内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

アメリカン・ドリームへの祈り (その2)

2011-12-22 | Weblog
アメリカン・ドリームへの祈り (その2)
 1、ロックフェラー・センターに灯るクリスマス・ツリーの光 (その1で掲載)
 2、1929年世界大恐慌の教訓
1929年の世界大恐慌に際しては、32年の大統領選でF.ルーズベルト候補が当選し、翌33年から大型の公共事業を中心とするニューデイール政策が開始された。成長率は30年のマイナス8.6%、31年のマイナス6.4%と落ち込み、33年にマイナス1.3%とマイナス巾が縮小したが、プラス成長に転じたのは34年の10.8%で、大恐慌後5年を要している。また国民総生産の水準が1929年レベルに戻ったのは1940年であり完全回復に10年余の月日を要している。回復の道のりは長かった。
米国の世界大恐慌後のGDP成長率:  
1930年 -8.6%
 31年 -6.4%
 32年-13.0%
 33年 -1.3%
 34年10.8%
 1929年の世界大恐慌後の米国経済の復興を支えたのは、ニューデイール政策の下での公共事業だけではない。逆に文化活動や国際交流などに政府資金が回らなくなったため、市民が立ち上がり、上記のような民間投資の他、寄付や寄贈などによりこれらの活動を継続し、ニューヨーク近代美術館などや各種の基金などが設立され、それが今日の市民生活を豊かに支えている。政府に資金の制約がある場合には民間が立ち上がるしかない。そのような民間活動を税の優遇策や大胆な規制緩和、新規参入促進などで政府が鼓舞、支援することが望まれる。
 2008年9月のリーマン・ショックは、3年を経て欧州の財政・金融危機へと広がっている。世界金融危機の震源地米国の経済回復なくしては世界経済の回復も難しい。今年のツリーの灯が2012年の経済回復への明るい道先案内となってくれることを祈りたい。
(2011.12.01.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカン・ドリームへの祈り (その2)

2011-12-22 | Weblog
アメリカン・ドリームへの祈り (その2)
 1、ロックフェラー・センターに灯るクリスマス・ツリーの光 (その1で掲載)
 2、1929年世界大恐慌の教訓
1929年の世界大恐慌に際しては、32年の大統領選でF.ルーズベルト候補が当選し、翌33年から大型の公共事業を中心とするニューデイール政策が開始された。成長率は30年のマイナス8.6%、31年のマイナス6.4%と落ち込み、33年にマイナス1.3%とマイナス巾が縮小したが、プラス成長に転じたのは34年の10.8%で、大恐慌後5年を要している。また国民総生産の水準が1929年レベルに戻ったのは1940年であり完全回復に10年余の月日を要している。回復の道のりは長かった。
米国の世界大恐慌後のGDP成長率:  
1930年 -8.6%
 31年 -6.4%
 32年-13.0%
 33年 -1.3%
 34年10.8%
 1929年の世界大恐慌後の米国経済の復興を支えたのは、ニューデイール政策の下での公共事業だけではない。逆に文化活動や国際交流などに政府資金が回らなくなったため、市民が立ち上がり、上記のような民間投資の他、寄付や寄贈などによりこれらの活動を継続し、ニューヨーク近代美術館などや各種の基金などが設立され、それが今日の市民生活を豊かに支えている。政府に資金の制約がある場合には民間が立ち上がるしかない。そのような民間活動を税の優遇策や大胆な規制緩和、新規参入促進などで政府が鼓舞、支援することが望まれる。
 2008年9月のリーマン・ショックは、3年を経て欧州の財政・金融危機へと広がっている。世界金融危機の震源地米国の経済回復なくしては世界経済の回復も難しい。今年のツリーの灯が2012年の経済回復への明るい道先案内となってくれることを祈りたい。
(2011.12.01.)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする