マーガレット・サッチャー元英国首相の逝去を悼む
4月8日(ロンドン時間)、マーガレット・サッチャー元英国首相が逝去されたところ、英国の元首相と言うだけでなく、世界を代表する政治家の一人であっただけに、心より哀悼の意を表したい。
マーガレット・サッチャー女史は、英国の保守党を代表する政治家であり、1979年に英国初の女性首相となり、1990年までの在任中は「鉄の女」と言われ、東西冷戦の下の世界で強力なリーダーシップを発揮したが、その中で自然な形で女性らしさを保っていた。
国内的には、市場経済原理に立脚し、労働組合を含む既得権を見直し、国営事業の民営化や規制の撤廃・緩和を行うなど「小さな政府」を目指し、金融の自由化などを推進して英国経済の再生に努めた。政権末期には、失業者の増加や消費増税などで労働者層などから反発があったが、日本経済の再生の上でも規制の撤廃・緩和や保護産業の自由化などと共に、効率的で簡素な政府への改革やその過程で必要となる弱者救済の必要性の双方において参考となる実績を残している。
また英国の議院内閣制は日本の議院内閣制のモデルの1つとなっているが、サッチャー元首相が、首相を辞任後訪日した際のTV番組の中での言葉が民主主義の真髄を物語るものとして記憶に残っている。日本側キャスターが、“英国は今日の民主主義制度を築いた国として知られているが、民主主義にとって何が一番大切と思うか”と質問したのに対し、同元首相は躊躇すること無く、“健全な野党が存在することだ”と答えた。
日本の政治もそれなりに進化はしているが、与野党ともこの簡潔な言葉から多くを学び、そのような姿を国民に示
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