TPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加を支持する (その2)
1、いずれにしても転換が迫られている日本農業 (その1で掲載)
2、医療分野など、個別分野への懸念
また薬品や医療サービスなどや建設を含む政府調達などへの影響を懸念する声も聞かれる。薬品については、日本独自の薬価基準や認可制度があり、薬害エイズ問題やC型肝炎問題があったことから自由化を懸念する向きもある反面、新薬認定の遅さが大きな問題になっている。患者の観点からは選択が多い方が望ましいので、薬価基準面での検討を行えば良いことであろう。また日本は健康保険制度により国民皆保険となっており、これへの影響が懸念されているが、交渉に参加しているNZも類似の制度を持っており、基本的には各国の制度が尊重される形で協議されよう。他方、現在の健康保険制度自体も予算圧迫や医師不足などの問題があり、受益者負担の原則を考慮した改善が必要となっている。海外での治療を希望する患者もおり、そのための個人保険制度も必要であろう。更に介護については、在宅介護を含め、国内で要員を確保して行くことが困難な見通しであり、海外に要員を求める必要に迫られている。患者や利用者にとっては選択肢が多い方が望ましい。
政府調達については、外国企業に参入され、業者側のデメリットもあるが、調達費用が節約されるメリットもある。米国も3州を除き、各州が米国製品の調達(バイ・アメリカン)を原則としているので、交渉事項であり、海外での政府調達の可能性も出て来ることになり、メリットも大きい。
このようにそれぞれの分野でデメリットもあるが、その多くは生産者側のデメリットであり、消費者、利用者側からは価格上のメリットと共に選択肢が広がることになる。また生産者側も市場が海外に広がることになるので、努力次第ではあるがメリットは大きい。
(2011.10.20.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
1、いずれにしても転換が迫られている日本農業 (その1で掲載)
2、医療分野など、個別分野への懸念
また薬品や医療サービスなどや建設を含む政府調達などへの影響を懸念する声も聞かれる。薬品については、日本独自の薬価基準や認可制度があり、薬害エイズ問題やC型肝炎問題があったことから自由化を懸念する向きもある反面、新薬認定の遅さが大きな問題になっている。患者の観点からは選択が多い方が望ましいので、薬価基準面での検討を行えば良いことであろう。また日本は健康保険制度により国民皆保険となっており、これへの影響が懸念されているが、交渉に参加しているNZも類似の制度を持っており、基本的には各国の制度が尊重される形で協議されよう。他方、現在の健康保険制度自体も予算圧迫や医師不足などの問題があり、受益者負担の原則を考慮した改善が必要となっている。海外での治療を希望する患者もおり、そのための個人保険制度も必要であろう。更に介護については、在宅介護を含め、国内で要員を確保して行くことが困難な見通しであり、海外に要員を求める必要に迫られている。患者や利用者にとっては選択肢が多い方が望ましい。
政府調達については、外国企業に参入され、業者側のデメリットもあるが、調達費用が節約されるメリットもある。米国も3州を除き、各州が米国製品の調達(バイ・アメリカン)を原則としているので、交渉事項であり、海外での政府調達の可能性も出て来ることになり、メリットも大きい。
このようにそれぞれの分野でデメリットもあるが、その多くは生産者側のデメリットであり、消費者、利用者側からは価格上のメリットと共に選択肢が広がることになる。また生産者側も市場が海外に広がることになるので、努力次第ではあるがメリットは大きい。
(2011.10.20.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)