内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

2021-04-12 | Weblog

祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

 2020年4月11日(日本時間12日早朝)、米国オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブで開催されたマスターズ・ゴルフ・トーナメントで松山英樹選手が優勝した。心から祝福したい。

 同選手は、世界各国のトップクラスしか参加できないプロゴルファーの憧れの同トーナメントに10年前大学生として参加し、その後米国での主要プロゴルフトーナメントに出場、転戦し続け、毎年のようにマスターズに参加し、善戦していたが、今回10年目にして優勝した。日本人初であり、アジアで初の優勝であり、日本のゴルフ史に大きな1ページを飾った。2019年の全英オープンでの渋野日向子選手の優勝も劇的であったが、松山選手の今回の優勝は、嘱望されながら優勝には届かなかっただけに、苦労と努力の結果であり、そのたゆまぬ努力に敬意を表したい。

 特に前日の躍進は、安定感とともにすばらしかった。最終日は、優勝を目前にし、流石に緊張したのか、内心興奮していたのか、思うように行かなかった面があったが、良く耐えた。それだけに喜びもひとしおであろう。世界での更なる活躍を期待したい。

 他方やや残念だったのは、10年間も米国の主要トーナメントに参加していながら、通訳を付けての日本語での勝利スピーチであったことだろうか。英語は最後のサンキューの一言だけだった。テニスの大坂なおみ選手や錦織圭選手のように米国にテニス留学しているアスリートのようにということではない。下手でも良い、10年もホスト国の米国で活動し、いろいろな形で米国社会にお世話になっているのだから、ホスト国の言葉で気持ちを伝えることが望ましい。どの国の選手も優勝の際などにはそのようにしている。(2021. 4.12.)

 

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祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

2021-04-12 | Weblog

祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

 2020年4月11日(日本時間12日早朝)、米国オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブで開催されたマスターズ・ゴルフ・トーナメントで松山英樹選手が優勝した。心から祝福したい。

 同選手は、世界各国のトップクラスしか参加できないプロゴルファーの憧れの同トーナメントに10年前大学生として参加し、その後米国での主要プロゴルフトーナメントに出場、転戦し続け、毎年のようにマスターズに参加し、善戦していたが、今回10年目にして優勝した。日本人初であり、アジアで初の優勝であり、日本のゴルフ史に大きな1ページを飾った。2019年の全英オープンでの渋野日向子選手の優勝も劇的であったが、松山選手の今回の優勝は、嘱望されながら優勝には届かなかっただけに、苦労と努力の結果であり、そのたゆまぬ努力に敬意を表したい。

 特に前日の躍進は、安定感とともにすばらしかった。最終日は、優勝を目前にし、流石に緊張したのか、内心興奮していたのか、思うように行かなかった面があったが、良く耐えた。それだけに喜びもひとしおであろう。世界での更なる活躍を期待したい。

 他方やや残念だったのは、10年間も米国の主要トーナメントに参加していながら、通訳を付けての日本語での勝利スピーチであったことだろうか。英語は最後のサンキューの一言だけだった。テニスの大坂なおみ選手や錦織圭選手のように米国にテニス留学しているアスリートのようにということではない。下手でも良い、10年もホスト国の米国で活動し、いろいろな形で米国社会にお世話になっているのだから、ホスト国の言葉で気持ちを伝えることが望ましい。どの国の選手も優勝の際などにはそのようにしている。(2021. 4.12.)

 

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祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

2021-04-12 | Weblog

祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

 2020年4月11日(日本時間12日早朝)、米国オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブで開催されたマスターズ・ゴルフ・トーナメントで松山英樹選手が優勝した。心から祝福したい。

 同選手は、世界各国のトップクラスしか参加できないプロゴルファーの憧れの同トーナメントに10年前大学生として参加し、その後米国での主要プロゴルフトーナメントに出場、転戦し続け、毎年のようにマスターズに参加し、善戦していたが、今回10年目にして優勝した。日本人初であり、アジアで初の優勝であり、日本のゴルフ史に大きな1ページを飾った。2019年の全英オープンでの渋野日向子選手の優勝も劇的であったが、松山選手の今回の優勝は、嘱望されながら優勝には届かなかっただけに、苦労と努力の結果であり、そのたゆまぬ努力に敬意を表したい。

 特に前日の躍進は、安定感とともにすばらしかった。最終日は、優勝を目前にし、流石に緊張したのか、内心興奮していたのか、思うように行かなかった面があったが、良く耐えた。それだけに喜びもひとしおであろう。世界での更なる活躍を期待したい。

 他方やや残念だったのは、10年間も米国の主要トーナメントに参加していながら、通訳を付けての日本語での勝利スピーチであったことだろうか。英語は最後のサンキューの一言だけだった。テニスの大坂なおみ選手や錦織圭選手のように米国にテニス留学しているアスリートのようにということではない。下手でも良い、10年もホスト国の米国で活動し、いろいろな形で米国社会にお世話になっているのだから、ホスト国の言葉で気持ちを伝えることが望ましい。どの国の選手も優勝の際などにはそのようにしている。(2021. 4.12.)

 

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祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

2021-04-12 | Weblog

祝松山英樹選手、マスターズ・ゴルフ・トーナメント優勝

 2020年4月11日(日本時間12日早朝)、米国オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブで開催されたマスターズ・ゴルフ・トーナメントで松山英樹選手が優勝した。心から祝福したい。

 同選手は、世界各国のトップクラスしか参加できないプロゴルファーの憧れの同トーナメントに10年前大学生として参加し、その後米国での主要プロゴルフトーナメントに出場、転戦し続け、毎年のようにマスターズに参加し、善戦していたが、今回10年目にして優勝した。日本人初であり、アジアで初の優勝であり、日本のゴルフ史に大きな1ページを飾った。2019年の全英オープンでの渋野日向子選手の優勝も劇的であったが、松山選手の今回の優勝は、嘱望されながら優勝には届かなかっただけに、苦労と努力の結果であり、そのたゆまぬ努力に敬意を表したい。

 特に前日の躍進は、安定感とともにすばらしかった。最終日は、優勝を目前にし、流石に緊張したのか、内心興奮していたのか、思うように行かなかった面があったが、良く耐えた。それだけに喜びもひとしおであろう。世界での更なる活躍を期待したい。

 他方やや残念だったのは、10年間も米国の主要トーナメントに参加していながら、通訳を付けての日本語での勝利スピーチであったことだろうか。英語は最後のサンキューの一言だけだった。テニスの大坂なおみ選手や錦織圭選手のように米国にテニス留学しているアスリートのようにということではない。下手でも良い、10年もホスト国の米国で活動し、いろいろな形で米国社会にお世話になっているのだから、ホスト国の言葉で気持ちを伝えることが望ましい。どの国の選手も優勝の際などにはそのようにしている。(2021. 4.12.)

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国際司法裁判所のロヒンギャ虐待への対応を評価 (その2 )―国際難民問題に一石を投じる―

2021-04-12 | Weblog

    国際司法裁判所のロヒンギャ虐待への対応を評価 (その2 )
     ―国際難民問題に一石を投じる―
 ミャンマーのバングラデシュ国境付近に居住するイスラム系少数民族ロヒンギャの抑圧問題について、国際司法裁判所(ICJ、本部オランダ)は1月23日、少数民族ロヒンギャに対するミャンマー軍による集団虐殺(ジェノサイド)が存在したとして、ミャンマー政府に対し、「迫害を防ぐあらゆる手段を講じる」よう指示する仮保全措置命令を出した。
この問題は、ガンビア政府がイスラム諸国で構成されるイスラム協力機構を代表してICJに提訴したものだ。国際司法裁判所は「ロヒンギャは依然として危険にさらされている状況にある」と認定し、ミャンマー政府に対し、「対策」の実施状況を4ヶ月以内に報告するよう命じた。

 1、難民排出国・源泉国の責任が問われ、改善措置が求められた意義は大きい (その1で掲載)

