博してきました。
対照的な両チームに込められた先人の教えや誇り。「あの紫紺の明大ジャージーを見ると、自然に気持ちが高ぶり、力がみなぎってくる」。早大監督を長く務めた日比野弘さんも生前よく話していました。
宿命のライバルへの強烈な対抗心は成長のバネとなって、世界に羽ばたいていった選手も多い。スポーツにおける、よき競争相手の影響の大きさを思わせます。
こちらは個人競技ですが、テニスでも史上屈指のライバルといわれた関係に光があたっています。20年近く頂点を競ってきたフェデラーとナダルです。プレースタイルは違うものの、ともにレベルを引き上げてくれたという存在。表彰式で互いの体を支え合うほど激しく打ち合いながら、ふたりの心は通じ合ってきました。
引退の際には涙を流し合い、尊敬と感謝を伝え合っています。「彼が去るとき、ぼくの人生の重要な大部分も一緒に去る」(ナダル)、「きみのおかげでテニスがもっと楽しくなったよ」(フェデラー)。数々の名勝負とともに世界を感動させた姿はライバル同士の美しい友情でした。
全世代の不安増す上限見直し
大きな病気や事故で高額な医療費がかかったときの支えが高額療養費制度です。患者の自己負担に月ごとに一定の上限を設ける制度で、「もしもの時」の安心に欠かせません。
■早期の負担増提案
ところが厚生労働省は、社会保障審議会の部会(11月21日)に上限の引き上げを提案しました。現時点で引き上げ額は示されていませんが、「できる限り早期に」決めるとしています。
自己負担の上限額は収入に応じて決まり、現行では70歳未満では五つ、70歳以上では六つに区分されています。所得が高いほど上限額は高くなります。
例えば、70歳未満で年収約370万~770万円の人の窓口負担が30万円かかる場合、高額療養費制度によって支払いは月約8万7千円に、60万円かかる場合は約9万7千円に抑えられます。年収約370万円までの人の上限は一律で月約5万7千円です。
厚労省は引き上げの理由に、前回見直しを行った9年前と比べ「賃上げの実現」で世帯収入が増えたことをあげます。しかし実質賃金は増えるどころか、2012年に自公政権が復活してからの11年間に年額33万6千円も減ったのが実際です。他方、足元では物価が上がり生活苦が増しています。「賃上げの実現」は理由になりません。
厚労省は、患者負担を増やすことで国民の保険料負担軽減を図るといいます。
しかし、医療の進歩や高齢化で今後も医療費は増加します。保険料負担軽減のためには、患者負担の引き上げではなく、医療費への国の負担率を引き上げることこそ必要です。
財源は、大企業や高額所得者へのいき過ぎた優遇税制をただすことや5年間で43兆円にのぼる大軍拡の中止で賄うべきです。
政府は23年末に閣議決定した「全世代型社会保障構築の改革工程」に、少子化対策の財源として高額療養費の見直しを盛り込みました。しかし、思いがけず大病を患ったり事故に遭うことは、どの世代にも起こりえます。その際の自己負担が上がることは国民の不安を増大させ、少子化対策にも逆行します。引き上げは中止すべきです。
■治療ごとの設定に
生活苦が広がるいま、求められるのは上限額の引き下げ、特に低所得者への配慮です。現在、住民税非課税となるおよその目安は、単身の給与所得者の場合、年収100万円以下です。住民税非課税の人(70歳未満)の上限額は月約3万5千円で、この負担は重すぎます。厚労省自身、高額療養費制度を「セーフティーネット」と言っており、それにふさわしい金額設定が必要です。
重い病気ほど負担が重くなる上限額決定の仕組みも改めるべきです。また、上限が治療の総額ではなく月ごとに設定されているため、月をまたぐと上限が適用されない事態を改め、少なくとも、1カ月未満の入院・手術の場合は、総額に上限を設けるべきです。
長期療養の場合に特例が認められているのは血友病、人工透析の腎臓病、HIVの3疾患のみで、特例の拡充も必要です。
