出会った頃の君は
まだ少年だった
飾らない言葉と
三白眼の瞳を持った
真っ直ぐな少年だった
あれからもう
何年も経った今
君はどんな
大人になっただろう
あの純真な心はまだ
健在だろうか
真っ直ぐな君が
好きだった
飾らない君が
好きだった
どこか温かい君が
本当に好きだった
そんな君に会いたい
よく晴れた日の夕方
傾いた陽射し
オレンジに光る景色の中
僕は無性に
歩きたくなる
ただひたすら
西に向かって
長く伸びていく影を
追い越すように
僕はひたすら
西を目指す
歩いても
歩いても
追いつけない夕陽と
だんだん青さを増す空に
浮かんだ三日月を
見失わないように
ただひたすら
僕は歩く
まるで人生を
辿るように
ただそこに
木々があって
ただそこに
太陽や月や星があって
僕はその美しさを
心に留め
その一瞬を
失わないように
ただ歩く
心の隙間を
埋めるように
歩いて
歩いて
僕は孤独を
紛らわす
よく晴れた日には
夕陽を追って
僕はどこまでも
歩き続ける