 2、今後難民問題解決には排出国・源泉国の責任と負担の明確化が不可欠 
 国連傘下の専門機関である難民高等弁務官事務所が対象としている内戦や迫害、地域紛争から逃れた難民や避難民は、2018年、世界中で約7,080万人に達している。このうち、国内避難民が4,130万人であるが、国外に避難した難民が2,590万人、庇護申請者が350万人となっている。戦後、内戦や武力紛争、政治的迫害、地域紛争などが世界各地で発生している一方、難民排出の根源となっているこれら紛争等が長期化し、解決のめどが立たないケースが多いことから、避難民・難民の数はこの20年間で2倍を超え、激増している。難民キャンプが長期に維持されるとキャンプ内で自然増が起こり、規模の問題だけではなく、子供の教育やキャンプ内での閉鎖された将来という人権上の問題も生ずる。
 因みに難民全体の3分の2以上の67%が、シリア(670万人)、アフガニスタン(270万人)、南スーダン(230万人)、ミャンマー(110万人)、ソマリア(90万人)などの発展途上国で発生しており、その内難民申請で許可され第3国定住となったのは902,400人に過ぎない。難民排出国が途上国に集中しているため、世界の難民の84%が途上国で受け入れているが、先進国も全体16%を受け入れている。
 多くの場合、難民等は難民キャンプに収容され不自由な生活を強いられるため、シェルターや食料、衣料、薬品などの必需品は主に難民高等弁務官事務所が支援しており、年間予算額は約80億ドル(2018年、8,800億円規模)にも及び、これらは日本を含む国連加盟国による拠出金(各国の税金)や寄付金等で賄われている。更に、長期に亘る中東紛争の根源となっているパレスチナ難民を含めると、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA) の年間予算7.5億ドル(2018年、825億円規模)、その他世界食糧計画(WFO)による食糧支援などの国連機関によるによる支援を加えると、年間1兆円内外の支援を続けていることになる。
 難民の根源である武力紛争や内戦、地域紛争を解決して行かなければ、難民問題は解決せず、コストは増加し、これを各国の税金で支えて行かなくてはならない。人道上仕方がない面があるが、このようなことを何時までも長期間続ければ、難民総数は膨らみ、世界の負担が増え続ける一方であり、また難民の環境に置かれている人々にとっても自由な生活は奪われ、長期化は不幸であろう。
 難民の根源である内戦や紛争を解決する努力を優先すべきだ。その上でも、難民の源泉国、排出国に費用分担や国連の保護下に置く区域の提供などを義務付けると共に、国内抗争や地域紛争の平和的解決を強く求めるべきであろう。それを怠る場合は、人道援助を除く、国連や2国間の援助の削減を行うと共に、大量虐殺(ジェノサイド)や迫害等については近隣国や域内組織、或いは国連が国際司法裁判所に提訴し、関係国に公正な措置を求めるなどすべきであろう。
 現在の状況は、難民の源泉国、排出国のフリーライドとなっており、これがまた抗争や紛争の早期解決へのインセンテイブを失わせているのではないか。

(2020.2.17.)

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国際司法裁判所のロヒンギャ虐待への対応を評価 (その1) ―国際難民問題に一石を投じる―