患者負担増でなく軽減を求める声を広げましょう。
囲碁 日本女性初メジャー制覇
昨年の新人王
囲碁の主要な国際大会のひとつ「第7回呉清源(ごせいげん)杯世界女子囲碁選手権」の決勝三番勝負第3局が1日、中国福建省で行われ、日本の上野愛咲美(あさみ)五段が中国の唐嘉雯六段を破り初優勝しました。世界のメジャー大会を日本の女性棋士が制覇したのは初めてです。
決勝戦は11月29日から始まり、1勝1負のタイで第3局を迎えていました。
上野五段は、昨年の第48期新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝。女性棋士が新人王戦で優勝したのは初めてでした。
那覇で赤嶺議員激励会
10月の総選挙で衆院沖縄1区から「オール沖縄」の代表として、4期連続当選を果たした日本共産党の赤嶺政賢議員の激励会が1日、那覇市内で開かれました。
「オール沖縄1区・あかみね政賢事務所」の主催で、多くの支持者のほか、玉城デニー知事を支えて共同する国会議員、県議が参加。オール沖縄の団結と闘いをさらに発展させ、沖縄と日本の政治を良くしていこうとの決意を新たにする場となりました。
赤嶺氏は「オール沖縄の力の強さをとても感じながらたたかい抜くことができました」と強調し、温かい拍手が湧き起こりました。自公の過半数割れで、選択的夫婦別姓制度実現の可能性が開かれたことなど、大きな変化を報告。「必ず自民党を追い詰め、国民の願いを実現するため燃えています」と力を込めました。
新垣邦男、屋良朝博両衆院議員、伊波洋一、高良鉄美両参院議員、地域政党「沖縄うない」の比嘉京子代表、玉城健一郎県議、渡久地修共産党県議団長らがあいさつ。デニー知事のメッセージ、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表のビデオメッセージも紹介されました。
参加したAさん(34)は、赤嶺氏の選挙で勝利の喜びを初めて経験したことを振り返り、「選択的夫婦別姓が実現するかもしれない状況になったと知ることができて良かった」と語りました。
札幌 はたやま氏迎え街頭宣伝
日本共産党厚別区委員会は11月30日、はたやま和也参院比例予定候補(元衆院議員)を迎えて札幌市厚別区で緊急街頭宣伝を繰り広げました。
はたやま氏は、総選挙での自公与党の過半数割れについて、「選択的夫婦別姓」「紙の保険証を残せ」「年金増やせ」「学費を下げろ」「消費税減税」など、各地であふれている市民の声が自民党政治を追い込んだ結果だと強調しました。
北海道、東北、北関東の参院比例予定候補として、「新しいチャンスのもと、来年の参院選でさらに追い込むために日本共産党を比例で伸ばし、私を国会へと押し上げてください」とあいさつしました。
所得税「103万円の壁」など、税金の仕組みの見直しが今回の臨時国会や来年の通常国会で問われるとし、多額の内部保留やもうけを上げている大企業へ応能負担を求めて中小企業の応援に回す日本共産党の提案を紹介。大企業優遇、アメリカ言いなり政治の大本を変えれば財源はできると訴え、「どの党が本当に国民や商売のことを考えて提案しているか見てほしい。自民党政治の大きな壁を今度は壊しましょう」と呼びかけました。
宣伝後に支部とともに回った地域訪問で「しんぶん赤旗」読者が増えました。
山下氏 声聞きトーク
大阪
日本共産党の山下よしき副委員長・参院議員(参院比例予定候補)は11月30日、大阪市・新世界で竹内祥倫衆院大阪1区国政対策委員長とともに「まちかどトークライブ」を行い、シールアンケートやネット配信で寄せられた声をもとに、暮らしや政治について市民と語り合いました。
山下氏は「みなさんの1票が衆院で自公与党を過半数割れさせ、野党が一致すれば国民の願いをどんどん実現できる状況が生まれています」と語り、竹内氏も「ぜひ声を聞かせて」と呼びかけました。