2021-04-12 | Weblog

国際司法裁判所のロヒンギャ虐待への対応を評価 (その1)
―国際難民問題に一石を投じる―
 ミャンマーのバングラデシュ国境付近に居住するイスラム系少数民族ロヒンギャの抑圧問題について、国際司法裁判所(ICJ、本部オランダ)は1月23日、少数民族ロヒンギャに対するミャンマー軍による集団虐殺(ジェノサイド)が存在したとして、ミャンマー政府に対し、「迫害を防ぐあらゆる手段を講じる」よう指示する仮保全措置命令を出した。
この問題は、ガンビア政府がイスラム諸国で構成されるイスラム協力機構を代表してICJに提訴したものだ。国際司法裁判所は「ロヒンギャは依然として危険にさらされている状況にある」と認定し、ミャンマー政府に対し、「対策」の実施状況を4ヶ月以内に報告するよう命じた。
 1、難民排出国・源泉国の責任が問われ、改善措置が求められた意義は大きい
 ミャンマー政府はこの決定を不服としており、また「ジェノサイド条約」に基づき禁止されている特定集団の抹殺行為、ジェノサイドの有無をめぐるICJの最終的な判決までには数年掛かるとも見られており、今後も紆余曲折が予想される。しかし国際司法裁判所が、仮保全措置命令としても、ロヒンギャ迫害、難民流出の源泉であるミャンマー政府の責任を認め、状況改善のためあらゆる措置をとることを命じた意義は大きく、難民問題解決に向けて一石を投じたと言えよう。
 なおロヒンギャは、もともとバングラデシュ地域等にいたイスラム系少数民族で、ブッダ教徒が支配的なミャンマーの国境付近に住みついたもので、国籍も認めたれず、厳しい生活を強いられていた。特に2016、17年にロヒンギャ系武装集団がミャンマー治安施設を襲撃したのを契機に、ミャンマーの治安部隊が村落への掃討作戦が活発化し、70万人以上が隣国バングラデシュに逃げるなど、難民が増加した。2019年9月、国連人権理事会の調査団は多数の住民が殺害されたり村が焼かれたりした旨報告している。

 2、今後難民問題解決には排出国・源泉国の責任と負担の明確化が不可欠 (その2に掲載)
(2020.2.17.)

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新型コロナウイルス克服には検査と医療体制の拡充・整備が基本 (再掲)

2021-04-12 | Weblog

新型コロナウイルス克服には検査と医療体制の拡充・整備が基本 (再掲)

 現在世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎は、感染力と致死率が高く、世界の感染者総数は215万人超、死亡者は14万人超(4月17日現在)に達している。日本も、国内感染者9,297人、死亡者136人(同日現在)となっている。
 このような伝染病を克服するためには、2つの対応が必要だ。
 1つは、伝染病の罹患者(陽性者)を早期に特定した上、隔離し、治療することが基本であろう。
 第2は、伝染病が急速に広がり、罹患者が急増し、死者が増えることにより、社会活動、経済活動全般が停滞し、国民生活に大きな影響を与えるので、そのための救済、救援処置が必要となることである。
1、新型コロナウイルス肺炎の封じ込めに何が必要か
(1)早期発見と情報の迅速な伝達、共有
 新型コロナウイルス肺炎は、中国武漢市で発生が確認され伝染が拡大したが、武漢市を初めとする中国の対応と情報の内外への発信の遅れが、中国国内での対応ばかりではなく、世界への伝染拡大を招いたと言えよう。
 また国連の専門機関である世界保健機関(WHO)の世界的伝染病(パンデミック)とする宣言が遅かったと言えよう。
 今回のコロナウイルス肺炎は、「新型」であったので未知なことも多く、対応が遅れたとしても誰の責任でもなく、仕方が無いことと思われる。しかし中国の地方組織を含め、情報統制を行っていることが遅れの一因であり、遺憾であるが、中国が猛省し、今後発生源の特定や何故対応が遅れたかの検証、病原菌の特性などにつき、国連はじめ関係各国への迅速な情報や資料の提供を望みたい。
 (2)検査の充実と罹患者(陽性者)の特定、隔離、治療が対応の基本
 このような感染力の強い伝染病への対応については、速やかに罹患者を特定し、隔離、治療するのが基本中の基本であろう。少なくてもそのように学んだ。
 今回の場合、新型であったため、検査キットの準備がなく、1月下旬の初期段階では1日800件程度しか検査できない状況であったので、武漢等への渡航経験者などを除き、検査は受けられず、‘自宅療養’の状態となったことは仕方なかったとしても、その後迅速に検査体制の拡充・整備、陽性者を症状を選別した上で隔離・治療体制の拡充、整備を優先的に進めるべきであった。そのために予備費などを含め予算を優先的に充てるべきであったと思われる。
 一部に、検査して陽性患者が増えると病院が受け入れられないようになり、イタリアなどのように「医療崩壊」を起こすとの意見があった。何もしなければそうであろう。検査を前提として、陽性者の症状に応じ、症状がないか軽微な者の隔離場所(第1次隔離)、重度でないが治療を要する患者(第2次隔離)、及び重度者(第3次隔離)などに分けて、収容場所を新・増設する。場所は、廃校となった学校や施設や場合により適当場所に簡易施設を建設するなど対応は出来るはずだ。また医療用マスク、防護着衣や人工呼吸器類を拡充・整備すると共に、検査キットやワクチン、治療薬等の開発を図る。そのために予算を優先的に使用すべきだ。
 医師、看護師等の人材については、まず医療従事者が感染しないよう配慮する一方、OBの再リクルート、研修医の動員や、必要に応じ医大生をボランテイアー・ベースで募り、緊急・危険手当を含め然るべく報酬を支給して手当てするなど、対応は可能であろう。予備費を当てると共に予算手当を優先的に行うべきであろう。
 現在のように、無症状の保菌者が自由に行動できる状態ではコロナウイルスの伝染を克服することは出来ない。コロナウイルス禍は長期に残存する可能性が高いが、将来、緊急事態宣言を解除、緩和する時には、無症状の保菌者への対応が必要となろう。そのためにも検査の充実は不可欠だ。
 2、経済社会活動、国民生活への影響をどう緩和、救済するか
 経済的被害については、個人にせよ企業・団体にせよ、誰もが被害者であるので、まずはそれぞれの経済的能力に従って耐え、対応し克服する努力が必要だろう。そのような個々の意識と努力がなければ克服は難しい。財源が限られている以上、政府や地方自治体が行えることには限度がある。
 公的な経済的支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽・サービス業などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるところが中心となろう。仕事を失った者に対しては、雇用保険によるセーフテイーネットがあるものの、その対象となっていない人々や地域、分野によって被害は一律ではない。重要なことは、経済・社会活動が制限、縮小され、生活が困窮し、被害を受けている人々に支援が迅速に届くような措置が望まれる。
(2020.4.17.)
 現在世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎は、感染力と致死率が高く、世界の感染者総数は215万人超、死亡者は14万人超(4月17日現在)に達している。日本も、国内感染者9,297人、死亡者136人(同日現在)となっている。
 このような伝染病を克服するためには、2つの対応が必要だ。
 1つは、伝染病の罹患者(陽性者)を早期に特定した上、隔離し、治療することが基本であろう。
 第2は、伝染病が急速に広がり、罹患者が急増し、死者が増えることにより、社会活動、経済活動全般が停滞し、国民生活に大きな影響を与えるので、そのための救済、救援処置が必要となることである。
1、新型コロナウイルス肺炎の封じ込めに何が必要か
(1)早期発見と情報の迅速な伝達、共有
 新型コロナウイルス肺炎は、中国武漢市で発生が確認され伝染が拡大したが、武漢市を初めとする中国の対応と情報の内外への発信の遅れが、中国国内での対応ばかりではなく、世界への伝染拡大を招いたと言えよう。
 また国連の専門機関である世界保健機関(WHO)の世界的伝染病(パンデミック)とする宣言が遅かったと言えよう。
 今回のコロナウイルス肺炎は、「新型」であったので未知なことも多く、対応が遅れたとしても誰の責任でもなく、仕方が無いことと思われる。しかし中国の地方組織を含め、情報統制を行っていることが遅れの一因であり、遺憾であるが、中国が猛省し、今後発生源の特定や何故対応が遅れたかの検証、病原菌の特性などにつき、国連はじめ関係各国への迅速な情報や資料の提供を望みたい。
 (2)検査の充実と罹患者(陽性者)の特定、隔離、治療が対応の基本
 このような感染力の強い伝染病への対応については、速やかに罹患者を特定し、隔離、治療するのが基本中の基本であろう。
 今回の場合、新型であったため、検査キットの準備がなく、1月下旬の初期段階では1日800件程度しか検査できない状況であったので、武漢等への渡航経験者などを除き、検査は受けられず、‘自宅療養’の状態となったことは仕方なかったとしても、その後迅速に検査体制の拡充・整備、陽性者を症状を選別した上で隔離・治療体制の拡充、整備を優先的に進めるべきであった。そのために予備費などを含め予算を優先的に充てるべきであったと思われる。
 一部に、検査して陽性患者が増えると病院が受け入れられないようになり、イタリアなどのように「医療崩壊」を起こすとの意見があった。何もしなければそうであろう。検査を前提として、陽性者の症状に応じ、症状がないか軽微な者の隔離場所(第1次隔離)、重度でないが治療を要する患者(第2次隔離)、及び重度者(第3次隔離)などに分けて、収容場所を新・増設する。場所は、廃校となった学校や施設や場合により適当場所に簡易施設を建設するなど対応は出来るはずだ。特に、現在無症状者や軽症者は自覚のないまま活動し、また1人暮らしや片親だけで幼児のいる家庭は別として、複数家族での陽性者の家庭内隔離は非常に困難であるので、陽性者は症状に応じ原則として隔離施設で療養させることが感染防止の鍵となろう。企業や団体等で不安無く活動を継続したいのであれば、原則として全員を検査し、陽性者は速やかに隔離施設で療養させることが出来れば、感染を防止と組織活動の継続が両立出来る。ワクチンと併行して検査の民間への拡大と第1次隔離施設の拡充が不可欠と言える。