「お金に清潔な政治を」「大学の学費が高い」「今の手取りでは時短どころか残業しないと暮らせない」などの声を受け、共産党が総選挙後の国会でさっそく学費値上げ中止へ緊急助成を政府に要請し、企業・団体献金全面禁止法案と政党助成法廃止法案を提出したことを紹介。「企業・団体献金は本質的にわいろ。禁止すれば大企業優遇の政治が変わり、国民のために税金が使われるようになる」と山下氏が話すと、「やっとわかった」「次はコメントカードも用意して」と対話が弾み、「しんぶん赤旗」見本紙も大人気でした。
維新が言い出した3度目の「大阪都」構想住民投票について、新世界名物の串カツにちなみ「ソースも『都』構想も2度漬け、3度漬けはアカン」と訴えると拍手が起こりました。
宮城・気仙沼 岩渕議員、住民と懇談
東急不動産(本社・東京都渋谷区)が宮城県気仙沼市に建設を計画する巨大風力発電所を巡り、日本共産党の岩渕友参院議員は11月30日、建設計画中止を求める住民らと懇談し、現地を視察しました。
東急不動産は気仙沼市の「市民の森」に、最大10基の巨大風力発電所建設を計画。同市内では地元事業者の既設4基が稼働中ですが、東急の計画では、この事業者が民家への騒音や災害危険地区の問題で建設を断念した地区が含まれています。
党気仙沼市委員会主催の懇談会には、約30人の市民らが参加。秋山善治郎市議や金田基県議が、市議会質問や県の事業の問題を報告。「気仙沼の森と海を守る会」の松本まり子代表が、当初は市民に計画を知らせようと運動を始め、現在は建設中止を求める署名が市民の15%まで広がっていると話しました。
岩渕氏は、原子力関連企業の自民党側への献金がエネルギーを巡る政治をゆがめていると明らかにし、条例で説明会を義務化した自治体では、事業者と住民とのトラブルが少ないとする総務省の調査結果を紹介。「住民合意を前提に、地域が一緒に再エネを進めるルールづくりに力を尽くします」と語りました。
懇談に先立ち岩渕氏は、秋山市議の案内で建設予定地近くの岩塊流や既設発電所付近を視察。本事業について調査した技術士の岩渕善弘氏から地形や生態系などの問題点について説明を受けました。
革新懇全国交流会が閉幕
全国革新懇は1日、京都市内で「地域・職場・青年革新懇全国交流会」の分散会・分科会を開き、切実な要求の実現を求める市民運動との共闘をそれぞれの課題で大きく広げようと討議・経験交流を行い2日間の日程を終えました。
「職場分科会」では、非正規労働者の組織化とたたかいの課題、革新懇の役割について議論しました。
和光大学名誉教授・ジャーナリストの竹信三恵子氏は、非正規労働者が全労働者の約4割になっている状況について「4割の労働者が労働三権を使えない社会になっている」と主張。企業内だけでなく地域住民や幅広い利害関係者とつながった運動が必要だと述べ、革新懇の役割への期待が表明されました。
保育職場革新懇の「神戸のよりよい保育をめざす会」の田畑タネ子氏(仮名)は、「結びつきを大切にする」ということで交流会、学習会を続け、非正規職員を含め200人を超える組織となった経験を紹介しました。
「自民党的政治だとジェンダー平等実現ムリじゃない?」と題した分科会では、弁護士の角田由紀子さんが講演し、京都出身の国語学者の寿岳章子さんが女性の要求実現運動のリーダーとして活躍したことを紹介しつつ、活動家と家父長制の関係に言及。「寿岳さんの時代から現在に至るまで、民主的運動の中にも“家父長制の残りかす”がまだまだあるのではないか」と問題提起しました。
日本婦人団体連合会の柴田真佐子副会長は、国連女性差別撤廃委員会が出した日本政府に関する「総括所見」について報告。選択的夫婦別姓の実施などに関する勧告が強く出され、新たに沖縄の米軍関係者による性暴力の問題も取り上げられたと紹介し、「実質的平等を実現するための踏み込んだ勧告が多く、家父長制や差別的ステレオタイプ(固定観念)など、社会構造的課題を問題にしている指摘が随所に見られた」と述べました。
崩れかねない国民皆保険
伊藤岳参院議員に聞く