 また医療用マスク、防護着衣や人工呼吸器類を拡充・整備すると共に、検査キットやワクチン、治療薬等の開発を図る。そのために予算を優先的に使用すべきだ。
 医師、看護師等の人材については、まず医療従事者が感染しないよう配慮する一方、OBの再リクルート、研修医の動員や、必要に応じ医大生をボランテイアー・ベースで募り、緊急・危険手当を含め然るべく報酬を支給して手当てするなど、対応は可能であろう。予備費を当てると共に予算手当を優先的に行うべきであろう。
 現在のように、無症状の保菌者が自由に行動できる状態ではコロナウイルスの伝染を克服することは出来ない。コロナウイルス禍は長期に残存する可能性が高いが、将来、緊急事態宣言を解除、緩和する時には、無症状の保菌者への対応が必要となろう。そのためにも検査の充実は不可欠だ。
 2、経済社会活動、国民生活への影響をどう緩和、救済するか
 経済的被害については、個人にせよ企業・団体にせよ、誰もが被害者であるので、まずはそれぞれの経済的能力に従って耐え、対応し克服する努力が必要だろう。そのような個々の意識と努力がなければ克服は難しい。財源が限られている以上、政府や地方自治体が行えることには限度がある。
 公的な経済的支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽・サービス業などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるところが中心となろう。仕事を失った者に対しては、雇用保険によるセーフテイーネットがあるものの、その対象となっていない人々や地域、分野によって被害は一律ではない。重要なことは、経済・社会活動が制限、縮小され、生活が困窮し、被害を受けている人々に支援が迅速に届くような措置が望まれる。
(2020.4.17.2021.2.5.一部加筆)

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国勢調査2020、1票の格差解消に反映されるか!

2021-04-12 | Weblog

国勢調査2020、1票の格差解消に反映されるか!

 5年に1度の「国勢調査」が実施されている。特に2020年は10の倍数の年で、本格的な国政調査となっている。国勢調査は統計法に基づき実施される国の最も重要な調査とされ、60~70万人の調査員を雇い、多額の予算を割いて実施される。重要な国の調査であるから、その結果が行政や政治に有効に活用、反映されることが期待される。

  2016年2月、安倍晋三首相(当時)は衆院総務委員会において、衆議院議員選挙における「一票の格差」是正をめぐる質疑において、「県を越える大規模な定数是正は、10年ごとの国勢調査で行うべきだ。2015年の調査は簡易調査であって、5年後には大規模国勢調査の数字が出る。・・・」などとして、抜本的な格差是正を先送った経緯がある。

 1、国民の平等を形にするものとして、「一票の格差」是正が必要

2019年7月の参院選において、選挙区で最大3倍の「一票の格差」があったことに対し、弁護士など市民グループが全国14の裁判所に違憲として訴えていた。高松高裁は、10月16日、国民の平等を定めた憲法に違反するとして「違憲状態」と判決した。

「違憲状態」との表現は、事実上「違憲」の意味であることには変わりがない。高松高裁は、香川、愛媛、徳島・高知(合区)の3選挙区の選挙無効の訴えは棄却したが、無効とすると社会的な混乱を起こすことが懸念され、3権の一つである国会の権限を尊重し国会に対応を委ねたのであろう。しかし「違憲」は「違憲」である。裁判制度は、3権分立の中で独立の機能を持つので、本来であれば、違憲と判断するのであれば、違憲状態として対応を国会に委ねるのではなく、司法の立場から違憲は違憲とすべきであり、その上で国会の対応に委ねるべきなのであろう。

 いすれにしても、国会は3権の一つであり、同等の重みを有する司法(裁判所)の判断を厳正に受け止め、抜本的解決策を次の選挙までに出すべきであろう。これは国民の平等に立脚する基本的な権利である投票権に関するであり、基本的な政治制度であるので、衆・参両院ともに最優先事項として取り組むことが望まれる。

 国勢調査2020の調査結果が公正、適正に活用されることが望まれる。それは、与党だけの責任ではなく、野党各党の責任とも言えよう。また国勢調査は今後の日本の方向性を示す指標となるので、政府としても、その結果を内閣が一丸となって評価、共有し、就労制度、年金・医療などの福祉政策、地域行政制度、交通を含む町造、都市造りなど、行政各部の政策に反映して行くことが望ましい。

 

 2、国民の平等を前提とする民主主義、男女平等などが遅れている日本

 ところで、「平等」とは基本的には1対1の関係に近づけることが期待されるが、選挙区割り等の技術的な制約から若干の幅は仕方ないものの、原則として1.5倍以下で極力1.0に近い数値に収まるよう努力すべきだろう。1.9倍なら良い、1.6倍ならよいなど、恣意的に判断されるべきことではない。特定の選挙区が4捨5入で2倍以上の格差となることは平等概念に反すると言えよう。人口の多い地域の1票の重みが半人前になるようではもはや平等などとは言えない。また人口の少ない地方の有権者がいつまでも投票権において過度に保護される状態では、地方はいつまで経っても自立できないのではなかろうか。また議員の質を維持する上でも公正、公平な競争を確保することが望ましい。いずれにしても人口の少ない地域への若干の上乗せは残り、配慮されるが、地方の自立があってこそ発展があり、それを支援することによる効果も大きい。

  裁判所は、これまで選挙毎に争われてきている1票の格差問題で、衆議院では2倍以上、参議院では3倍以上(つい最近まで5倍以上)を違憲、違憲状態として来ているが、格差を原則1対1に近づけてこそ平等と言える。

 世界の政治民主化度 国別ランキング(出典:世銀2018年)では、世界204国・地域中で日本は41位、G-7(主要先進工業国)中最下位となっている。因みに、世界の「男女平等ランキング2020(2019年時点の数値)」では日本は121位で史上最低となっている。また2019年の労働生産性ランキングは、「経済大国」と言われながら世界187国・地域中で36位、世界の報道の自由2020では、世界187国・地域中で66位でしかない。

 世界でこのように見られていることは残念だが、戦後75年、視野を広げ、公正、公平な民主主義の構築に向けて一層の努力が必要なのだろう。(2020/10/1)

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地球環境保護、日本の真価が問われる

2021-04-12 | Weblog

 地球環境保護、日本の真価が問われる

‎ 10月26日開催された臨時国会において、菅義偉首相は就任後初めての所信表明を行い、「温室効果ガスの排出量を2050年までに全体としてゼロにする」との目標を表明した。 そして「グリーン社会の実現」を成長戦略の柱と位置付けた。‎

 「温室効果ガス排出量の2050年までの実質ゼロ」目標は、前政権当時の「50年までに80%削減」を一歩進めたもので、管政権の温室効果ガス削減の促進を期待したい。

 しかし、その目標は30年も先のものである上、EUな主要各国が2030年までの目標を設定しており、これに比して削減速度が遅い。

 1、温室効果ガス実質ゼロ目標に向け2030年、2040年の中間目標設定が必要

(1)不可欠な温室効果ガス削減と激甚化する気候変動への対応

‎ 地球温暖化により、北極圏の氷海や南極を覆う氷原・氷河、ヒマラヤやアルプスなどの氷河が融け、海温と共に大気温が上がり、大量の水蒸気を空中に巻き上げ、地球温暖化が進み、世界各地で今までにはないような荒々しい気候変動に見舞われている。 更にこのまま温暖化が進み臨界点に達すれば、止めることの出来ない極限的な激しい気候に見舞われる恐れがある。 これは理論でも学説でもなく、現実に体験している現実なのである。‎