石破政権は2日、現行保険証の新規発行を停止し、「マイナ保険証」への一本化を強行します(現行保険証は最大1年間有効)。日本共産党の伊藤岳参院議員に「マイナ保険証」のゴリ押しや、保険証の新規発行停止の問題点と今後の課題を聞きました。(森糸信)
不具合はさらに
―多くの国民が不安を感じています。
「マイナ保険証」の利用率は10月時点で15・67%にとどまっています。「マイナ保険証」で大丈夫なのか、安心して医療が受けられてきた保険証が使えなくなるのではないかという不安が広がっています。これまで黙っていても保険証が届いて、何ら不便も問題もなかったのに、その保険証の新規発行がなくなれば、国民皆保険制度の根幹が崩れかねません。政府の責任は重大です。
政府が主張してきた「マイナ保険証」のメリットはすでに破たんしています。“特定健診の情報が医療機関に共有される”と言いますが、かかりつけ医ならカルテで必要な情報は得られます。救急搬送の場合、「マイナ保険証」があっても改めて検査・診断する必要があります。“重複投薬が避けられる”と言いますが、「マイナ保険証」で新しい処方履歴が送られてくるには1カ月程度要します。おくすり手帳で十分です。
さらに“医療現場で働く人の負担を軽減できる”とも言いますが、トラブルや不具合の対応に時間を割かれ、かえって大変な負担が生じています。医療現場からは「現場で感じるメリットはない」との厳しい声が出ています。
一方で、「マイナ保険証」には大きなリスクがあります。マイナンバーのひも付けの誤りは最も深刻な問題です。マイナンバーカードに被保険者の保険情報をひも付ける作業には住所情報の照会、ひも付けで多数が不一致となり、個人が特定されず、誤登録が避けられないといった構造的な欠陥があります。政府の総点検でも誤登録は解消されておらず、今後もひも付けのトラブルや不具合はさらに広がらざるを得ないのです。
数の力通用せず
―保険証は存続できるのですか。
新規発行が停止となっても2日以降、すぐに現行の保険証が使えなくなるわけではありません。国民的な運動と政府の姿勢をただす時間はあるのです。自公が過半数割れして、数の力で押しとおす政治は通用しなくなりました。国会が本当に面白くなっています。健康保険証の存続を求める国民の運動、国会での論戦を強め、力をあわせて石破政権に健康保険証の存続を迫っていきたいと思います。
狙いは財界の大もうけ
無保険状態 避けられず
―河野太郎前デジタル担当相は会見などで「イデオロギー的に反対する人がいる」などと繰り返しました。
そういう問題ではなく、マイナンバー制度と「マイナ保険証」が抱える根本的な欠陥に国民の不信が向けられているのです。
政府が推進する「マイナ保険証」を利用した医療DX(デジタル化)はこうした欠陥を根本からただすことなく、見切り発車しているのが現状です。
そもそもマイナンバーカードと保険証は別物なのに、無理やり保険情報をひも付けようとするからトラブルが起きるのです。紛失・盗難などによる個人情報漏えいの対策も万全ではありません。
任意なのに強要
―政府が「マイナ保険証」への一本化や保険証の廃止を強行する理由はなんですか。
「マイナ保険証」への一本化は、国民の医療情報を利活用して、ビッグビジネスを生み出し、財界・大企業の大もうけのタネにするためです。
財界は「医療分野においてビッグデータの活用は非常に価値がある」(経団連)と、医療分野の個人情報のビジネス利用で利益の拡大を狙ってきました。さらに「一連のトラブルは問題ではあるが、マイナンバー制度の推進を止めることは絶対にあってはならない」(経済同友会)とも語ってきました。こうした財界のもくろみと、国民の所得、資産、社会保障給付をマイナンバーにひも付けることで把握し、税の負担を増やそう、社会保障の給付は削ろうという政府の思惑が重なりました。
「マイナ保険証」を全国民が持たなければ、国民の情報を集約・把握はできません。だから、マイナンバーカードの取得は「任意」なのに、事実上強要しようとしているのです。
容易に申告漏れ
―政府は「資格情報のお知らせ」や「資格確認書」などがあるから大丈夫としています。
私は国会論戦で一貫して無保険状態が生まれることは避けられないと、何度も追及してきました。
特に要介護高齢者と重い障害を持っている方々のことなど最初から考えていない制度設計です。全国保険医団体連合会(保団連)の調査では、高齢者施設などの利用者・入所者本人がマイナンバーカード(マイナ保険証)を申請できない場合に「施設側がマイナンバーカードの代理申請を対応できる」と回答した施設はわずか6・5%にすぎません。施設職員が個人情報であるカードの暗証番号を管理できないからです。政府は暗証番号が必要ない顔認証マイナンバーカードの発行を開始しましたが、結局、施設職員が代理交付に出向かなければ取得できません。施設側が対応できないと「無保険状態」となりかねません。
このことは国民全体にも言えることです。5年ごとのマイナンバーカードの電子証明書の更新を忘れてしまい、相当数の申請漏れが発生することは容易に想像できます。マイナポイントがもらえるからと「マイナ保険証」をつくった人は、期限に気づかず申請漏れになりやすいのです。申請漏れにより医療機関でいったん10割負担となる事例が実際に起きています。例えば、「コロナ陽性疑い」で受診すれば1万9167円もの窓口負担になります。
医療機関のカードリーダーで資格確認エラーが発生した場合などのトラブルの回避策として、政府は「資格情報のお知らせ」を交付しています。ところが、自宅に届いても「何かわからず捨てた」という人が多いのです。こうしたことも混乱につながっています。
―結局、保険証を存続するのが一番の解決策ですね。
その通りです。政府は「マイナ保険証」に登録していない人には資格確認書を交付するとしています。しかし、初回は申請なしで交付されても、現行の保険証のように申請なしでも必ず届けられるとは、政府はまだ明言していません。資格確認書は1~5年の更新期限に更新手続きをしなければ無保険状態になります。やはり、安心してこれまでと同じように医療を受け続けるには、現行の保険証を残すしかありません。
東京・両国 医師ら宣伝
現行の健康保険証の新規発行停止が目前に迫った1日、全国保険医団体連合会(保団連)は、東京都墨田区のJR両国駅前で、宣伝を行いました。医師・歯科医師らが白衣を着て、国民の多くが望んでいない中でマイナ保険証を推進することに疑問の声が上がっているとし、「保険証を残そう」と訴えました。
保団連の竹田智雄会長は、同団体が実施したマイナ保険証に関する調査で、トラブルがあったと答えた医療機関が7割に上っていることを紹介。「トラブルの多くはシステムの根幹にかかわるものだ。マイナ保険証の対応に困難を抱える現場からは不安の声が尽きない」と指摘した上で、新規発行が停止する2日以降も現行の保険証は使えると強調し、「いのちと健康を守るためにも、保険証を残して」と訴えました。
リレートークでは、「保険証の新規発行停止は国民皆保険制度の根幹にかかわる」(小児科医)や「今まで使ってきた健康保険証は有効期限まで使えるので絶対に捨てないで」(歯科医)などの声が上がりました。
関係部署聞き取りせず
中央自動車道の笹子トンネル(山梨県)の天井板が崩落し9人が死亡した事故(2012年12月2日)の直後に中日本高速道路が行った社内調査で、同トンネルの保全・管理に関わる部署や関連会社に聞き取りをしていなかったことが2日、わかりました。事故から12年を前に、同社がずさんな調査の実態を遺族に明らかにしました。(矢野昌弘)
中日本は事故から約2カ月後の13年1月30日に「安全性向上に向けた取組み」という11ページの文書を出しました。
このうち、事故原因にふれるのはわずか2ページほどしかありません。しかも「『安全が何よりも優先する』という当然のことが日常性の中に埋没し」などと、抽象的な言葉が並びます。事故直前に予定していた詳細な点検を簡素化した理由の記述はありません。