 それを止めるためには、産業革命以来増え続けている温室効果ガスを削減し、地球温暖化を止めなくてはならない。

‎ 30年先は長すぎる。 加速努力が必要のようだ。 地球が壊れてからでは遅い。‎

 (2)具体的な中間目標設定とそれぞれの指針が不可欠

‎ 温暖化効果ガスについては、世界の主要国が2030年までの削減目標を設定している。 EUは40%削減(1990年比)、インド33~35%削減(GDP当たりのCo2排出、2005年比)、中国60~65%削減(同、2005年比)と具体的な目標を設定している。 特にEUは1990年比での削減目標であり、今日に比べて炭酸ガスなどの排出量の少ない時代との比較であり、問題意識の高さを示している。 中国についても目標達成を期待したい。‎

‎ これに対し日本は、これまで2030年までの削減目標を26%としており、その上2013年比と問題が深刻化し始めてからの基準で、基準年自体を甘くしており、2005年比では25.4%削減となる。 この目標も断念されている。 因みに、米国はオバマ政権時代に2025年までに26~28%削減(2005年比)として行政府の目標を設定しており、バイデン候補が新大統領となり民主党政権となれば、このラインで推進されるであろう。 またロシアは同年までに70~75%抑制(25~30%削減、1990年比)としている。‎

 日本は2050年までの実質ゼロが表明され、その実現に期待したいが、2030年、2040年の中間目標が具体的に示されると共に、どの分野でどのように進めるかの指針が示されることが期待される。

 2、福島原発解体処理による放射能汚染水の海洋放流は望ましくない

‎ 2011年3月に発生した東北大地震の津波により炉心融解を含む爆発事故を起こした福島原発の解体処理が長期化する中、放射能汚染水が貯水槽に大量に貯蔵され、限界を迎えていることから、その放出が検討されている。 放射能はほぼ取り除かれ、濃度の薄いトリウム残っているものの放射線レベルは低いので、海洋への放水が検討されている。 放射能は「飲んでも健康に影響はない」とされているが、福島の漁業関係者は風評被害などを懸念し、海洋投棄反対を表明している。‎

‎ これに対し行政当局は、賠償等を検討するなどとしているが、この問題は賠償や風評被害だけの問題ではない。 国際的信頼、国家としての信用の問題となろう。‎

‎ 日本は、国際環境グループに毎年のように「化石賞」を受けている。 発電等に石炭、石油などの化石燃料が使われているからだ。 失礼な話ではあるが、不名誉なことだ。 韓国が、福島産の野菜や魚類を放射能汚染の恐れありとの風評を流し続けたが、今回は国全体に関わることになる。‎

 もしこの放射線汚染水が処理をされ「飲んでも大丈夫」なレベルとなっているのであれば、日本国内で処理できるし、そうすべきであろう。

‎ 確かに海洋は広い。 だから海洋投棄も良いということにはならない。 領海内でも海は続いており外洋に広がる。 現在、海洋のプラステイックごみの問題が深刻化している。 世界中で投棄されてきたプラステイックごみは、毎年増えると共に、風化し微粒子化し世界の海洋を漂い、海底に蓄積し続けており、それを魚類が食べ、人間の口にも入るようになる。 十分希釈されたとしても放射線汚染水が放流され、これが世界で常態化する恐れもあり、その悪影響は計り知れない。‎

‎ 放射線汚染水の処分は、日本国内で行うことを前提として真剣に検討されるべきであろう。 例えば、国立公園内の人里離れた場所や硫黄島などの離島に貯水池を作り、適正に管理するなどを検討してはどうだろうか。 それが国家としての責任ではなかろうか。 (2020. 11. 4. )‎

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