事故で犠牲となった松本玲さん=当時(28)=と友人4人の遺族にとって、同文書は納得できるものではありません。当初から文書の基となった社内調査の内容を明らかにするよう求めていました。
中日本は先月22日、玲さんの父、松本邦夫さん(73)と母、松本和代さん(73)に説明文書を手渡しました。
同文書は、社内調査の対象は、本社や東京支社など、笹子トンネルと直接の関わりがない部署や関連会社だったと述べています。
同トンネルを管理する中日本の八王子支社や、関連会社の中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京などについては「警察の捜査や(中略、国土交通省の)『調査・検討委員会』による調査の支障となることから、意見照会は行っていない」としています。
和代さんは「普通の企業なら事実の検証をするのが当然で、外部からの調査があるにしても社員に聞き取りをするものだと思う。中日本が、どんなに素晴らしい“安全対策”を掲げても、事故の原因・事実を把握せずにいるのは本末転倒のように思う」と話します。
本紙の取材に、中日本は松本夫妻に渡した文書内容は「事実です」と回答しました。
捜査理由ならず
企業のコンプライアンスに詳しい郷原信郎弁護士の話
関係する部署や社員への聞き取りは、捜査の支障にならない範囲でやればいいだけだ。最初から聞き取りをしなかったことは問題だし、刑事事件の捜査が決着した段階で実施してもいいのに、それすらしていない。「調査の支障」は何の言い訳にもならない。社内調査は、同様の事故を二度と繰り返さないためにある。たとえ警察の捜査や国交省の調査と内容や結果が重なっても、調査を躊躇(ちゅうちょ)する必要はない。
NHK「日曜討論」 塩川国対委員長が主張
日本共産党の塩川鉄也国対委員長は1日、政治改革に関して与野党の議論が行われたNHK「日曜討論」で、「今回の政治改革の議論の発端は、自民党裏金事件。全容解明を行うと同時に、裏金の原資となった企業・団体献金の禁止を行うことこそ政治改革の根幹だ」と主張しました。
番組で司会者が「焦点となっているのが企業・団体献金の扱いだ」として各党の見解を問いました。塩川氏は「選挙権がない企業が巨額のお金で政治・政策をゆがめることは国民の参政権の侵害であり、賄賂である企業・団体献金は禁止しなければならない」と強調。その上で「政治資金は本来、主権者である国民の浄財に支えられるものだ」と指摘し、個人献金を中心とする政治改革が行われることが根幹だと述べました。
野党各党が企業・団体献金の禁止を主張する一方、自民党の田村憲久政治改革本部長代行は「個人献金は善で企業献金は悪だという立場に立っていない」として、最高裁判決を持ち出し企業・団体献金を正当化しました。
塩川氏は「企業・団体献金の禁止は、30年前の政治改革で残された宿題。いまだに果たされていないことが問題」と強調。最高裁判決は企業・団体献金禁止の立法を否定していないと指摘し、政党支部への献金と政治資金パーティー券購入の「二つの抜け穴」をふさぐことが一番の課題だと強調しました。
政党から議員に支出され使途公開しない「政策活動費」は各党が廃止を主張しました。
一方、自民党がプライバシーの配慮など公表に工夫がいる支出があり「その支出のチェックをする第三者機関が必要」と主張していることについて、塩川氏は「形を変えた政策活動費が温存され、第三者機関はそれにお墨付きを与えることになる」と批判。政治資金は国民の監視と批判の下に置くとの政治資金規正法の趣旨を示し「第三者機関ではなく、国民がチェック、監視する仕組みをつくるべきだ」と述べました。
塩川氏は、日本共産党が参院に企業・団体献金全面禁止法案と政党助成法廃止法案を提出したと述べ、「オープンな政治改革特別委員会で議事録を残し、徹底的な議論で成果を得るべく取り組む」と表明しました。